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心が折れた経験 前編

心の芯が折れた時、 音がするのを知っていますか? 「ぽきっ」 ほんとうにこんな音がするのです。 うつの発症と厳しい研究の世界わたしは大学の学部2回生の時に 鬱の症状が出始めて 大学院の途中で精神科で「うつ病」と 診断を受けました。 わたしの研究分野は生命科学で ノーベル賞の山中伸弥先生の 研究分野に近く、 とても競争が激しい世界でした。 私の周りには うつ病になる人や自殺する人もいました。 私自身もうつ病になり 研究室に行けなくなり 引きこもる時期も多くありました。 競争の激しい分野の研究生活は わたしには向いていなかったのでしょう。 それでもしつこく頑張った結果は うつの症状で苦しみつつも、 治療を続けながら 大学院での研究を続けました。 根気よく指導してくださる先生、 サポートしてくれる家族がいてくれたからこそ 続けることが出来たので、 いまもとても感謝しています。 しかし、私のうつの症状は 良くなるどころか悪くなる一方で 本当に心が折れそうでした。 それでも夢は大学で研究をしながら 教員になることだったので それに向かって踏ん張りつづけました。 そして学位を取得し、 京都大学の特別研究員に採用され 「やっとここまで来たか」 と、とてもうれしい瞬間でした。しかし、それはほんの一瞬で 病気の再発で酷いうつになりあっという間に解雇になってしまいました。。。「ぽきっ」そのとき心は折れました。 こんなに頑張ってきたのに。 後編へ
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ことねこの徒然日記

【あれ?どこ行くの?】 あれは、小学6年の時だったと思う。時系列の記憶がはっきりしていないが小学校から帰ってきた時だった。 家の前に荷物を「これでもか!!」とパンパンに押し込まれていた車の後姿が見えた。よくみると 水槽も積み荷の中にあった。うちの金魚だよね。? 車に近づくとうちのじいちゃんが声を掛けて来た。「お帰り、直ぐに車に乗りなさい」「え!待って家に入らないと」という終わる前にじいちゃんに肩を持たれ、くるりと向きをかえられ、なかば強制的に車に乗せられた。じばらく車に揺られて着いた先は、少し前に母親に連れられて見学した家の一つ。確か私が(ここ良いね)といいって所だった。 状況を把握しきれていない私を横に母親が一言!「今日からここに住むから!あんたここが良いって言ってたでしょう!」「え!!!明日も学校あるじゃん!ここどこ?」「あー学校はここから通えば良いじゃない!バスもあるから大丈夫だよ!」(はー?何言ってるのこの親は?) よく見たら家財道具はいつも見慣れた物だった。私の金魚も!(金魚入りの水槽をそのまま運べるじいちゃんが凄いかも!)私が飼っている犬も一緒だ。私の相棒!幼稚園の頃に私の家に来た白くてふわふわの雑種だけど、たぶん柴犬の血が入っていると思わせる、三角耳に茶色い毛色が入っている。人懐こい犬だ!しかし落ち着いて見渡すと殆どの荷物を持ってきたことがわかる。 ピアノもある。確か、年長の頃に辞めたピアノ。私以外にピアノを弾く人は居ない。あとで分かった事だが母親がピアノに執着していたらしい。母がピアノを弾いた所を見たことが無い。これもあとで知った事だが、私がピアノを始めたのは3
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今日

2023年 7月23日 日曜日 今日の夜 大阪市内で 私 虎紫志織が 『真夏の女祭り』を開催します。 18:30~20:30 参加費 4000円 「LGBTQ講演会」とか 「手術体験談」とか 「諸々の経験談」では イメージが堅過ぎて 集客が難しいと考え 実際に パーティーも行うのだから 「表題」を 「お祭り」に変えました。 紙芝居方式である 「私の体験談」を 凝縮し 濃縮し 短時間で済ませ、 フリップ(紙芝居台紙)を 台にでも置いて 手に取ってもらおうかな? なんて思っています。パーティーを進めつつも 手に取られたフリップは 少なからず 興味? 関心? 疑問? 湧いたモノだと思うので、 質疑応答の様になれば、 そんな風に進めてみようかな。 なんて思っています。 数を熟して行けば 堅苦しい「講演会」色は 消えて行くと思うし、 口コミとして 広げて貰いやすい形に 整って行くのでは? なんて思っています。 そこの処は今夜 史衣さんに会えるのだから 打ち合わせをします。  1月は お正月明け  2月は バレンタイン  3月は 雛祭り  4月は 新入学・新生活  5月は 子供の日  6月は かたつむり  7月は 真夏の女祭り  9月は 中秋の名月 10月は ハロウィン 11月は 無題 12月は クリスマス そんな感じの「表題」で 月に一度は開催したい。 *8月に関しては 会場へ来られる途中で 予期せぬ「熱中症」を防ぐ為 開催を自粛しようかと。 此処のブログ ココナラブログ ツイッター フェイスブック インスタ LINE メール 告知 SNSは全部 使いました。 個人LINEも ね。 でも
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漢字検定の経験談について

私は2011年に漢字検定2級に合格し、2013年に漢字検定準1級に合格しましたが、合格までには物凄く苦労しました。漢字について興味を持ち始めたのは2008年で、本屋さんで漢字の本を読んだのがきっかけでした。最初に読んだ時は分からない事だらけでしたが、読んでいくうちに少しずつ理解する事が出来ました。私はすぐさま購入し、時間が空いた日には必ず読み続けました。読み続けてから2ヶ月後、漢字検定を受験するかを検討していました。しかし、その当時は色々と忙しい事もあって、なかなか受験するまでには辿り着く事が出来ませんでした。本格的に漢字検定を勉強し始めたのは2010年の後半頃で、その時は特に忙しい事もなく、これはチャンスだと思い、受験する事を決断しました。何級を受験するのか悩みましたが、最終的には2級からスタートをする事を決めました。問題集を買って解いたり、色々と調べたりしました。初めて漢字検定の試験を受けましたが、凡ミスなどが響いた事もあって、合格する事が出来ませんでした。私は相当悔しかったのか、ひたすらノートに漢字を書き続けたり、問題集を解いたりなどをして、勉強し続けました。その甲斐もあって、2回目でやっと漢字検定2級に合格する事が出来ました。満足した事もあって、漢字の勉強はお休みしていました。しかし、それでいいのかと思うようになり、2012年に漢字検定準1級を受験する事を決断しました。いざやってみると難しく、苦戦する日々が続いていました。不安を抱えたまま受験しましたが、結果は合格する事が出来ませんでした。その後も勉強し続け、次第に理解出来るようになりました。そのおかげもあって、問題集を
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前職でがんばったこと。

見つけてくれてありがとうございます。元No.1風俗嬢nana です。都内の某風俗店に在籍しておりました。私が経験した5年間は楽しいことも、辛いことも数えきれない程あったカルピスの原液より濃ゆい時間でした。カルピスの原液って飲んだことあります?私はあります。幼少期、風邪を引いて寝込んでいた時におばあちゃんが「ほれ、作ったから飲め〜」と差し出してくれたんですが、それが見事に原液でして身体の細胞という細胞が反応しててんがなまんがな一般的な接客業よりも、密な時間を過ごす世界。思い返して「ああ〜これはがんばったなあ〜」となるのは、やはりお客様それぞれ個性がありましたので、その人が好きな「私」になって時間を過ごすということでした。初めましての方の場合、もう、出会った瞬間から分析が始まります。服装、顔付き、声の質、話す速度、声の大きさ…脳味噌フル回転です。3bitしか容量ないのにもう大変です。時間は限られてますので大体5分くらいで本気で分析します。(2%くらい)お淑やかな子、元気な子、不思議な子、甘えん坊、サバサバ…とにかくキャラを使い分けました。まあ、成り切っちゃえばとっても楽しいんですけど。(あっ、勿論 素で居られる時も多かったですよ。)しかし、そんなことをずっとしていると自分がわからなくなります。いや、マジで。現役時代(3年目くらい)からお付き合いしていた方と現在結婚しているのですが、付き合い始めた当初はたぶんキャラブレブレ激ヤバ女だった自信があります。マジごめん旦那。しかし「日常生活に出ちゃうくらいがんばってたんだよ。」とナイチンゲールも慄く慈悲深さを与えてくださり、そんなものは無か
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【経験談2】話し方の勉強を始めたのが「コンプレックス」が原因でした。

前回をご覧になりたい方はこちら↓【経験談1】話し方の勉強を始めたのが「コンプレックス」が原因でした。私と親友の「話し方」の決定的な違いそれは親友は人の相談を聞くときに「受容と共感」から相手の話を聞き、私は人の相談を聞くときに「否定から自分の意見」を押し付けていたのです。これを今までずっとやり続けてしまっていたと気が付いた時「私も自分の話をまっこうから否定してくる人に相談なんかしたくない」と、率直に思ってしまいました(笑)それに気づいた時はまだ「20歳になりたての、世間も自分より年上の人のことも知らない。自分の話を聞いてほしい、自分の話ばかりしていた、我の強いただの小娘でした」(笑)プロフィールをご覧になられている方はご存知かと思いますがこの頃すでに「脱毛サロンスタッフ」として接客業をしている時でした。私の中で違和感のあった「話し方」に対するコンプレックスしまい点と点が繋がって線になったように「自分に会いたい!」と言って来てくれるお客様が圧倒的に少ない理由に20歳になった頃に気づいてしまったのです(察し)このままじゃだめだ、と思い「人と接する上で一番大切なことはなにか」コンプレックスを克服するため「自分に足りないものは何か」探す旅がスタートしました。最後までご覧いただきありがとうございました(^^)かなりざっくりと、抽象的にふわっとした内容になってしまいました。また、たわいもない話にお付き合いいただけたら嬉しいです。最後に、ブログの内容がいいねと思った方は「お気に入り♡ボタン」を押していっていただけとっても嬉しいです❀またみなさんにお会いできることを楽しみにしています(^^)mi
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【経験談】話し方の勉強を始めたのが「コンプレックス」が原因でした。

私が話し方を勉強し始める、最初の違和感となったのが「そういえば、私に相談しにきてくれる友達あんまりいないな」と思ったのがきっかけでした。なんとなく気づいたのが高校生くらいで社会人になって、中学時代から仲のいい親友とドーナツ屋でまったりお茶している時でした。親友「そういえばイツメンだった〇〇と、この前遊んだんだけど、最近大変そうだったんだよね~」私も仲の良かった中学の友人の話だったのでいつも通り「ふむふむ、それでどうしたん~」と親友の話を聞いてました。(詳しい友人の話は割愛させていただくのですが)一緒に話していた親友は昔から「周りから相談者が集まる聞き上手」でした。もちろん私もその一人。「わざわざ自分の所に相談しに来てくれる子がいたら、きっと嬉しんだろうな~」と思いました。(その時は、恥ずかしながら「相談したい!」って私に集まる人はまだいませんでした。笑)「相談者が集まる親友」と「私」の違いって一体何だろう?そう考え始めてから、自分という人間が大きく成長できたかなと思えるきっかけになりました。今現在の私に至るまでの続きは、次のブログでお届けします。最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)
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時間配分も読めました。

2023年 5月25日 木曜日 23日 火曜日 私にとって 所属タレントとして初めてのイベント 取締役代表(社長)も駆け付けて下さる 大事な『講演会』の為、 勝負服「甘ロリータ」で身を固め 近所の飲食屋さんで 野菜多めの食事を終えて 予約していた貸し室に向かいました。 扉の鍵は開いているのですが 契約は13:00からなので 定刻を待って 扉を開けました。 定員14名 靴を脱ぎ 並べられているスリッパに。 会議室と言う体(てい)で借りましたが 普通のマンションじゃん。 事務机? では無いかぁ・・。 椅子も 座り心地が良かったし。 キッチンはあったけれど 何も無くて 湯沸かしポットだけ。 実はラインでの 史衣さん(社長)との会話内で キッチン周りの事を聞かれてました。 でも、 私は「そこまで」知らなかったので 「現場に行かない事には・・。」と しどろもどろな回答でした。 これが後に とんでもない展開に繋がるとはね。 受け付け開始時間は 13:15 講演会開始時間は  14:00 史衣さんが見えたのは少ししてから。 新しい名刺を渡して 年内の講演会日程を打ち合わせ 戸籍謄本(写し)を提示しました。 「長男」から「長女」へ 法の上で 確かに「性別の変更」を終えた事を 確かめて貰いました。 詐欺っていない事を証明して ビジネスパートナーとしての 信頼に繋げておきませんと ね。 参加者も見えて 講演会を始めました。 「プランB」を軸に小一時間 「時間的に物足りないかな?」と感じ 「本編用」も使いました。 内容的には 講演としての「正統派」では無い 「体験重視」な『股間』の事。 手術台の上で
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一週間前

2023年 5月16日 火曜日 画像投稿アプリ インスタ 多くの方は多分 お手持ちの携帯電話で 利用されておられる事と思います。 勿論 私だってiPhoneで観ています。 登録をしてから何年? 一度も発信した事は無くて 傍観者的な立ち位置で 観て 楽しんでいました。 ? 「今日は 何用で この記事を?」 そう思いますよね         。 そう、 ついに発信しちゃったんですよぉ。 一週間後に迫った講演会に関する ポスターと文言を。 やり方 方法を YouTube動画を観ながら学び その「真似を やろう!」と 意気込んだのですが iPhoneのヴァージョン違いかな? 手順通りでは無い もっとシンプルな形で 無事にアップする事が出来ました。 LINEでも同じ感じ。 パソコンのフォルダーに有る 画像と文言を コピー&ペーストですね。 ん~な事、 今までは怖くて出来なかったんですよ。 何が怖いって? データが消えてしまわないか? って。 ブログのアップにしても YouTubeの動画編集にしても 何かの拍子に データが飛んじゃう事が 今までに数回 起こったので (一から作り直す事も数回) まだ「一回 出来た」だけで 習得には程遠いスキルです。 何回も成功させて 技の習得(免許皆伝)が成るので その時までは まだまだ勉強です。 そおかぁ、 一週間後ね。
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準備万端!

2023年 5月10日 水曜日 LGBTQ講演会で使うアイテム 『プランB』が完成しました。 本来 講演会で使用する予定であった 『本編用』は これまで私が見て来た 多くの講師の方の講演を参考とし マニュアルに沿った 多分 正統派的な 「お堅い」優等生の内容でした。 でも もう それは今後 通用しない事が 先日の「実演練習」で明らかに。 令和の今 マスコミ方の影響も強く 広く 浅く 誤解も含め そのままに 情報としても かなり深く浸透している現状の中 説明的に講演しても 眠くなるだけで 紹介してくれた方の顔を立てる為に 座って 聴いているフリをするのも疲れる。 そんな感じに 私は解釈したのです。 手を変えなければ! あの夜 出逢った 下ネタ先生を参考に 「講演」と言うよりも 「体験」 「経験」を前面に! と 路線を変更する事に しました。 ずう~っと以前に 「あんたの経験なんか 誰が聞く? 他人の人生なんて 興味無いわ!」 そんな事を言われて 私の体験談は 極力控えるように努めていたんですが、 あれは「手術」を受ける前の事。 性同一性障害の診断書を 持ってはいたけれども それを活かす事の出来なかった頃の 『中途半端』だった時の事。 でも今は 身も心も 法の上でも『女』 名実ともに 誰が何と言おうとも『女』なんです 私は! だから 私が今後 展開して行く講演会は 「講演会」といった名目ですけれど 内容としては 「体験談」 「経験談」と思ってもらって正解です。 正当な講演会のマニュアルが 存在するとするならば、 その「マニュアル」からは外れます。 「下ネタ」? 参考にしたのが「下ネ
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家族のうつが再発した→どうする?

一旦落ち着いたかに見えたうつ病の症状が再発することは、珍しくありません。 もしかして再発?!となった時、家族はどのように対処すればいいでしょうか。 1.春先からゴールデンウィーク明けまでは要注意 春先から大型連休明けくらいまでは、天気や気温の変動が大きいのと併せてメンタルヘルスも上下しやすい期間です。 うつ病の経験がある人はなおさら、再発のリスクが高まります。 季節だけでなく社会環境の変化の影響もあるでしょう。 気候が安定しないと、自律神経のバランスが崩れます。そのせいで睡眠の質が落ちて疲労が回復されないまま翌日を迎えます。前日の疲れを背負ったまま活動するのですから、普段よりやる気も出ないしパフォーマンスも下がります。 特にうつ病になるような人は、仕事や自分の役割に対して常に強い責任感を持っています。 調子が悪かったことで仕事のペースや質が落ちたことに二重に落ち込んでしまう傾向があります。 頑張れ、と言われるのも辛い。でも「頑張るな」と言われても、どうすれば頑張らなくていいのかが分からない。不器用な優等生タイプとでも言いましょうか。 2.再発したら、初回を思い出そう うつ病は一度で完全回復するケースのほうがまれだと思います。 症状の重さは人それぞれですが、少なからず再発の波を繰り返します。 だから「一度はよくなったのに、また繰り返すなんて…」と、落ち込んだり驚いたりする必要はありません。そういう病気なのです。 「また来たな」 と感じたら、初回の発症時を思い出しましょう。 生活や体調のどの部分に一番大きく現れるか、の特徴があったはずです。 ・お腹を下しやすくなる ・朝起きれなくな
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【マリカのナイショ話Vol.4】占いが大嫌いだった占い師の話。

今でこそ「占い師」を名乗ってはいるものの、わたくしの占いに対する第一印象は、それはもう最悪でございました。お仕事で強制的に占いの世界に足を突っ込まざるを得ない機会がなければ、おそらくは一生占いと関わることはなかったでしょう。それくらい、占いが嫌いだったのです。なぜそこまで占いが嫌いになったのか、遠い昔話とともに、お話しさせていただきます。占いとのファーストコンタクトまだわたくしがうら若き頃、確かあれは、二十歳を迎えたばかりのことでございます。とある遊園地でイベントに参加させていただく機会があり、バックヤードで知人たちと「当たる占い師が来てるらしいから、行ってみよう」という運びとなりました。ブースの一角、簡単なパーテーションの向こうには、いわゆる普通のオバちゃんがいらっしゃいました。人と接するのが好きそうで快活そうな……ざっくり申し上げると「典型的な関西のオバハン」がそこにおられたのです。アイシャドウが濃いな。指輪がゴツいな。それしか覚えておりません。わたくし達は、順番に占いを受けることにしました。もしその方が本当に視えるタイプで、後ろめたいことなどを皆の前でバラされでもしたら、ちょっとヤだな、というくらいの浅い関係だったからです。順番はじゃんけんで決め、わたくしは一番最後になりました。時間は15分ずつくらいだったでしょうか。今思えば占いのセッションとしてはかなり短めですが、浅く広くをターゲットとした商売だったのでしょう。それでも、先に受けた知人2人は「すごい!当たってた!」と言いながらキャッキャと帰ってきました。かなり興奮していた様子に、期待値も爆上がりです。ついにわたくしの番
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私の黒歴史

どうも、マッチングアプリ先生です。 今回のテーマは少しくらい話 そう、俺の過去について 今現在、俺は女性に困らず沢山のセックスができている状態になれた 女性に対して臆することなく、初対面でもイケメンといわれ、美女を抱いている しかしだ、昔は違う 完全なる非モテ 陰キャ 目を見て話せない ファッションはユニクロ 容姿に無頓着 髪型適当 清潔感無し トークつまらない 下心ないふりしがち 女性とのデートなんて数年やっていない 女性と長く話せない 流行が知らない 外見がゴミ リードできない おどおどしがち デートコースわからない セックスがへた 非モテコミットしがち いや、壊滅的でしたね このまま死んでいったと思うとぞっとします まじであの時自分を変えようとして頑張ってよかったと思えている 恐らく今の俺を知っている人からしたら想像できないだろう もしあなたが女性に困りたくない人生を送りたければ、手遅れになる前に行動しろ マッチングアプリをやったらいつでも女性なんてあえてしまう そんなレベルまでになった もしあなたが女性に困りたくない人生を送りたければ、手遅れになる前に行動しろ 若い時間は短い そして恋愛できる時間は以外にも短いマッチングアプリ攻略
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【うつサポ体験談⑦】家族に「死にたい」と言われた

※内容は個人の経験談です。とてもデリケートなテーマですので、一事例として読んでいただけると幸いです。うつ病の人と切り離すことが出来ないのが「希死念慮」です。うつ病などの精神疾患だけが原因で死ぬ人はいませんが、うつ病は「死にたくなる」「生きていたくなくなる」と思わせる病気です。……ということを知識として知っていても、いざ家族から直接希死念慮を表明されるのは大きなショックです。悲しいし怖いし驚くし、怒りも感じます。1.うつ病初期は繰り返し言われた私の場合、夫から『俺は要らないんだよね』ということを繰り返し言われました。目の前で実行に移されたことはありませんが、後になって『何度も包丁で手首切ろうとしたし、線路に飛び込んだら楽かな、とか思った』と言われたこともあります。ビックリです。眠れない、食欲無い、会社行けない、どころの話ではありません。こちらもショックのあまり取り乱しました。まだちゃんと生きているのに、死んでしまったところを想像して大泣きしました。『俺は要らない』発言されるたびに、です。意識して泣いてたわけじゃありませんが、毎回同じ反応を返していました。2.自分は仕事で日中不在夫が仕事に行けないので、当然私が日中働いています。夫婦二人の生活ですからその間夫は家に一人です。多分そういう時に包丁取り出したりしてたのでしょう。仕事が終わったら真っ先に夫に『帰るコール』してました。すぐ出てくれることがほとんどでしたが、たまに繋がらない(トイレとか?)時は心の中はパニックです。繋がるまで何度もかけたり、メールしたり大忙しでした。3.辛さを何度も伝え続けたどうやらそれが、学習効果というか、『
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心療内科の当たりはずれってすごい

人生であまり心を病むなんてことはなかったんだけど仕事で同僚や先輩上司との人間関係で心を病んで心療内科に受診しに行ったことがあります。結果として2つほど病院を回ったんですけど僕にとって当たりといえる病院には出会えませんでしたね。患者が多く忙しいためか機械的な返答、診察、またはなしを聞くこともほとんどなく一方的に決めつけたことを言って薬を出して終わりみたいな感じでしたね話を聞くのはカウンセラーの仕事有料でそちらを受けてくださいって感じでした。余計に心病むし、診察料の無駄遣いな気しかしませんでした。結局聞き上手な友達に話聞いてもらう方がよほど意味がありました。完全に鬱になっていたり、病気になっているなら病院もしっかり対応してくれるのかもしれませんが、一歩手前とかだと軽くあしらわれちゃうのかもしれませんね。同じような境遇の方のお話を聞いてあげたい。少しでも心を軽くしてあげられたらそんな思いもあり出品し始めました。よかったらお話ししに来ませんか?つらい思いは吐き出すことで楽になったり、客観視できたりします。どうぞお気軽にご利用くださいね!また、僕は出会えませんでしたがこんな素晴らしい先生もいますよって方がいたら、ぜひ教えてくださいね!
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母子家庭の始まり

まず私はテルのお母さんに電話をした。 お金を勝手に持ってきてしまったのだから… 家を出た事には、やはりびっくりしていたが、シゲを連れて出たと聞いてホッとしていた。 「お金は必要だろうから気にしないで…」 と言ってくれた。 そして 「いつか必ず返します。ごめんなさい」 と言って電話を切った。 居場所は伝えなかった。 次に電話をしたのは実母である。 言ったら大変そうな父や継母には黙って出て来たので捜索願い…なんて事にならない為に実母には家出の件を知らせておいた。 そして早速ポケベルを買った。 寮には電話は無い… バタバタとするうち夜になり 「お父さんはどうしたの?」 シゲが言い出し言葉に詰まる。 こうして私達母子の生活は始まった。 これからは私が一人でシゲを食べさせて行く。 21歳の母親に出来る事は何か… 考えながら眠った…
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家出の計画

連れて行かれたのは、わりとソフトサービスだというピンクサロンだった。 ソフトと言っても水商売の経験すら無い私にとって怯えるには充分な場所である。 そこで新たに面接をした。 事情を話すと親切に対応してくれ寮の手配だけでなく引っ越しも手伝ってくれると言う。 出て行くまでテルには絶対バレたらいけない。 バレたら計画が台無しになる。 また実家に連絡されて監禁されるに決まっているのだ。 極秘で家出をする為の計画を面接で立て、私はシゲと家へ帰った。 何も知らないテルは、その日も私に嫌がらせをした。 毎週欠かさず楽しみにして見ていたドラマの最終回をわざと私を部屋から閉め出し見せなかった。 【あと一週間…一週間ガマンしたらコイツとサヨナラだ】 家出に対する不安よりテルに対する嫌悪感の方が上回っていたのが救いだ。
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ターゲット

今思えば面接に行ったのは「面接屋」 みたいなとこだったのではないだろうか。 面接をしてあっちこっちの店に女の子を手配してお店からお金をもらう…みたいな。 そして私の様な離婚したがっている無知な若い母親は良いターゲットだったんだと思う。 面接をしたオジサンは言った。 「託児所は12時までなんです。でもお店は2時まで…お子さん2時間寮で1人にさせときますか?」 「心配なら12時で終わるお店を紹介しますよ」 …安心したのも束の間… 12時で終わる店… それはつまり風俗… ピンクサロンだった。 確かに給料は飲み屋より全然良い。 しかしお金の問題では無かった。 「2時にお店が終わったってね、水商売はアフターがあるからねぇ…その点風俗はお店の外での付き合いは絶対無いからお子さんを1人にしないですみますよ」 若い無知なターゲットは悩みながらも分かっていた。 4歳になるかならないかの子供を夜中に1人で部屋に置いて仕事をするなど自分には出来ない事を…
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面接

仕事と言っても住むところがセットで付いていないと生活は出来ない。 いわゆる寮がある仕事だ。 こんな時の為にコツコツ貯めていた定期貯金も知らないうちにテルが解約して使ってしまった。 私は高額アルバイトの求人雑誌を買い、寮のある飲み屋で水商売をしようとアレコレ探してみた。 東京に出れば条件の良い店は沢山ある。 まずは面接だ。 シゲを面接中見ててもらう為、おかちゃんに来てもらった。 おかちゃんは都内に住んでいるので相談相手としても心強かった。 誰も知り合いがいない所へ小さな子供を連れて家出するのは怖すぎる… しかも水商売の経験も無し。 おかちゃんは私の人生の中でピンチな時、必ず現れて支えてくれていた。 しかし… 面接の結果、究極の選択に迫られてしまった。 こればっかりは、おかちゃんも 「決めるのはアンタだよ…」 と。 その究極の選択とは…
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クズ中のクズ

テルがお金を返すと両親に約束していた日がやって来た。 しかし返しに行く風でも電話をする風でも無い。 気になったので聞いてみた。 「お金返す日じゃないの?」 するとテルは 「ちょっと遅れる」 と普通に言ってのけた。 あんなに威張って借りたのに… 約束の日に返さない… そんな感覚が理解出来なかった。 「だったらせめて電話して謝りなよ」 そんな私をテルもまた理解出来ない様で 「うるせ~な。オマエには関係無い金なんだから口出すなよ!」 【うわぁーやっぱりコイツとは無理だ!】 結局テルはそのまま両親に連絡も入れず、返すはずのお金はそれから一週間後に深田さんから返済された。 そしてあろう事か、そのお金を少しずつパチンコで使い始めてしまった。 「関係無い」 と言われたから黙っていたが、それが私にある決心をさせたのだった…
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キレる音再び…

テルの元に戻ってしばらくして、心配をかけてしまったテルの両親に挨拶に行った。 そしてしばらく泊まって行く事になったのだが、そこで事件は起こった。 仕事から帰って来たテルがおかしな事を両親に言い出したのだ。 「深田さん(社長)が会社の支払いで今月大変だから20万貸してくれないかな…」 とりあえず黙って聞いてみる事にした。 「そんなお金急に言われても無いよ」 とお母さん。 しばらくそんなやりとりをしていたが思い通りに行かない事にテルがキレ始めた。 「来月返すって言ってんだからいいだろっ!無いなら銀行からでも借りろよ!」 【ぷちんっ】 また何かがキレる音がした。 黙って聞いているのが無理になってしまい、テルの両親の前で素で怒り始めた私をテルもテルの両親もポカンと見ているしかなかった…
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両方は手に入らなかった

結局シゲを手放せない私の気持ちをシュウはお見通しで… 私は、可愛い息子シゲと暮らす為にテルの元へ帰った。 でもシュウの事は忘れられない… テルと居れば尚更だった。 どうしても比較してしまう。 シュウと電話で話す事も無くなってしまったけれど偶然会いやすい場所に買い物に行ったりしていた。 会ったところで 「元気か?」 「うん…」 だけなのだが… こうして私の心の支えは前の様にシゲだけになった。 ただ、まだ自分を好きになってくれる人がいるって事実と自信をシュウが残してくれた。 シュウと出会う前は 【私は終わった…】 と思っていたし、テルからもそう扱われていた。 そんなテルと果たしてうまくやっていけるのか… 結果はすぐ分かる事になる…
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我が子との再会

シュウと別れた事でシゲと離れている事が完全に無理になった。 そしてシゲの面倒を見てくれていたテルのお母さんも孫に手を焼き、やはり無理になっていた。 ある日、電話にたまたま私が出た。 「ハイ。もしもし…」 電話の向うで喋っているのはシゲだった… 涙が止まらない。 会いたくて会いたくて我慢し続けた。 「お母さん…会いたいよ…」 迷わず迎えに行く事にした。 声を聞いたら悩む余地も無い。 そして数か月ぶりにシゲに会いに行った。 「マユちゃん…シゲが精神的に不安定になってるの。全く言う事も聞かないし泣いてばかり…やっぱりマユちゃんじゃないと無理なのよ」 とテルのお母さんは疲れ果てた様子で私に話をしてきた。 さぁどうする!? いや、どうしょうもない… シゲを手元に置くにはテルとやり直すしか無いのだ。 シュウは、私がシゲと居られる様に私を振った… その時に気付いた。 そして、その気持ちを無駄にしない為にも私は大嫌いなテルの元へと帰る事に決めたのだった…
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別れ

しかしそんな悩める日々にも終わりが来た。 突然シュウにフラれたのだ! あまりのショックから何て言われてフラれたのか全く記憶が無い… とにかく 「これ以上は無理だ…」 みたいな結論になった。 悲しくて悲しくて… 男と別れてあんなに辛かった事は無い。ご飯も食べられず睡眠も取れなかった。 そしてなぜシュウが別れを選んだのかが分かる。「これ以上無理」 だったのは私がシゲと離れているのが…って事。 だからシュウは危険な事ばかりに手を出し、わざと私を不安にさせた。 テルの元に帰った方が幸せだと私が思う様に… シゲにとって一番いいのは元のサヤに納まる事だと。 私がもっと強ければ違っていただろう。 しかし精神的に弱い私では、待つ事も耐える事も無理だとシュウは思っていたに違いない。 シュウはそういう男だ。 別れてから気付いた事が多すぎた。 別れなければ気付かないからフラれたのだ。 そしてしばらくは深い悲しみの中でじっと耐える日々を過ごしたのだった…
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〇〇周りは綺麗にしておきましょう

こんばんは。LAMPLIGHTER(ランプライター)という屋号でタロット占いを中心としたサービスを提供しております。タロット占い師のRachel(レイチェル)と申します。一瞬でもブログに立ち寄って下さり本当にありがとうございます!第15回のブログは「〇〇周りは綺麗にしておきましょう」をテーマに投稿します。金運を上げたければ〇〇周りを綺麗にしましょう!結論からお話しますね。金運を上げたい方は水周りは絶対に綺麗にしておきましょう!これはRachel自身が身を持って経験していますし今も継続しているので参考にしてみて下さい。鋏の神様私が唯一信じている迷信(?)が2つあります。一つは鋏(ハサミ)の神様。これは無くし物を見つけたい時のおまじないなのですが、びっくりするぐらい見つかります。それも「絶対にこんな所探さない」ってところから見つかるんです。おまじないは「お呪い」なので私は使いません。私は霊能者でもなんでもないのですが、こういったまじない事は「等価交換」な気がして力を借りる分何かを失う気がしてしまいます・・。このおまじないを使って失せモノを見つけた人を何度か目撃しているので、完全に信じきっています。そのため鋏をどう捨てたら良いのか分かりません。ご存じの方いらしたら是非メッセージ下さい。もし調べる場合はすぐにヒットする有名なおまじないですが、自己責任でよろしくお願いいたします。なんだか怪談話になってしまいましたね。話を戻します。水周りを綺麗にする有名なお話ですよね。私は祖母から「水周りには女の神様がいるからいつも綺麗にしないとアカンよ。機嫌が悪くなるからね」と言われていました。何の根拠
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道は閉ざされた

「はぁ!?『テルくんと何とかならないの?』って?!アンタ自分の時はどうだったんだよ!『離婚しないで』って泣いて頼んだアタシに『何ともならないんだよ…』って言ったんじゃねぇの?!テメェが何ともなんなかった事を娘には何とかしろって言ってんのかよっ!ふざけんなよ!テメェだって離婚する前から今の旦那と付き合ってたんだろーが!胃潰瘍とか言って行く度に酒飲んでんじゃん! テメェの娘がそんなに迷惑なら今後一切、いい事も悪い事も報告しないから覚えとけ!ふざけんなっ!」 一気にまくしたてて電話を切ってやった。 実母は何も言い返せず…というか言い返す間さえ与えなかった。 言いたい事を言ってスッキリしたが、これでシゲとの生活に対して父方の実家にも母方の実家にも頼れない事が決定的になったのだった…
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キレる音

テルとの事やシュウとの事は、前々から実母に電話で説明してあったので状況は、ある程度把握していたと思う。 そして、自分の考えを素直に説明してシゲとの居候の件を頼んでみた。 「頑張って働くから。2ヵ月でいいから何とか協力して欲しいんだ」 と言う私に実母はこう言った。 「うちは無理だよ!旦那胃潰瘍で調子悪いんだから!テルくんと何とかうまく出来ないの?だいたい上手くいってない話聞かされる事自体迷惑だよ…」 【ぶちっ!!】 心の中で何かがキレる音が本当に聞こえた。 子供の頃からどんなにデリカシーの無い事を言われてもヘラヘラ誤魔化して来たが遂に大爆発を起こす起爆装置を実母は押してしまった! 荒れていた中学時代でさえ実母には乱暴な言葉など使った事の無い私が次の瞬間豹変し、実母もビックリしたに違いなかった。
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ある提案

そんな時、継母がある提案をしてきた。 「どうしてもシゲを手放せないと言うならママに助けてもらえば?部屋借りるお金位出してもらったってバチは当たらないでしょ」 と… 確かにそう言われれば実母に少し位頼ったっていいのでは… と思わなくも無い。 たまに会って子供服のお下がりをもらったりする位の付き合いは続いていたし… そして考えた結果、まるっきり頼るのでは無く私が水商売で部屋を借りるお金を稼ぐ数か月間だけ私とシゲを居候させてもらえないかと… 父方の実家では父も継母も仕事をしている為、シゲを連れて来てもシゲの世話は頼めない。 その点、実母はシゲと2歳違いの子を育てている専業主婦である。 経済的にも安定している。 シゲを連れて実家に帰れない以上、自分達の生活の場をまず確保しなければならない為、私は水商売をする覚悟を決め、その方向で親の離婚後はじめて実母に頼る為に電話を掛けてみる事にした…
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我が子の存在

独身の頃に戻ったかの様な生活。 給料をもらえる様になるとお洒落も出来た。 職場がアクセサリーショップという事もあり、多少は外見を気にした。 17歳で結婚し18歳で母親になった私は、自分自身のお洒落にお金をかけて来ていない。 それをする事により、少しでもシゲと会えない寂しさを紛らわそうとしていた。 そして、シゲの事を諦める様に言っている両親も私の寂しさを紛らわす為ならシュウと会う事を許す様になった。 その頃もシュウが大好きで… しかし… どんなに大好きなシュウと一緒にいても我が子であるシゲの事は忘れられないし諦める事も出来なかった。 みんなに 「堕ろせ」 と言われた中、必死で守り通した息子シゲ。 お洒落や恋愛で諦められるわけなど無いのだ。
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辛い日々

何も無い状態での里帰り。 継母や先輩であるユリちゃんに、いらない服をもらいなんとか間に合わせた。 そして実家でブラブラしているわけにもいかないので仕事を探し始めたのだった。 今回は、ただのケンカでは無いしシゲも置いて来ている。 仕事でもしなければシゲに会えない寂しさに押し潰されてしまうと思った。 今回は小さい子供を保育園に預けながらの仕事では無い為、1件目であっさり採用された。 横浜駅のデパート内のアクセサリーショップだった。 早くお金を稼ぎ、少しでも身の回りの物を揃える必要もあった。 しかし外に出てもシゲ位の子供にばかり目が行ってしまう… 【私の実母もこんな思いをしたのだろうか…娘と離れてこんなにも辛かったのだろうか…】 ふと思った。 そして風呂場で泣く日々が続くのであった。
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寂しさと罪悪感

実家に帰るのも手ぶらである。 持ち物は全てテルに捨てられた。 やはりテルとは無理だと話をすると両親は 「テルくんがシゲを育てるって言うならやっぱりアンタは諦めな…1人になって人生やり直すんだよ」 と言った。 【そんな事、本当に出来るんだろうか?シゲの事を諦める事なんて出来るのだろうか?】 そんな気持ちで別居生活は始まった。 シゲのいない空間は静かすぎた。 そしてお風呂に入っては毎日シゲを想い泣いていた。 それまで毎日シゲとお風呂に入っていたのだ。 テルがシゲをお風呂に入れたのは赤ちゃんの時に一回だけ。 そんな父親の元にシゲを置いてきた事への罪悪感にも苦しめられるのだった。 そして、寂しくて…寂しくて…
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涙の別居

私の様子がおかしい事に気が付いたテルの両親も現実に直面し言葉を失った。 私がシュウの元へ行ったのが余程悔しかったのだろう。 ただ、もうどうにもならなかった。 シュウを愛する気持ちもテルを憎む気持ちも変わらない。 テルの両親と無言でそれぞれが悩み苦しんでいる空間… そこへ遂にテルが帰って来た。 シゲもいっしょだ。 そして話し合い… 「やっぱりやり直せない。離婚してほしい」 と言うと 「ならオマエ1人で出て行け。シゲは絶対に連れて行かせない!」 その時になったらなんとテルの両親も 「そうだ!そうだ!」 と言い始めた。 そして私は1人で家を出た。 「とりあえずシゲのいない環境で1人で考えます。シゲが隣にいると冷静にじっくり考える事も難しいので…」 そう言って私は一人、泣きながら家を出た。 こうなると実家に帰るしか無く、シゲを生んでから初めてシゲのいない生活を送る事になった。 そしてたたただ泣きながら歩き続けたのである…
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ある重大な変化

家に帰る途中… 家の近くでなんとテルの両親に会ってしまった! テルから話は聞いたが(私の浮気について) その後、連絡が取れないから心配になりやって来たという… テルから逃げ出しシュウの所に泊まっての帰り道に一番会いたく無い人達だった。 それでも家にいっしょに行き、お茶位出さなければ… お湯を沸かしながら部屋を見回すと何か様子が変。 【なんだろぅ…】 お湯が沸く前に気が付いた。 その瞬間、血の気が引いた… 変化とは、その家から私の物が全て消えていたのだ! 必死に探したが何もなかった。 洋服…小物…下着…クルクルドライヤー…アルバム…小中の卒業アルバムまで… そして玄関の脇に1つだけあったゴミ袋を開けてみると、ビリビリに破られた私の写真とアドレス帳の破片が出てきた。 私はその時に身につけていた物以外の全ての物を失った。 テルの両親にお茶を出すのも忘れてただただ呆然とヤカンから出る湯気を眺めていた…
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ウジウジ悩む

逃げた先は実家では無くシュウの所だった。 実家の両親はテルに騙されているので私を助けてはくれないと思った。 久しぶりにシュウと抱き合い、久しぶりに幸せな気持ちになった。 現実から逃れてずっとこうしていたい… 私はテルとは無理だという事、離婚の際はシゲを手放せと親から言われている事などをシュウに話した。 そしてテルが危ない人間になりつつある事も… それでもシュウはテルの事を悪く言わない。 逆にウジウジ悩んでばかりの私が怒られた。 「オマエさぁ…どうしよう、どうしようばっかじゃん!自分がどうしたいかだろ!旦那や親や俺の意見にいちいち振り回されんなよ。強くなれよ」 と。 しかし、この時は、この言葉の本当の意味を理解する事は出来なかった。 そして次の日テルのいない時間に家に戻ると… 想像以上にスゴイ事になっていた。 私はますますウジウジ悩む事になるのである。
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優しさの仮面

自宅に戻ったものの監視が厳しくなってしまったのでシュウとは偶然会える様にシュウが働いている店の近くで買い物をしたりしていた。 そして電話でも連絡は取っていた。 やはりシュウが好きだった。 なのにテルと暮らすのはつらくて… テルは何とか私の気持ちを自分に向けようと必死で優しくして来たが、そんな表面上の優しさで3年間の恨みは消えるものでは無い。 手遅れなのだ。 そして私の気持ちが思い通りに自分に向かない事にイラつき、優しさの仮面はすぐに剥がれた。 毎日毎晩私を責め始めた。 寝かせてももらえず、ひたすら今後についての答えを求められ責められ続けた。 いよいよ肉体的にも精神的にも限界になり私はテルから逃げ出した。 うるさく喋りつづけるシゲもまた私の考える時間の邪魔をしており私は1人、キチガイに近いテルの手を振り切って家を飛び出したのだ…
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葛藤

テルは私の両親と急激に親密になって行った。 「浮気は許します。原因を作ったのは自分ですから…これからは心を入れ替えてやり直したいと思っています…」 この言葉に私の両親は完全に騙されてしまった。 浮気をしたダメな娘を広い心で許す… なんてありがたい… みたいな空気になってしまった。 こうなったら私とシュウは、ただのろくでなしである。 両親からの必死の説得地獄。 私がシゲを手放せない事をテルも私の両親も分かっていた。 その上での説得。 しかし私は、一旦嫌いになったら再び好きになるなんて無理な性格。 その代わり嫌いになるまでは、とことん我慢する。 テルに対しては愛情も憎しみも全部燃えつきてしまっていたのだ。 灰しか残っていない心で又やり直すなんて… 葛藤の日々が続いた。 それは、シゲを手放す事も離婚して育てて行く事も出来ないからであった。 そして年が明け、いつまでも保育園を休ませるわけにもいかないので仕方なく自宅に戻る事になった。 自宅に戻っても葛藤する毎日。 愛する息子… 愛するシュウ… そして二度と愛せないテル… 迷路に迷い込んだ様な日々がひたすら続くのであった。
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第三者を入れての話し合い

久しぶりに自宅に戻ってみると思い出すのはシュウとの事ばかり… テルとの楽しい思い出など何も無かった。 そんな家での話合い。 テルの親友の尾崎さんは、とにかくビックリしていた。 「マユ…どうしちゃったんだよぉ。テルの事は、どう思ってるのさ?」 「テルに対しての愛情はもう無いよ…テルだって私の事なんて大嫌いでしょ?」 逆に聞き返した私にテルは、意外な返事をした。 「嫌いじゃない」 【は!?ありえないっ!!】 「えっ!!そんなわけ無いよ!嫌いじゃなきゃ出来ない事を沢山したはずだよ。私はテルが少しでも私に対して愛情を見せてくれてたら他の人を好きになんてならなかったよ!でも嫌われ続けたんだしこれ以上は無理だよ…」 それでもテルは 「ずっと好きだった」 と言い張った。 そんなの今さら信じられるはずも無く私はシュウとの事は浮気では無く本気だとハッキリと伝えた。 結局、尾崎さんは何も言えなくなり肩を落として帰って行った。 テルが今までどれだけ家庭を粗末にして来たかを知っているだけに… そして自分もそんなテルと遊んだりしていただけに何も言えなくなってしまったのだ。 しかしテルの次なる弁護人はあろう事か私の両親だった。 尾崎さんと違いこれはとても強敵であった。
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恐ろしい言葉

継母に言われた恐ろしい事とは… 離婚するならシゲをテルの所に置いて来い。というものだった。 まだまだやり直しがきく歳。 なにも子連れで苦労しなくても…と。 実際、私がシゲを連れて離婚し実家に帰れる状況では無かった。 親は自分達の生活を守るのもやっと。 金銭的にも相当キツイ状態。 とは言えシゲを手放すなんて!! 「それが出来ないならテルくんとやってくしか無いよ」 と言われた。 何日か泣いて過ごした。 シュウには隙をみて公衆電話から電話をかけていた。 そんな時テルから呼び出された。 会社の友達に間に入ってもらって話がしたいと… 会社の友達とは私も知っている人で結婚前には、よくみんなで遊んだ。 テルにとっては親友だった。 そんな訳で私はいったん自宅へ帰る事になったのだった。
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責められる私…

実家では継母が嘆いていた… 「アンタ一体何してんの!?男とは別れてここで反省しなさい!」 しかし親も友達もみんな分かっていたはず… テルとは幸せな家庭など築けない事を… 私は親に本当の気持ちを打ち明けた。 ただの浮気なんかじゃなく真剣にシュウを愛している事を。 私の気持ちは多少は理解してくれたがシュウに対しては 『パチンコ屋の若造』 としか思ってもらえなかった。 継母にとってはパチンコ屋の若造=チンピラでしか無い。 その勝手な偏見が許せなかったが私が何を言っても説得力が無かった。 そして 「テルと離婚したい」 と言う私に継母は恐ろしい事を言ってきた。 なぜ私が求める理想の生活はこんなにも手に入らないのか… 幸せを手に入れる事とは何故こんなに難しいのか… 継母の言葉に泣き崩れる私がそこに居た。
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引き離される禁断の恋

シュウに電話をして状況を全部話した。 「実家になんか帰りたくない」 と泣く私にシュウは 「帰らなきゃダメだ。オマエの親が『帰って来なさい』って言ってるんだろ。オマエの事を心配してんだよ。しばらく会えないのなんて長い一生を考えたら一瞬みたいなもんだろ。今は親の言う通りにするんだ…オマエが1人で責められてツライ事になったら俺いつでも行っていっしょに頭下げるから!会えなくなるのは我慢しよう…」 と… 私は泣く泣く実家に帰る事にした。 そしてその夜テルは予想に反して機嫌良く帰って来た。 私の両親を初めて味方に付けた事でかなり気を良くしていた。 「オマエの親はいい人達だよなぁ」 と手の平をかえした意見。 今までは 「あんなオヤジに、とやかく言われたくない!」 など悪口ばかり言っていたのに… そんなテルを見ていて 【この人を好きになる事は二度と無い…】 と改めて思った。 テルの方は 【ただの浮気】 と軽く見ていたようだ。 そして翌日… シュウに会えなくなるつらさを胸に私はシゲを連れて実家へと帰ったのだった。
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旦那の作戦

渡さなかったシュウへの手紙とは… シュウが婚約していた彼女との別れ話でもめていて落ち込んでいた時に書いた物だった。 『元気出して。どんな事があっても私はシュウの事が大好きだよ…』 という内容。 テルにこれを読まれたとなるともぅごまかしようが無い。 【よしっ!バレたならバレたで仕方無い。テルとは別れよう!】 私はこれをテルと別れる良いキッカケだと思う事にした。 しかしテルは私が思っていた以上にしたたかな男だった。 私には無関心なギャンブルバカだとばかり思っていたのだが、そんなテルは私を責めるより前に私の両親を味方に付ける作戦に出た。 あんなに嫌っていた私の両親を… 正月すら顔を出したがらずにいた私の実家にテルはその日のうちに1人で出向き 「マユが浮気をしています」 とわざわざ報告したらしい。 すぐに継母から電話があり 「帰って来なさい!!」 と命令された。 次の日も私は仕事があり、それを告げたのだが、もともとパチンコ屋の仕事を認めていなかった継母は聞く耳を持たず 「そんな仕事は今すぐ辞めて明日には帰って来なさい!」 と大怒りであった。 実家になど帰りたくなかった。 シュウと会えなくなってしまう。 しかしそれがテルと私の両親の狙いだ。 ここに来て私は自分の 【テルにバレるわけが無い】 という勝手な思い込みを心底後悔した。 もっと気を付けていればこんな事にはならなかったはず… 気を付けるべき部分は沢山あったのだから… しかしいくら後悔してももぅ手遅れだった。
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不倫がバレた

クリスマスから何日か経ったある日… 夜テルとケンカになった。 この頃には会話も無くお互いに別の世界に生きている様だったが、ケンカだけは激しさを増していた。 また家からつまみ出される予感がしていたのでパジャマには着替えないでいた。 外のメーターボックスにもお金を多少隠してあり、その時に備えていた。 そして予感は的中。 暮れの寒空に私は上着も財布も置いたまま力ずくで外に出された。 しかし今までの様にテルがドアを開けてくれるのを待つ事は無く、私は初めてシュウの部屋に泊まった。 翌朝テルが会社に行く前に戻らなければシゲが1人になってしまうので朝早くに家に戻ると鍵は開いていたがテルは居なかった。 そして私の荷物をあさった形跡… テーブルの上には私が以前シュウに書いたが渡さなかった手紙と、財布に入れていたシュウの写真が置いてあった。 あれほど私に無関心だったテルが私のカバンをあさり手帳の中や財布の中を調べたのだ。 とても信じられなかった。 遂に私とシュウの事がテルにバレた。 そして夫婦間の悪者がテルから私へと立場が逆転してしまっ
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禁断のクリスマス

冷えきった家庭にクリスマスなどあるはずも無く私は、当然の様にクリスマスはシュウと約束をしていた。 プレゼントを何時間もかけて選びその日はシゲのお迎えの前に待ち合わせした。 そしてプレゼントを渡した。 シュウからもプレゼントをもらった。 しかし… 【!?】 お互いに渡したプレゼントの箱がまるで同じ… 同じ包装紙に包まれた同じ大きさの箱… 開けてみると… ( ̄□ ̄;)!! デザインこそ違うが同じブランドのライターだった。 お互いに同じ物をプレゼントしていた。 「ありがとう」 と言いながら2人で笑ってしまった。 それからシゲを迎えに行って何年かぶりに幸せなクリスマスを過ごした。 しかしそんな幸せは長く続くはずは無かった。 家に帰れば現実に引き戻される。 そしてその現実に私とシュウは引き離される事になるのだった…
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恐ろしい生活

シュウと会うと、ついついテルの愚痴ばかり言ってしまう。 そんな時シュウは1度もテルを悪く言った事は無かった。 そして 「離婚したいよ」 と嘆く私に 「今は我慢の時だよ。物事には順番があるんだ。階段を抜かして上がってもいつか絶対そのツケは回ってくんだよ。ちゃんと俺がオマエを幸せにしてやるから今は我慢して待ってろ」 とシュウは言った。 そんなシュウをどんどん好きになって… そしてある日シュウと会っている時にシゲの具合が悪くなってしまいデートを中断して家に帰る事にした。 シュウは心配して家まで送ってくれたのだがシゲは吐き続けた。 結局そんなシゲの面倒をシュウは夜中にシゲが寝付くまでしてくれた。 そしてその日からシュウはテルが居ない日は泊まったりする様になった。 テルがいつも 「俺の家だ!!」 と威張り散らしているその家へ… 今思えばスゴイと思う。 恐ろしく恐いもの知らずで常識外れな行為だ。 しかし家にほとんど寄り付かないテルを近所の人達もほとんど知らず、そのうち周りの人達は私とシュウが夫婦なのだと思い普通に挨拶されたりパチンコ屋のお客さんにも 「旦那が迎えに来たよ」 などと言われる様になっていた。 【みんなが思ってる様に本当に夫婦だったらどんなに幸せか…】 そんな風に思いながらシュウとテルと二重生活みたいな日々を送っていたのだった。 そしてやって来たクリスマス…
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愛する男と憎い男

シュウと付き合い始めた私と、何も知らずに私をゴミの様に扱うテル。 この頃のテルは、ケンカになると暴力をふるう様になっていた。 夜中にパジャマのまま家の外に無理矢理出される。 「ここは俺の家だ!出ていけ!」 と… では、私の家は一体どこにあるというのか。 テルの親が借りてくれた家がテルの家だと言うのならその中の家財道具はほとんど私の両親やその友人が買ってくれた物… 空っぽな家で 「俺の家だ!」 と威張っていればいい。 しかし実際力では勝てるわけも無く… 寒い中パジャマ姿で立ち尽くしているのだ。 たとえ家の中に居たとしても寒い事には変わりはないが… テルの事が心底憎かった。 なぜ心から愛する男がいながら心から憎い男と暮らさなければならないのか… 自分が選び歩んできた人生だが、やるせない気持ちでいいっぱいだった。
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禁断の初デート

数日後… テルのいない日の夜… いよいよシュウと初デート。 シゲを保育園に迎えに行ってからの待ち合わせだった。 【本当に来るかなぁ…】 ワクワクしすぎてそんな心配までしていた。 約束の時間… シュウはニッコリスマイルで現われた。 「おすっ!メシ食いにいくぞ!」 とシゲに話掛けている。 そして近くの居酒屋へ… シュウは彼女と別れる事に決めたと言う。 「好きな女がいる…って言ったんだ。アイツも男遊びしてるから何も言えないけどね…」 【好きな女?!え~?!それってもしや私かぁ?!】 もぅドキドキしちゃって倒れそうだった。 「俺みたいな男嫌い?」 と聞かれてドキドキしてるわりには 「ううん…大好きっ」 と正直に答えた。 シュウ23歳… 私21歳… お互いに婚約者と旦那がいる、まさに禁断の恋だった。 そしてシュウの実家はヤクザやさんの一家だった。 お姉さんの旦那さんがアニキ分だったらしいのだがシュウは何かやらかして顔を出せない状況だと… どうりでただのパチンコ屋の店員にしては身につけている物が高価すぎる… しかしどんな話を聞かされても私のシュウに対する気持ちは変わる事は無かった。 テルと夫婦でいる事が苦痛で仕方なくなってしまった。 そして会いたい時に会えない恋愛を初めて経験する事になったのだった…
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彼女の視線

シュウに彼女がいると聞かされてからは、しばらくシュウの店には行かなかった。 なにしろシュウの彼女はシュウと同じパチンコ屋で働いているというのだから… でも色々考えた結果、やっぱりシュウの事が好きだった。 そして一週間位経ち、恐る恐るシュウのいる店に行ってみた。 店は凄い混んでいて私は沢山のお客に紛れてひっそりとパチンコを打っていた。 【どれがシュウの彼女だろう…】 するとシュウがやって来て私の手に何やら紙キレを渡して去っていった。 開いてみると 『この前は色々と話を聞いてくれてありがとう。お礼にメシおごらせて。】 と書いてあった。 そしてシュウが住んでいる寮の電話番号が書いてあった。 【わ~い!シュウから食事に誘われた~】 また何もかも忘れ浮かれモードに戻ってしまった。 そして帰り際… 視線を感じる… ふと見ると数人の従業員! しかも女!! 真ん中にいるのがシュウの彼女だと直感で分かった。 なんとも言えない表情でその子は私を見つめていた… 私の存在を知っている… シュウは彼女に何を話したのだろうか…
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好きな人に彼女が

その日はなぜかシュウの居る店では無く、めったに行かない別のパチンコ屋で打っていた。 しかし! なぜかそこにシュウが!! お互いにビックリしてしまった。 シュウは仕事中で、ライバル店のお客の人数をチェックしに来ていたのだ。 そんな仕事中のシュウだったが私の隣に座って 「相談がある…」 と語り始めた。 「旦那とうまくいって無いって言ってたじゃんかぁ…俺も婚約してる彼女いるんだけどうまくいってなくてさぁ…結婚すんのやめようかなって思ってんのよ」 【ええーーっ!!婚約者ーー!?】 自分は結婚しているクセにショックを受けた。 冷静に考えれば彼女いそうだよ… そんな事も考え付かない程に私は浮かれていたのだ。 そして、シュウの事、彼女の事、色々話してくれた。 これでただのパチンコ屋の素敵なお兄さんじゃなくなった。 私も家庭の話をしたし、お互いの事が少し分かった気がした。 そして嬉しさとショックの交ざった複雑な気持ちでその日は家に帰った。 私が遊ぶ日はテルがいない日。 テルがいない家の中で一晩中シュウとシュウの彼女と自分の事を考えていた。 私の頭の中にもぅテルの存在は無かった…
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人を好きになれた事が嬉しい

その日もニコニコしながら仕事をしていた。 すると店内にシュウが!! こちらに向かって歩いて来る。 「本当にここで働いてたんだ(笑)」 またまたニッコリ素敵スマイルを私の脳裏に焼き付けシュウは自分の店へと出勤して行った。 私は家に帰ってからも先輩であり友達のオカちゃんやユリちゃんに電話をしては自分が恋をしている話を喋りまくった。 テルから気持ちが解放された様で本当に嬉しかった。 しかし… いくらお互いに気持ちが離れていても私は所詮は人妻… いつまでも浮かれてはいられないのだが、この時はまだそこまで考えていなかった。 ただ自分がシュウを大好きになれた事が嬉しくて… もぅ何年もテルとの憎しみの中で生活して来た私には愛情は新鮮すぎて周りが何も見えなくなってしまったのだ。
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パチ屋の恋の始まり

「旦那とは打ちに来ないの?」 と聞くシュウに 「うん。仲悪いからね」 と笑って答えた。 そして次の日は店でファン感謝デーのクジ引きがあるからと誘われたのだった。 「これ以上負けられないし」 と言う私にシュウは 「クジだけ引いて帰ればいいよ(笑)」 とクジ引きの時間を教えてくれた。 次の日… 結局はクジだけに留まらず、懲りずに又打ったが今度は勝てた。 クジでも5000円相当の工具セットを当てて 【やっぱり来て良かった】 とつくづく思った。 何よりシュウと仲良くなれた事が嬉しかった。 自分も近くのパチンコ屋で働いている事を告げるとシュウは 「え!マジで?辞めてここで働けばいいじゃん!」 と言ってくれた。 ま、人の紹介だからそれは無理な話なのだが… 私は自分の仕事中シュウの事ばかり考える様になりいつもニコニコしていた。 私に意地悪を仕掛けてくる従業員のおばさんが居たのだが、どんな嫌がらせをされてもニコニコ… シュウに出会ってすっかりフヌケになってしまったのだった。
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忘れていた感情

よく行くパチンコ屋でその日も又負けていた。 隣でシゲは玉で遊んでいたが 「もっと!もっと!」 とぐずり始めた。 すると店員のお兄さんが玉を持って来て 「はいよ」 と言ってシゲにくれた。 そのお兄さんはメチャメチャ私の好みのタイプで(といってもテルとは全然違うタイプ…) 【あのお兄さんカッコイイなぁ】 といつも思っていた人だった。 「ありがとうございます」 お礼を言うとお兄さんはニッコリ笑って仕事へ戻って行った。 なんだか久しぶりにときめいた。 そして次の日… またまた負けてる私の所にお兄さんはやって来て 「また負けてんなぁ~旦那に怒られない?」 とニッコリ素敵スマイル。 もぅマイッタ!! そんな出会いで始まった。 カッコイイお兄さん、シュウとの切ない恋愛が… 本当に久しぶりに暖かい気持ちになれた。 忘れていた感情を思い出したのだった…
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何も報告し合わない夫婦

結局、妻である私に一言も無いままテルは会社を辞めた… そして 【私も今後テルには何も報告しないよ…】 と思っていた頃、報告しないチャンスが訪れた。 やっと仕事が見つかったのだ。 シゲの保育園のお友達のお母さんが行きつけのパチンコ屋に頼んでくれた。 本当にやっとだった。 私は仕事が決まった事だけをテルに知らせたが場所などは言わなかった。 そしてテルも聞いてこない。 改めて自分の存在を疑問に思ったが、テルにとっては、自分を無理矢理父親にさせた憎い女だったのかも知れない。 【私の事大嫌いなんだろな…】 いつもそう思っていた。 嫌いじゃなきゃ出来ない事をあまりにもされて来たから。 そんな中、テルは会社を辞め、深田さんという人の元で… 私はパチンコ屋の店員として働き始めた。 私21歳。 シゲ3歳の夏の事である…
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離婚を考えるが…

これまでに何回か離婚を考えた事もあった。 ラチがあかず実家に帰った事もある。 テルとは話し合いで解決するのは無理だから… 自分が遊ぶ事以外には興味が無いのだから… 自分の息子より自分自身の方が可愛いのだから… しかし私の判断でシゲから父親を奪ってしまっていいものか。たとえ名ばかりの父親でも… しかし以前里帰りした時に1度は離婚を決心しシゲを連れてキャバクラの面接に行った事がある。 近くに24時間の保育所があった。 早くお金を作り自立して親に頼らずにシゲを育てて行ける様にと思ったのだが父に 「この家から水商売に通う事は絶対に許さんっ!」 と言われてしまった。 その頃は、まだ昼間の保育園にも入園出来て無かったので諦めるしか無かった。 そしてテルの元に戻ったが夫婦としてやって行ける状態では無かった。 一人で子供を育てて行く為の準備金を貯める事も許されず、ただ生活能力が無いという理由だけでテルと暮らす様になっていたのだ…
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私は透明人間??

確かに 「会社を辞めて独立した人の所で働きたい」 みたいな事は言っていた。 しかし!妻に一言も無く会社を辞めるなんて! そしてそんな事をこの場で話せば平井さん夫妻を間違いなく主旨の違う話に巻き込む事になるだろう。 仕方なく私は何も聞かされて無い事実をその場だけ封印する事にした。 「あなたはどぅ考えているの?」 いよいよ話が私へと振られた。 【どぅもこぅも無いよ!今すぐ離婚したいわ!】 と思いながらも 「実際に働くのはテルですから…私はテルの決断に従うまでです…」 などと心にも無い事を言った。 しかしそんな中でも 【もしかしたら話しづらかったのかなぁ…きっと平井さん一家が帰ってから『実は…』って話してくるかも…】 なんて考える自分もいた。 そして遂に平井さん一家帰宅… 「車まで送ってくるね」 テルの態度は明らかに普段と違って明るく感じが良かった。 【テルの奴…二人になったら何て言ってくるんだ?】 ソワソワ待っていると… テルは家に入ると私の前を黙って素通りして寝室へと入りそのまま寝てしまった。 一言も話さずに… この瞬間に過去の優しかったテルの思い出が私の心から全て消えたのだった…
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旦那が会社を辞める??

その日もテルの帰りは遅く、私とシゲはご飯もお風呂も済ませていた。 10時すぎにテル帰宅。 「ただいまぁ。今日は平井さんに送ってもらったんだ。お茶の用意して。」 【はぁ?いきなり何?】 平井さんというのは会社の取引先の人だ。 私も事務所で会った事は何回もあったが直接話した事は無かった。 そんな間柄の平井さんだがパジャマ姿でうろたえる私をよそに 「おじゃましま~す」 とズカズカ上がり込んできた。 しかも奥さんと2人の小学生の息子という私には全くもって関係の無いファミリー全員集合で! とりあえずテルを送ってもらったお礼を言い、慌ててお茶を出したのだが何やら話がおかしい… 「社長も社長だよなぁ~辞めるって言われて引き止めもしないなんて!」 …と平井さん。 黙って聞いていると会社に 「今月いっぱいで辞めさせて下さい」 と言ったのはテルの様だ。 【は?何事?】 チンプンカンプンな私。 「でも、いずれは独立考えてるなら奥さんの協力無しでは無理だよ~。ちゃんとに話し合ったの?」 と平井さんの奥さん。 【は?初耳だが…】ところがこの質問にテルは 「はい。話し合いました」 と答えた。 私は心底ギョッとしたが動揺を隠す為にうつむいて話を聞いていたのだった…
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夫婦に対する認識

ある夏の日… 公園で仲良くなったお友達に海へ誘われた。 シゲを海に連れて行ってあげたくて喜んでお誘いにのったのだが、行きの車の中でさっそくある事にビックリしてしまった。 お友達夫婦が仲良く会話をしている。 ただそれだけの事にビックリしてしまったのだ。 【結婚してもこんな仲良しな夫婦っているんだぁ…】 ほとんど家族で出掛ける事も無く、たまに行ったとしても必ずケンカして別々に帰ってくるような私達夫婦からは想像も出来ない。 仲良く車の中で笑い合っているなんて… 夫婦なんてつまらないものだと思い込んでいた。 お互い愛し合っているのなんて恋人の時だけだって… だから、すごくショックで… 海に行っても楽しいどころか淋しい気持ちでいっぱいになった。 【こういう所は家族で来る所だよね…よその家族にくっついて来るなんて違うよね…】 としみじみ感じてしまった。 しかしその後そんな事をしみじみ感じている場合では無いような大事件が起こる… 改めて妻の立場を無視される大事件が… 家族で海なんて夢は所詮叶わぬ夢。 車の中で笑い合うなんてやっぱりありえない事なのだった…
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保育園に入れたが…

シゲが3歳になる年の春… ようやく保育園に入園出来た。 第一希望が叶えられず遠くの保育園になったが 【これでやっと仕事が出来る。貧乏とはサヨナラだ】 と思い、浮かれた。 しかし現実は思っいてた程甘くは無く小さな子供のいる若い母親を雇ってくれる所はなかなか無い… その頃テルは会社の休みの日に会社から独立した人の元でバイトをしていた。 休みの日にバイトしているんだからそのバイト料はテルのおこづかいで良い事にしていた。 しかしこれも又甘かった。 そのうちテルは会社の休みを沢山とってバイトばかりに行く様になってしまった。 さすがに生活も回らず 「税金とかも払わなければいけないし少し考えてほしい」 とテルに言ってみた… すると 「働いてもいないくせにエラそうに金の事言ってんじゃねぇよ!」 と。 【どんな風に言ったって家族の生活のお金の話になんて耳を貸してくれないじゃん…】 こうなってくると優しかった頃の記憶も薄れて来て憎しみさえ覚えた。 自分が憧れていたものすら分からなくなる位、結婚生活に良いところは無かった。 子育てと仕事探しと生活費の心配や工面に明け暮れる日々が続いたのだった…
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車の免許

シゲが2歳になった頃、私は車の免許を取る事を決心した。 本当は18歳になったらすぐに取ろうと決めていて貯金もしていた。 しかしその貯金は全てシゲの出産費用に消えたのだった。 まぁそんな事は自分が望んだ事だから良かったのだが、テルの変貌は予想外だった。 17歳だった私にテルは 「教習所に行く様になったら俺が運転教えてあげるよ」 と言っていた。 教習所の教官の仕事をやりたがっていた位運転には自信があるテルだった。 しかし結婚後のテルは車の中でこう言った。 「乗せてもらってるくせにエラそうにするな!」 エラそうにしているつもりなど無かったが喧嘩になれば口では私の方が強かったせいもあってそんな風にとられていたのかも知れない。 しかし極力電車で移動していたにもかかわらずそんな事を言われるとさすがにカチンと来た。 テルばかりが好き勝手にやっていて… 【私が教習所に通う位いいじゃんか】 と思った。 そして 「教習所に通いたい」 とテルに話すと 「オマエみたいなバカには無理だよ」 と言われた。 【アンタに出来て私に出来ないわけ無いよ!】 と思ったが口には出さず黙ってマルイでローンを組み入校を決めた。 そして教習所の教官になる為に大型の免許まで取ったテルは1度も何かアドバイスさえもしてはくれなかった。(教官になるには大学を出ていないとダメだって調べもせずに大型免許をとった方がバカだと思う) 私は意地でマニュアル車のコースでなんとか自力で免許を取った。 シゲを教習所内の託児所に預け必至に頑張ったのだ…
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義理姉の結納

シゲが1歳になった頃テルのお姉ちゃんの結婚が決まった。 テルの実家で結納が行なわれるので私達夫婦も行く事になったのだが前日の晩… テルが帰って来ない。 朝方やっと帰って来たと思ったら出掛ける時間になっても起きない。 お姉ちゃんの大切な日… 行ってちゃんとに手伝いをしなければならない私の立場をテルは理解していないらしい。 どんなに起こしても起きないし、しまいには逆ギレし始めたので仕方なくシゲと二人で電車で行く事にした。 私達の家は神奈川県… テルの実家は千葉県だった。 そしてその日テルが現われたのは夜になってからだった。 当然全て終了した後だ。 そしてそれが許される家で育ったのがのが私の旦那だった。この日を境に私はテルの実家への行き帰りはシゲと電車でに決めた。 テルが運転する車の中では私は、なぜか悪者になる。 渋滞しているのも私のせいにされる。 多少大変でも電車の方がどれ程気がラクか… こんな風にどんどんテルとの距離は離れていき、そして経済的にも限界にきていた。 私も仕事をしなければ… そんな状況になっていた…
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母子家庭同然

憧れていた暖かい家庭になるはずだった場所は蓋を開ければ母子家庭同然だった。 テルは、やはり家庭には寄り付かず会社の仲間と遊び回る日々… たしかに遊びたくなる環境ではあった。 周りはみんな独身で好きな事をやっているのだ。 ましてテルは自ら望んで父親になったわけでは無い。 だからだろうか… 付き合っていた頃とは別人の様な冷たさであった。 私は私でテルに理想を求めるのはやめた。 シゲさえいればそれでよかった。 晩ご飯もシゲと2人なら美味しく食べられた。 しかし毎月の生活費を確保するのは大変だった。 給料が手渡しだったのだ。 給料日ともなるとテルは張り切ってお金を使いまくる。 テルは働き者… 休まずよく働く。 しかしそれは家族の為では無く自分が遊ぶお金が欲しいからだった。 遊ぶ為のお金を確保する為なら私や会社にどんなウソでもつく。 そんな中で夫婦の愛はもぅ…存在しなくなっていた。 ただ私は前の優しかったテルが忘れられずにいた。 ひどい事を言われたりされたりすればする程に優しかったテルを思い出して悲しくなった。 そして私のそんな気持ちはテルには届かずテルはどんどん意地悪で陰険な男になっていくのだった。 お金は人を変える… 悲しい現実を私は知ったのだった…
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