【投資と心理㉕】連勝のあとは、また勝てる気がする。ホットハンドと、33年後に見つかった数え方の偏り

【投資と心理㉕】連勝のあとは、また勝てる気がする。ホットハンドと、33年後に見つかった数え方の偏り

記事
マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の25回目です。前回は、お金に頭の中で名札を付けてしまう、心の会計でした。
今回は、連続して成功すると、次も成功しそうに感じるくせ、ホットハンドです。

投資と心理の10回目で書いた、ギャンブラーの誤謬の反対側にあたります。あちらは、続いたから次は逆が来る、と考えるくせでした。



1985年に、ギロヴィッチ、ヴァローン、トヴェルスキーの3人が、バスケットボールのシュートを調べました。
選手も観客も、入れ続けている選手は次も入りやすい、と感じています。

ところが記録を数えると、成功が続いたあとの成功率と、失敗が続いたあとの成功率に、はっきりした差は出ませんでした。
3人は、ホットハンドは偶然の並びを見誤ったもの、と結論しました。長い間、心のくせの代表例として紹介されてきた研究です。



話はここで終わりません。

2018年に、ミラーとサンフルホの2人が、この数え方そのものに偏りがあることを示しました。
限られた回数の並びで、成功の直後の成功率を数えると、1回1回が無関係でも、本当の確率より低く出てしまうんです。

コインで確かめられます。
4回投げる並びは16通りあります。そのうち、最初の3回に表が1回でもある14通りで、表の直後にまた表が出た割合を、それぞれ出して平均します。
表の出る確率は半分なので、0.5になりそうです。ところが計算すると、0.405になりました。



この偏りを直して数え直すと、1985年の結論は逆になり、ホットハンドはあった、というのが2人の主張です。
一方で、偏りを入れて測り直しても見えなかった、という報告もあり、決着はついていません。

それでも、はっきりしたことが1つあります。
数え方に偏りがあると、偶然しかない並びでも、傾向があるように見えたり、あるはずの傾向が消えたりする、ということです。



検証でも、同じことが起きました。

開発の裏側の19回目では、区間を1つの標本として数えたせいで、トレンドのあとは戻る、という見かけの結果が出ました。
検証ノートの35回目では、15分ごとに入った記録が重なって、入り口が実際より強く見えました。

どちらも、計算の間違いではありません。数え方そのものが、結果を動かしていました。



だから私は、サインを測るとき、でたらめな入り口も、まったく同じ手順で数えるようにしています。
数え方に偏りがあれば、でたらめの側にも同じだけ出ます。本物とでたらめの差を見れば、手順の偏りの多くは打ち消せます。

連勝のあとに次も勝てる気がしたら、気のせいか、本当に調子が良いのか。それを決めるのは、気持ちでも、1回の数え方でもなく、同じ手順で数えたでたらめとの比べです。

ご自分のサインを、でたらめと同じ手順で数えて比べる、過去検証のご依頼も受けています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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