【投資と心理㉓】いつもの範囲だと思ってしまう。正常性バイアスと、過去の急変を借りて確かめる話

【投資と心理㉓】いつもの範囲だと思ってしまう。正常性バイアスと、過去の急変を借りて確かめる話

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マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の23回目です。前回は、自分だけは大丈夫と思ってしまう、楽観バイアスでした。
今回は、それと近いくせで、正常性バイアスと呼ばれるものです。



正常性バイアスは、異常の知らせを受けても、いつもの範囲のことだと受け止めて、危ないと感じにくくなるくせ、と説明されます。
よく出てくる例は、嵐の警報を聞いても、前の嵐は大したことがなかったから、と逃げない人です。

災害の研究では、警報を聞いた人の最初の反応は、まず疑うこと、という記述もあります。



ただ、この言葉は、調べてみると扱いに注意が要りました。

災害のときに約8割の人が正常性バイアスに陥る、という数字がよく出回っています。
ところが、資料ごとに数字が違い、元になった研究までたどれませんでした。

それに、逃げなかった人がいたことだけで、このくせの証拠にはならない、という指摘もあります。
警報が届いていたか、信じられる知らせだったか、逃げる手段があったか。そうした事情でも、人の動きは変わるからです。
あとから正常性バイアスと名前を付けると、そのときには筋の通っていた判断に、あとづけの説明をかぶせてしまうこともある、と言われています。

なので、ここでは、いつもの範囲だと思ってしまうことがある、という考え方として扱います。数字は書きません。



相場で言えば、異常の知らせは、いつもより大きな値動きです。

ふだんの値動きに慣れていると、急に大きく動いても、そのうち戻るだろう、と受け止めてしまう。
そうして含み損を抱えたまま、いつもの範囲を大きく超えた所まで持ってしまうことがあります。



EAを作るときにも、同じことが起きます。

ゴールドのEAの設定は、ここ2年ほどの相場で決めています。いまのゴールドは、昔とは価格の水準も値動きの大きさも違うので、いまの相場に合わせる必要があるからです。

ところが、2年の中には、大きな急変は数えるほどしかありません。
2年の相場だけで確かめると、いつもの範囲の中でしか試していないことになります。



そこで、過去から急変を借りてきます。

2006年の急落、2008年のリーマン・ショック、2011年の天井と急落、2013年の暴落、2016年の英国の離脱、2020年のコロナ。
この6つの期間の値動きを、いまの価格の水準に引き伸ばして、EAに流します。

ここで見るのは、儲かるかどうかではありません。口座が壊れないかどうかです。
設定を決めるのは最近の相場、壊れないかを確かめるのは過去の急変。この2段に分けて確かめています。

いつもの範囲だと思ってしまうのは、人のくせです。だから、いつもの範囲の外を、先にわざと見に行くようにしています。

ご自分のEAや手法を、過去の急変の場面に当てて確かめる、過去検証のご依頼も受けています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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