【投資と心理58】晴れた朝は、株価が上がりやすかった。26か国16年の記録に出た気分の差は、手数料で消える大きさでした

【投資と心理58】晴れた朝は、株価が上がりやすかった。26か国16年の記録に出た気分の差は、手数料で消える大きさでした

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マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の58回目です。前回は、朝に負けたプロのトレーダーが、午後に大きく張っていた、という話でした。
今回は、相場と何の関係も無いはずの天気が、株価に出ていた、という話です。



晴れた日は気分が良く、曇りや雨の日は沈みがち。これは多くの人が感じていることだと思います。
心理学では、気分が良いと先の見通しを明るく見積もりやすい、という研究がいくつもあります。

では、取引所のある街の朝が晴れているかどうかで、その国の株価は変わるのか。
アメリカの経済学者のハーシュライファーとシャムウェイが、2003年の論文で確かめました。



調べたのは、26か国の代表的な取引所の、1982年から1997年までの毎日の株価指数です。
取引所のある街の雲の量を、その季節の普通の量と比べて、多いか少ないかで分けました。冬は曇りが多い、といった季節の違いを取り除くためです。

ちなみに、東京は雲の記録が足りず、26か国には入っていません。



結果はこうでした。

雲が多い日ほど株価指数が下がる、という向きが、式の作り方によって26都市のうち18か25で出ました。
1つの都市だけで見ると、はっきりした差と言えるのは3都市から6都市です。全部をまとめて測ると、偶然とは考えにくい強さになりました。

雨と雪は、晴れかどうかを入れて測ると、株価と関係がありませんでした。効いていたのは、日が差すかどうかでした。



ここからが大事なところです。

全都市の1日の値動きは、平均で0.103%、ふだんの揺れの大きさは1.58%ほどでした。
それに対して、曇りきりの日と快晴の日の差は0.088%、約0.09%です。ふだんの揺れの5%ほどしかありません。

著者たちは、朝の天気で、晴れた国の指数を買い、曇った国の指数を売る組み合わせも試しています。
雑誌に載った版の要旨では、手数料がごく小さい人なら使う意味がある、ただ売買の回数が多いので、そこそこの手数料で得は消える、とまとめています。



この研究から読めることは2つあると思います。

1つは、相場と関係の無いものでも、人の気分を通して価格に入ってくる、ということです。
もう1つは、それが入ってくる大きさは小さく、売買の費用でかんたんに消える、ということです。

取引に置き換えるなら、晴れて気分が良い日ほど、決めた条件の外で入っていないか、量を増やしていないかを、一度疑ってみてください。前回の、朝の負けが午後の売買を変えた話と同じで、気分は判断に入ってきます。
逆に、気分の差で値動きを当てに行くのは、費用を考えると割に合わない、というのがこの研究の答えです。

なお、私が読んだのは2001年の論文の草稿で、雑誌に載った版では数字が少し違う可能性があります。株価指数の研究で、FXの研究ではありません。

気分で判断を変えず、決めた条件だけで売買するEAの開発のご依頼も受けています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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