ほっとひといき300字SS:1

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300字SSを出品しているのですが、どのような300字SSを書く人かわからないと頼みづらいと思ったので、これからたまに、自発的に書いた300字SSをブログに載せていこうと思います。
テキストだけでざっくり行きますね。

-乾きと蜜柑-

 目が覚めたら喉がカラカラだった。
 足下の温もりを感じながらむくりと起き上がる。火照った首筋に触れるとじっとりと汗ばんでいた。乾いたせいだろうか、頭がぼんやりする。けれども飲み物を取りに行くために立ち上がるのは億劫だった。
 こたつの上に乗った蜜柑の山に手を伸ばす。一個手に取るとそれは確かに柔らかく、爽やかな香りを放っていた。
 黄色い皮を剥いて中に入った房を大雑把に半分もぎ取り、口に詰める。それから噛みしめると、甘酸っぱい汁が喉に滲みた。
「こたつで寝てたの?」
 初詣から帰ってきた姉さんが呆れたように言う。仕方ないじゃないか、こたつは暖かいんだ。
 姉さんもこたつに入り蜜柑を剥く。山が消える頃には乾きも癒えた。


こんな感じの300字SSを書いております。
もし興味を持って下さった方は、商品ページをご覧下さい。
もちろん、ブログで300字SSを暇つぶしにご覧いただくだけでも歓迎です。
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