【開発の裏側⑲】トレンドのあとは戻る、という結果は、数え方に紛れた先読みでした

【開発の裏側⑲】トレンドのあとは戻る、という結果は、数え方に紛れた先読みでした

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IT・テクノロジー
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

検証のプログラムで一番こわいのは、エラーで止まることではありません。
止まらずに、もっともらしい数字を出してくることです。今回は、それに一晩だまされた話です。



ダウ理論のトレンド表示に、先を当てる力があるのかを測っていました。
上昇トレンドと表示されているあいだ、価格はそのまま上がり続けるのか、それとも戻るのか。
3つの銘柄、4時間足から5分足まで、22年分です。

夜のうちに出た結果は、トレンドのあとは、わずかに戻る。
しかも、24通りの組み合わせすべてで同じ向きでした。t値はマイナス6からマイナス13。数字だけ見れば、とても強い結果です。



朝になって、別の道具で同じことを確かめました。
直近の値動きの分を差し引いて、トレンド表示そのものに情報が残るかを見る道具です。
すると、結果が合いません。

調べると、数え方に先読みが入っていました。



最初の数え方は、トレンドが続いた区間を1つの標本として数えていました。
上昇トレンドが始まってから終わるまでを1つ、として平均を取る形です。

ところが、区間の長さは、トレンドが終わってみないと分かりません。
区間を1つの単位にした時点で、まだ来ていない未来の情報を使っていたのです。

足ごとに数えて、1000本ずつの塊でばらつきを見る形に直すと、マイナス6からマイナス13という強いt値は消えました。



これで終わりではありませんでした。
直したはずの数え方にも、同じ先読みが形を変えて残っていました。塊ごとの平均を、どれも同じ重さで数えていたところです。
ある状態が少ししか出てこない塊も、たくさん出てくる塊も、同じ重さになる。重さが、その状態がどれだけ続いたかで決まってしまいます。

ここも直して、最後に残った結論は、トレンド表示に向きの情報は無い、でした。夜に書いた、わずかに戻る、は朝に取り消しました。



この件で学んだことが2つあります。

重さが、その状態がどれだけ続いたかで決まる数え方をしたら、先読みを疑う。
同じ問いを、作りの違う2つ目の道具でも測る。今回、先読みに気づけたのは、2つの道具の結果が合わなかったからです。

24通りすべてがそろった、t値がマイナス13。そういう、きれいすぎる数字は、数え方を疑う合図です。

ご自分の手法の検証を、別の数え方でも確かめたい方の、過去検証のご依頼も受けています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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