どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。
投資と心理の話の33回目です。前回は、関係の無い2つに関係があるように見えてしまう、錯誤相関でした。
今回は、自分の手で作ったものを、高く見積もってしまうくせです。IKEA効果と呼ばれています。
名前の元は、組み立て式の家具のイケアです。
アメリカの研究者のノートン、モション、アリエリーの3人が、2012年に論文にまとめました。
よく知られているのが、イケアの箱を使った実験です。
自分で箱を組み立てた人と、組み立て済みの同じ箱を見ただけの人に、いくらなら買うかを聞きました。
組み立てた人のほうが、6割ほど高い値を付けたと伝えられています。
折り紙でも、同じことを確かめています。
参加した人に、手順を見ながら鶴やカエルを折ってもらいます。
作った人は、自分の作品に、作っていない人の5倍ほどの値を付けました。
その高さは、作っていない人が、折り紙の専門家の作品に付けた値とほぼ同じでした。
作った人は、他の人も同じくらい払ってくれると思っていました。自分の作品が、本当に良いものに見えていたわけです。
もう1つ、面白い条件があります。
作りきれなかったときや、作ったものを壊したときは、この効果が弱まりました。
手間をかけて、最後まで仕上げたものほど、高く見えるということです。
取引でいちばん当てはまるのは、自分で作ったサインや決まりです。
何日もかけてチャートを見て、条件を足しては削って、やっと形にした手法。
最後まで仕上げたものほど、良く見えます。他の人が同じものを持ってきたら、もっと厳しく見ていたかもしれません。
だから、自分で作ったものは、作った人の目とは別のもので確かめます。
1つは、でたらめと並べることです。
検証ノートの10回目に書いたとおり、でたらめな時刻や条件で入った結果を作り、サインの結果からそれを引いた残りを、本当の効き目として見ます。でたらめは、作った人の思い入れを持っていません。
もう1つは、入り口を自分の印で決めないことです。
ハムラットの話の12回目に書いたとおり、EAの入り口は、私が印を付けたチャートを使わず、過去の形の総当たりから探しています。
自分で作ったものを見直すときは、数を数えてくれる道具を間に挟んでみてください。
手間をかけた分の重さは、でたらめの結果には乗りません。
作った手法を、でたらめな入り口と並べて確かめる、過去検証のご依頼も受けています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。