どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。
検証ノートの69回目です。前回は、金の順張りに3つの工夫を足すと、23年ではどれもPFが下がった、という話でした。
今回は、同じ時期に2本目の候補として測った、時間帯で入る買いの話です。
出発点は、海外の検証記事でした。金の1分足で23年分を調べると、アジアの時間帯は平均で上がりやすい、という結果です。
これを自分でも確かめました。
金の1分足で、毎日決まった時刻に買い、決まった時刻に売る形を、時刻の組み合わせで総当たりしました。費用は往復で0.3ドル入れています。時刻はすべて業者のサーバーの時刻です。
いちばん強かったのは、1時に買って10時に売る組み合わせでした。
23年では、偶然では出にくい強さ(t値で4.55)。業者の実際のデータでも、2022年からで2.54ありました。
ナンピンのEAと重ねると、利益の割に落ち込みが小さくなる計算で、2本目の候補として有望に見えました。
ところが、入る時刻を少しずらして測ると、こうなりました。1日あたりの平均の値動きです。
1時ちょうどに入ると、23年で0.0292%、2022年からで0.0456%。
1時5分に入ると、23年で0.0067%、2022年からで0.0260%。
1時15分に入ると、23年で0.0016%、2022年からで0.0238%。
2時に入ると、23年でマイナス0.0019%、2022年からで0.0115%。
5分遅らせただけで、23年の上がり幅は4分の1以下になりました。
1時は、この業者で金の取引が毎日始まる時刻です。
始まった直後は、売りと買いの価格の差、スプレッドが大きく開いています。
1分足は売りの価格で記録されるので、1時の足の始値は、ふつうより安く残ります。安く記録された価格で買ったことになるので、その分だけ成績が良く見えていました。
実際の値動きの記録で、買いの価格で入り、10時の売りの価格で降りる形でも測りました。
1時に入ると0.026%、スプレッドの中央値は0.57ドル。1時5分なら0.022%で、スプレッドは0.34ドル。
1分足で見えた上がり幅の半分ほどは、記録のされ方による見かけでした。
残った0.022%も、時間帯の偏りとは言えません。
2022年からの金は、1日に平均で約0.07%上がっています。そのうち9時間ぶんを持っていた分と、ほぼ同じ大きさです。
この候補は落としました。
時刻で入る形を測るときは、取引の始まる直後の足の価格を信じないでください。
始まりの数分を外して測り直す。そして、実際の買いの価格と売りの価格で確かめる。この2つで、見かけかどうかはかなり分かります。
最初の検証記事も1分足で調べていたので、同じ見かけを拾っている可能性があります。
時刻やスプレッドの扱いまで確かめる過去検証も、ご依頼をお受けしています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。