中小企業経営のための情報発信ブログ262:心理的安定性の高い組織を創る

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今日もブログをご覧いただきありがとうございます。
心理的安定性についてはこれまでにも書いています。心理的安定性というのは、サイコロジカル・セーフティを日本語に訳した言葉で「チームにおいて、他のメンバーが自分が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰を与えるようなことはしないという確信を持っている状態で、チームが対人リスクをとつのに安全な場所であるとの信念がメンバー感で共有された状態」(エドモンド教授)です。つまり、上司や同僚の反応に恐怖や恥辱を感ずることなく、自然体で自分を隠すことなくすべてをオープンにできる職場が心理的安定性の高い職場となるのです。
あるヤフー記事にカルビーとFacebook Japanの事例が挙げられていました。
1.カルビーの職場における心理的安定性
 カルビーには独自の心理的安定性への取組みがあります。その1つは、社内では役職ではなく「さん付け」で呼ぶことです。
 また、性善説マネジメントであり、マイクロマネジメントではなく、「成果から逆算するマネジメント」を推奨しています。会議や研修のときには、リーダーや事務局が場の目的を伝えた上で、「この場は何を言っても大丈夫な場である」と心理的安全性を宣言し伝えています。更に、トップ自ら「ポジティブな領空侵犯」を推奨しています。個々の職務は決まっていますが、それを超えて思ったことがあれば言うという「領空侵犯」を薦めているのです。
 良い行動を見かけたら、リアルでもオンラインでもキチンを褒めて再現性を上げるようにしています。年1度のエンゲージメントサーベイで「安心できる職場ですか?」と質問し、心理的安定性の定点観測をしています。サーベイ後は「サーベイ実施→回収集計→分析→FBワークショップ→対策立案→実行」のサイクルを回しています。サーベイ後の変化を「変える」ではなく「アップデート」と呼び、課題と対策を考え、職場に持ち帰って1年間回していきます。
 カルビーで、心理的安定性を持って活躍できるために、「メンバーが存在ではなく参加(当事者意識)していること」「それぞれが持ち味を活かした働き方をして、職場に居場所があること「それぞれが貢献実感と成長実感を持っていること」などを重視しています。
 チームの心理的安定性を確認するときに問いかける言葉は「チームの中で違和感を口に出せる?」「一見バカげたチャレンジを言い出せる?」「等身大の自分でいられる?」といったものです。
2.Facebook Japanの心理的安定性
 Facebook Japanが正式にバリューに入れた内容が「率直に話し、同僚に経緯をもつ」といった内容です。自分と違う仕事を担当している人やチームの対し、尊敬の念を持つことが大切なのです。その一方で、意見や質問を投げかけるときには率直に話しかけるのです。要するに、フィードバックが常時行なわれる状況、かつそれがリスペクトを盛って行なわれる環境を築こうということです。
 Facebook Japanでは心理的安定性そのものがテーマとなっているわけではありませんが、ダイバシティ、エクイティ&インクルージョンの観点からトレーニングや自発的なリソースグループの活動を行なっています。
 トレーニングには全社員が受けるモノと、管理職が受けるモノとがあり、リソースグループはテーマ毎に作られています。そこで、おのおのが学びや取組みを行ない社内全体に浸透させるようにしています。
3.心理的安定性と感情の役割
 2021年頃から「心理的安定性」という言葉が頻繁に使われるようになり、心理的安定性のある職場の構築に取り組む企業も増えてきています。しかし、心理的安定性は構築して終わりではなく、維持していくことが大切です。この点が一番難しいところです。
 心理的安定性が高まると、安心安全に意見が言えるようになりますが、議論を交わし、多様な意見を統合しようとすると、そこに感情のやりとりが起こります。そもそも人の急激な感情の動きである情動は、大昔、生存が関わるような体験を基に形成されており、原始的で身体的な反応と言えます。社内の会議や議論の際に生存の危機は訪れませんが、脳は大昔のように機能します。
 感情は非常に複雑で、その中で心理的安定性を維持しようとすれば、きちんとした感情を伴うようにしなければなりません。それができなければ、イライラして相手に怒ったり、せっかく作った心理的安定性を壊してしまいます。
4.心理的安定性をうまく機能させるには
 心理的安定性にとって大切なことは、信頼関係の構築です。上司が部下を褒めることも大切ですし、適切なフィードバックも重要です。その根底には必ずよりよい人間関係や信頼関係の構築が欠かせません。
 褒めるときには、その対象となる人の行動を具体的に褒め、かつ周囲にも「すごくない?」と巻き込んでしまうことです。人を褒めることで褒められた人も褒めた人もハッピーになり、それを周囲に広げて、褒めることを習慣化するのです。そうすることで、チーム全体に一体感が生まれ、互いにリスペクトし合える関係が生まれ現場での心理的安定性が全社へと広がっていきます。現場での心理的安定性が全社へと広がっていくのです。
 心理的安定性は、「ゴールは何か」を言語化して皆に腹落ちさせ、そのゴールを個人や組織にとって本当に意味のあるものにしていくことから生まれてくるものです。心理的安定性は構築するだけでは意味はなく、それを維持することが大切ですが、個人の努力に依拠するのではなくシステムとして機能していくように作ることも必要です。 
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