【投資と心理57】朝に負けたプロのトレーダーは、午後に大きく張っていた。取り戻しの売買の価格は、すぐに戻されました

【投資と心理57】朝に負けたプロのトレーダーは、午後に大きく張っていた。取り戻しの売買の価格は、すぐに戻されました

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マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の57回目です。前回は、プロのゴルファーでも、パーのパットとバーディーのパットで入り方が違う、という話でした。
今回は、本物の取引所の記録に残っていた、取り戻しのくせの話です。



プロスペクト理論には、損の側に立つと、人はリスクを好むようになる、という予測があります。
確実に1万円を失うより、半分の確率で2万円を失うほうを選びやすい。損を取り戻せる可能性に賭けたくなるからです。

これが、取引を仕事にしている人の実際の売買に出るのか。
経済学者のコヴァルとシャムウェイは、アメリカのシカゴ商品取引所の記録で確かめました。



調べたのは、1998年の米国債の先物の取引です。1,082人による、500万件を超える売買の記録すべてを使っています。
中心は、自分のお金で売買する場内のトレーダー426人です。どの人も、その年に100日以上、1,500回以上売買していました。

1日を午前と午後に分けて、午前に勝ったか負けたかで、午後の売買がどう変わるかを比べました。



結果はこうでした。

午後に平均より大きなリスクを取った割合は、午前に負けた人で31.2%、午前に勝った人で27%でした。
午前に負けた人は、午後に売買の回数が増え、1回の量が大きくなり、持ち高を積み上げていました。

勝ったあとに強気になる、という形ではありません。負けたあとに、取り戻しに行く形です。

もう1つの結果があります。
午前に負けた人は、午後に、直前より高く買う、直前より安く売る、という価格を動かす売買を、約15%多くしていました。
ところが、その人たちが動かした価格は、ほかの人が動かした価格より早く元に戻っていました。
ほかの参加者は、その売買を情報の無い動きとみて、逆に取っていた、と著者は読んでいます。



取り戻そうとして急いで入った売買は、ほかの参加者に取られやすい、ということです。
毎日売買しているプロでも、朝の負けが午後の売買を変えていました。

取引に置き換えるなら、負けたあとに量を増やさない、1日に負けてよい額を先に決めておく、といった決まりが、このくせへの手当てになります。
投資と心理の14回目で書いた、負けたあとは取り戻しに行く、という話と同じ向きです。

この研究の本文は手に入らなかったので、数字は論文の要旨と、CFA協会が出している要約から書きました。米国債の先物の場内トレーダーの研究で、FXの個人の取引の研究ではありません。

負けたあとに量を増やさない、決めた量で売買するEAの開発のご依頼も受けています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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