どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。
投資と心理の話の21回目です。前回は、みんなが買っているから買う、群集行動でした。
今回は、同じ中身でも、言い方ひとつで選ぶ方が変わってしまうくせ、フレーミング効果です。
有名なのは、1981年にトヴェルスキーとカーネマンが発表した問題です。
600人が亡くなると予想される病気があり、対策を2つの中から選んでもらいます。
1つ目のグループには、こう示しました。
A 200人が確実に助かる
B 3分の1の確率で600人全員が助かり、3分の2の確率で誰も助からない
選んだのは、Aが72%、Bが28%でした。
2つ目のグループには、同じ中身を、亡くなる人数で示しました。
C 400人が確実に亡くなる
D 3分の1の確率で誰も亡くならず、3分の2の確率で600人が亡くなる
今度は、Cが22%、Dが78%です。
AとC、BとDは、中身がまったく同じです。
それなのに、助かる言い方では確実な方を選び、亡くなる言い方では賭ける方を選ぶ人が多くなりました。
投資と心理の1回目で、損は得の2倍重く感じる、プロスペクト理論の話を書きました。
得の側では確実な方を選び、損の側では賭けに出る。フレーミング効果は、それと同じ根っこを持っています。
取引に置き換えると、含み益は早く確定したくなり、含み損は戻るほうに賭けて持ち続けたくなる。
同じ値幅でも、それを得と見るか損と見るかで、手の動きが変わってしまいます。
数字の見せ方にも、同じことが起きます。
勝率80%の手法と、平均の損益がマイナスの手法。
この2つは、同じ手法のことがあります。
検証ノートの23回目で、利確を近くすると勝率は上がる、という話を書きました。
勝率は理屈どおりに上がりますが、1回の利益が小さくなるので、差し引きは変わりませんでした。
勝率は、利確の置き方でいくらでも動かせる数字です。
検証ノートの1回目では、まったく同じサインが、計り方だけでプロフィットファクター10.46にも0.68にもなりました。
勝率が高い、PFが大きい、という言い方は、得の側から見せる言い方です。
そう見せられると、確実に勝てるような気がしてしまいます。
だから、このブログで載せる検証の数字は、スプレッドを引き、サインの次の足で入る計り方のものだけにしています。
勝率を書くときも、偏りの無い値動きならいくつになるか、という理屈の値と並べて書くようにしています。
数字を見るときは、言い方を変えてみる。勝率80%なら、5回に1回は負ける。そのとき、いくら負けるのか。
そこまで言い直してから、判断するようにしています。
ご自分の手法の数字を、スプレッド込みの同じ物差しで測り直す、過去検証のご依頼も受けています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。