空襲跡地にある、皇族邸での謎解きミステリー!

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こんな夢を見た。

私は広報誌の取材で、区が主催するイベントに参加していた。
数人の客たちの前で、マジシャンがトランプマジックを披露しようとしている。
マジシャンは、客の一人を指名。
前に出た客は、マジシャンが差し出すトランプから一枚のカードを選び抜き、マジシャンには見せないように、それを他の客たちに見せる。
……それから、それをマジシャンに戻し、いくつかのやり取りを経てマジシャンがカードを当てる――というお決まりの流れ。
「おお」
という歓声と、パラパラとした拍手が起きる様子をスマホで撮影しながら、思わず私は苦笑してしまった。

イベント終了度、主催者にインタビューしようとしたところ、先のマジシャンに声をかけられた。
「あなた、さっき僕のマジックみて笑ってたね。なんで?」
「ああ、ごめんなさい」
と私は釈明をした。
コールドリーディングについて以前取材したことがあったため、あからさまなトリックに、つい笑ってしまったのだ、と。
するとマジシャンは真顔で、
「ちょっと、あなたに話したいことがある」
と私を手招きした。

マジシャンから聞かされたのは、妙な話だった。
ここから都営線で1時間ほどのところに、旧皇族家が住んでいる。
今から10年以上前のこと、そこの一人娘が交通事故で亡くなった。
警察の取り調べもあったものの、不慮の事故、ということで事件性はないものとされた。
しかし、両親は納得がいかない。
この事故は、仕組まれたものだと考えている。

そして、実はマジシャンの本業は探偵であり、この皇族家から、事件の真相を探るようにと依頼を受けているのだという。
しかし、証拠も少なく、調査に何の進展もない。
そこで、自分のマジックを見破った私に、調査を手伝って欲しい、というのだ。

なんだかよくわからない話だったが、旧皇族家から高額な謝礼が出るという話につられ、私はマジシャンとともに、その屋敷へと向かうことになった。
都内にこんなところがあったのか、という山々に囲まれた一角に、豪華な屋敷が建っている。
いかにも格式ばった雰囲気に圧倒されながら、私は客間へと入る。
こういった時のふるまい、マナーが分からずドギマギしているところへ、家主が現れる。
和装の、いかにも高貴なオーラをまとった初老の男性。

彼がこの土地の説明から始める。
ここはかつて、空襲にあった場所だという。
多くの人が苦しんで亡くなり、買い手のつかない場所になった。
その一画を、皇族家が買い取り、自分たちが住むようになったという。
そんな曰くつきの土地で起きた、不可解な娘の事故死。
当時の警察の取り調べはいい加減なもので、まったく信頼できない。
どうか、事件の真相を掘り起こして欲しいのだ、と語る。

妙な事態に巻き込まれたものだ。
帰宅後、私は小6の娘に事の経緯を話す。
すると、ミステリー好きの娘は目を輝かして、
「パパ凄い! ぜったい解決して。私も協力する!」
という。

こうして娘を安楽椅子探偵役として、奇妙な謎解きが始まる。

――という、なんとも妙な夢を見た。

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