自己肯定感を上げなければ、と思いすぎて苦しくなっていませんか
記事
コラム
最近、「自己肯定感を上げよう」「もっと前向きになろう」という言葉を、あちこちで目にするようになりました。
書籍やSNS、自己啓発の記事などでも、当たり前のように語られています。
でも、その言葉を真面目に受け止めれば受け止めるほど、
「自己肯定感を上げられない自分はダメなのではないか」
「またマイナス思考をしてしまった」
と、自分を責める材料が増えてしまうことはないでしょうか。
本来、心を楽にするはずの言葉が、いつの間にか新しい重荷になってしまう。
そんな矛盾を感じている人は、決して少なくないと思います。
❇️マイナス思考な自分を押し込めてしまう危うさ
自己肯定感を上げなければ、と考えすぎると、ネガティブな感情や考えを「いけないもの」として扱ってしまいがちです。
・不安になる自分
・落ち込む自分
・悲観的に考えてしまう自分
それらが出てくるたびに、
「こんなことを考えてはいけない」
「もっと前向きにならなきゃ」
と、心の奥へ押し込めてしまう。
でも、マイナス思考は怠けでも弱さでもありません。
多くの場合、それは心が自分を守ろうとしている反応です。
過去に傷ついた経験があるから慎重になる。
失敗したくないから最悪のケースを考えてしまう。
それは、生きてきた証でもあります。
それを無理やり消そうとすると、心は「否定された」と感じてしまいます。
押し込められた感情は、なくなるわけではなく、形を変えて苦しさとして残ってしまうのです。
❇️自己肯定感は「前向き」でできているわけではない
自己肯定感という言葉から、
「いつも明るい自分」
「落ち込まない自分」
を思い浮かべる人も多いかもしれません。
でも、本当の自己肯定感は、前向きな感情だけでできているものではありません。
・落ち込む日があってもいい
・ネガティブになる自分がいてもいい
・うまくできない日があっても、自分の価値は変わらない
そう思える感覚こそが、自己肯定感の土台です。
マイナスな自分を排除した先に自己肯定感が生まれるのではなく、マイナスな自分も含めて「これが今の自分だ」と認められたとき、少しずつ育っていくものなのだと思います。
❇️「責めない」という選択
もし今日、またネガティブなことを考えてしまったとしても、それを無理にポジティブに変換しなくて大丈夫です。
代わりに、こんな言葉を自分に向けてみてください。
「それだけ疲れていたんだね」
「不安になるほど、真剣に考えているんだね」
「今日はそういう日だっただけだよ」
責めないことは、甘やかすことではありません。
心に対して最低限の敬意を払うことです。
自分を責め続けて前向きになる人はいません。
でも、責めるのをやめたとき、心は少しだけ安心します。
その安心が、次の一歩につながっていきます。
❇️無理に変わらなくていい
自己肯定感を上げようと頑張る必要はありません。
今の自分を無理に変えなくていいのです。
・今日もマイナス思考だった
・また自信が持てなかった
・前向きになれなかった
それでも、生きて一日を終えたという事実は変わりません。
「これでもいい」
そう思える瞬間が、ほんの一秒でもあれば十分です。
自己肯定感は、努力で一気に引き上げるものではなく、自分への扱い方を少しずつ優しくしていった結果として、気づいたときに、そこにあるものなのかもしれません。
今日のあなたが、少しでも息がしやすくなっていたら。
それだけで、この文章を書いた意味はあると思っています。