【投資と心理㉔】同じ10ドルでも、なくし方で重さが変わる。心の会計と、数える箱の話

【投資と心理㉔】同じ10ドルでも、なくし方で重さが変わる。心の会計と、数える箱の話

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マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の24回目です。前回は、いつもの範囲だと思ってしまう、正常性バイアスでした。
今回は、お金に頭の中で名札を付けてしまうくせ、心の会計です。



よく紹介されるのが、1981年にトヴェルスキーとカーネマンが出した、劇場の券の問題です。

10ドルの券を買うつもりで劇場へ行ったら、途中で10ドル札を1枚なくしていた。それでも券を買いますか。
こう聞かれた人は、88%が買うと答えました。

別の人たちには、こう聞きました。
10ドルの券を先に買っておいたのに、劇場に着いたら、その券をなくしていた。もう一度10ドルで買いますか。
今度は、買うと答えた人は46%でした。



なくしたのは、どちらも同じ10ドルです。
それでも、券をなくした人は、観劇に20ドルかかるように感じる。10ドル札をなくした人は、それを観劇とは別の箱で数えるので、観劇は10ドルのままです。

お金はどこから来ても同じ10ドルのはずなのに、頭の中では、別々の箱に分けて数えている。これを心の会計と呼びます。
この考え方を広げたのは、行動経済学のリチャード・セイラーです。



投資と心理の14回目で書いた、ハウスマネー効果も、この1つです。
勝った分は、もともと自分のお金ではない箱に入れてしまうので、大きく張れてしまう。



検証をしていても、数える箱で数字が変わる場面があります。

ゴールドのナンピンの型を測ったとき、プロフィットファクターを2通りで数えました。
1本1本のポジションごとに数えると、2.13。
1回のナンピンの組をまとめて1つと数えると、3.06。

中身は同じ取引です。
組でまとめると、最初の1本が負けていても、あとから入れた分で取り返せば、その組は勝ちとして数えられます。1本ずつ見ると、その負けもそのまま残ります。

どちらが正しい、ではありません。ただ、販売ページなどで見かける数字が、どちらの箱で数えたものかで、印象は大きく変わります。
なので私は、検証の数字を出すときは、どちらの箱で数えたかを並べて書くようにしています。



取引でも、この箱は動きます。

損切りのあとに、さっきの分を取り返そう、と考えるのは、1回の取引を1つの箱にしているからです。
口座全体の箱で見れば、さっきの損は、もう済んだことです。次の1回は、次の1回として入るかどうかを決めればいい。

ご自分の手法やEAの成績を、ポジションごとと組ごとの両方で数え直す、過去検証のご依頼も受けています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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