【投資と心理㊵】損は得の2倍重い、は本当か。数字が1.1から2まで動いた損失回避の研究

【投資と心理㊵】損は得の2倍重い、は本当か。数字が1.1から2まで動いた損失回避の研究

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マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の40回目です。前回は、まれな出来事を、説明で読むと重く、経験すると軽く見る話でした。
今回は、このシリーズの1回目に書いた、損は得の2倍重く感じる、という数字そのものの話です。



1回目では、1992年の研究で損は得のおよそ2.25倍、多くの研究をまとめた分析でおよそ2倍、と書きました。
この2倍は、行動経済学の中でもよく引かれる数字です。

ところが、その後の研究を追っていくと、この数字は測り方でかなり動きます。



2024年に、150本の論文から607個の推定を集めた分析が出ました。平均は1.96ほど。やはり、およそ2倍です。

同じ年に、別の研究者たちが、得と損の両方がある賭けを使った17の研究だけをまとめました。こちらは1.31ほどでした。

2025年には、2024年の分析と同じデータを、得と損が同じ大きさの賭けに絞ってまとめ直した研究が出ています。結果は1.07ほど。得と損の重さに、ほとんど差がありませんでした。



2018年には、損が得より重い、をどの場面にも当てはまる原理として扱うのは言い過ぎだ、という論文も出ています。
損のほうが重くなる場面はある。でも、いつでもそうとは言えない、という立場です。

この議論は、まだ決着していません。
はっきりしているのは、どの研究を集めて、どんな課題で測るかによって、数字が1.1から2まで動くということです。



検証ノートの1回目で、同じサインでも、計り方だけでPFが10倍に見える話を書きました。
心理の数字も同じで、計り方を見ずに数字だけを覚えると、使い方を間違えます。

一方で、変わらないこともあります。
1回目で紹介した、個人の口座1万件の売買の記録では、値上がりした銘柄を早く売り、値下がりした銘柄を持ち続ける傾向がはっきり出ていました。
心の中の重さが何倍かは議論が分かれても、売買の記録に出るくせは、実際に確かめられています。



ご自身のくせを知りたいときは、2倍という数字より、自分の記録を見るほうが確かです。
利確した取引と損切りした取引で、持っていた時間と、動いた幅を並べてみてください。損切りのほうだけ長く持っているなら、それが自分のくせです。

損切りと利確の決まりを、過去のデータで測る過去検証のご依頼も受けています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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