【投資と心理⑩】5連敗したから次は勝つ、は成り立ちません。ギャンブラーの誤謬と連敗の確率

【投資と心理⑩】5連敗したから次は勝つ、は成り立ちません。ギャンブラーの誤謬と連敗の確率

記事
マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の10回目です。前回は、最初に見た数字に引っぱられるアンカリングでした。
今回は、偶然の並び方についての思い込みです。ギャンブラーの誤謬と呼ばれます。



1913年8月、モナコのモンテカルロのカジノで、ルーレットの黒が26回続いたと伝えられています。
途中から、そろそろ赤が出るはずだ、と赤に賭ける人が増え、大きな損を出した人が多かったそうです。

でも、ルーレットの玉は、前に何が出たかを覚えていません。
黒が20回続いたあとでも、次に赤が出る確率は、1回目と同じです。

偶然に偏りが続くと、そろそろ戻るはず、と感じてしまう。このくせを、ギャンブラーの誤謬、またはモンテカルロの誤謬と呼びます。



カーネマンとトベルスキーは、1971年の論文で、これを少数の法則という言葉で説明しました。
たくさん集めれば平均に近づく、という大数の法則を、人は少ない回数にまで当てはめてしまう。10回や20回でも、全体と同じ割合になるはずだ、と思い込む、というものです。



トレードでは、2つの形で出てきます。

1つ目は、連敗のあとです。
5連敗したから、次はさすがに勝つ。そう考えてロットを上げたくなります。
ところが、1回ごとの勝ち負けがつながっていない手法なら、6回目の勝率は、いつもの勝率のままです。

2つ目は、少ない回数で手法を判断することです。
3連勝したから、この手法は使える。5連敗したから、この手法はだめだ。どちらも、回数が少なすぎて、まだ何も分かりません。



連敗が、どれくらい普通に起きるのかを計算してみました。
1回ごとの勝ち負けがつながっていないとして、100回取引したときに、ある長さの連敗が1回でも起きる確率です。

勝率50%の手法なら、5連敗以上は81%、8連敗以上は17%。
勝率40%の手法なら、5連敗以上は98%、8連敗以上は49%、10連敗以上も21%でした。

勝率40%で利益の大きい手法は、トレンドに乗る取引ではよくある形です。その手法でも、100回のうちに8連敗以上が起きるのは、2回に1回です。



連敗は、手法が壊れた合図とは限りません。普通に起きることです。
そして、連敗のあとにロットを上げると、いちばん資金が減っているときに、いちばん大きく張ることになります。破産確率の回に書いたとおり、同じ勝率と損益比でも、1回に賭ける割合で生き残れるかどうかが大きく変わります。

検証でも、件数には気をつけています。前に書いた久しぶりの高値の検証では、1つの組み合わせが130から300件ほどだったので、まだ確かとは言えない、と書きました。

ご自分の手法の連敗の長さや、件数を増やしたときの成績を、過去のデータで確かめてみたい方の、過去検証のご依頼も受けています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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