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今日はモチベーションについて書きます。
モチベーションというのは、「意欲の源になる動機」を意味します。
ビジネスの世界においてもモチベーションをいかに高めるかということは極めて重要な課題です。
行動科学の分野で「人間は何によって、又はどのように、特定の行動に動機づけられていくのか」を研究したのが近代モチベーション理論です。
モチベーション(動機づけ)とは、行動又は活動を喚起させ、それを維持し、そのパターンを統制していくプロセスです。具体的には、従業員の持つ様々な欲求や期待をいかに充足し、積極的な行動に向かう彼らの意欲を駆り立てるのかということです。
人間を動機づけるものは何かに焦点を当てた理論は「モチベーションの内容理論」と言われ、有名なマズローの5段階説やマグレガーのX理論・Y理論などがあります。
マズローの5段階説ですが、人間の欲求には階層(生理的欲求→安全欲求→社会的欲求→自我の欲求→自己実現の欲求)があり、低次の欲求が充足されると、それはもはやモチベーションの要因とはならず、次第に、高次の欲求の充足へと動機付けられるというものです。現代の先進諸国では、比較的低次の欲求は基本的に満たされているので、高次の自己実現欲求を充足する必要があると言われます。
マグレガーのX理論・Y理論は、人間観について、X理論(人間は生来仕事嫌いで、企業目的達成には強制、命令、処罰が必要)とY理論(人間は生来仕事嫌いではなく、自我欲求や自己実現が満足できれば献身的に目標達成に尽くす)という2つの人間観があり、Y理論の考え方によって組織運営を行うべきと説いたものです。
こうした「モチベーションの内容理論」の他にも、人間がどのようなプロセスを経て動機づけられるかという「モチベーションの過程理論」というものもあります。
そのうちポーター&ローラーの期待理論は、人間は努力によって高い業績を上げるほど報酬(経済的・社会的報酬や達成感、自己実現など)が増加すると期待するもので、この報酬への期待の大きさと、その報酬に対して感じる魅力によってモチベーションの強さ(動機の程度)が決定されるというのです。
経営学で主張されるモチベーション理論はほかにもさまざまありますが、これくらいにしておきます。
多くの企業で「ご褒美」型のモチベーションアップの方法が行われています。しかし、「ご褒美」を与えることで人にやる気を出させるという方法は、短期的には効果的ですが、長い目で見れば限定的で効果薄です。
マズローの5段階説でも、低次の欲求が充足されるとより高次の欲求へと動機付けられますし、マグレガーによっても人間は自己実現の満足を求めるものです。悪い言い方をすれば、「餌で釣って仕事をさせる」ような「ご褒美」型のモチベーションアップ法では、より高次の欲求へ、自我欲求や自己実現への欲求へと向かい、「ご褒美」だけではモチベーションの要因にはならなくなってしまいます。これは、ポーター&ローラーの期待理論でも同様です。
外部からご褒美をもらうという「外的報酬」でモチベーションを高めることは一時的に効果があっても、すぐに飽きられるから効果が限定的、効果薄になるのです。
モチベーションを持続させるためには、「外的報酬」を「内的報酬」に切り替える必要があります。つまり、自己承認や自己実現、やりがいといった内側から沸き起こものに変更することが必要なのです。
それでは、従業員、部下のモチベーションを上げるのにどのようにすればいいのでしょうか。
モチベーション(やる気)をいかに上げるかが、仕事の効率の向上や成功につながることは言うまでもありません。上司としては部下のモチベーションをどのように上げるのかが重要な役割になります。しかし、自分のモチベーションを上げる以上に部下のモチベーションを上げるというのは難しいものです。
1.幸福感から考える、自分と部下のモチベーションをアップさせるコツ
モチベーションに関する悩みには、自分のモチベーションを上げられないという悩みと部下など周りの人のモチベーションを上げるのにどうすればいいか分からないという悩みの2種類があります。前者が自分のモチベーションをコントロールする問題であり、後者が他の人のモチベーションをコントロールする問題です。
「幸福感」という観点から、「自分自身のモチベーションをアップさせる方法」と「部下のモチベーションをアップさせる方法」を考えてみます。
2.自分のモチベーションをアップさせるポイントは「幸福感」から切り離すこと
一般に上司(管理職)の人は、仕事はバリバリできるが、プライベートでやる気が湧かない、モチベーションが上がらないという人が多いのです。職場での仕事にはやる気を出すのに、勤務時間外に英会話や新たなスキルを身につけようとしても、またダイエットやジム通いをやろうとしても長続きしないということはあります。仕事にエネルギーを使い果たし、仕事が終わればクタクタというのもやむを得ないことかもしれません。しかし、最後の力を振り絞ることができれば、スキルアップにつながるはずです。
Ⅰ:幸福感とモチベーションは「別物」と考える・・・職場では成果を出せば報酬(給与・出世)につながるなどはっきりとした幸福感が提供されていますが、プライベートな活動では自分の頑張りを見て評価してくれる人がいません。孤独との闘いの中で時として意味を見出しにくくなります。プライベートな活動では、幸福感や見返りを期待せず、「活動せざるを得ない状態」を作ってモチベーションを維持できるように工夫することです。
Ⅱ:それしかできない環境を作る・・・予約を入れて行かざるを得ない状況をあえて作るなどです。一人でスキルアップの勉強をする場合でも、その本しか置かないようにする、1時間と時間を決めて椅子に座り続ける、スマホは見られないようにするなど、やらざるを得ない環境をつくるのです。
Ⅲ:毎日「キリの悪いところ」で終わらせる・・・キリをつけてしまうとそれで満足して、モチベーションが翌日に続きません。あえてキリの悪いところで終わらせて、モチベーションを翌日に引き継ぐのです。また、何かを終わらせる前に次の計画を立て、少しでも次のことを始めている状態にして、モチベーションを途切れさせないようにすることも大切です。
3.部下のモチベーションをアップさせるポイントは部下の性格に応じて「幸福感」を与える量を考える
部下の性格も千差万別です。部下の性格によってモチベーションの上げ方にも違いがあります。
Ⅰ:自信のない部下には期待する・・・自信のない人は仕事という場においてある意味「謙虚」であり「素直」です。それが行き過ぎて、一つ一つの仕事に慎重になりすぎたり、新しい挑戦をするモチベーションが上げられないのです。また、ネガティブな発想から仕事への意欲を失っているケースも見られます。このような部下には「君はできる」と期待をかけること、信頼していることを伝えることによってモチベーションを上げることができます。
Ⅱ:プライドの高い部下は褒める・・・プライドの高い人は責任感も強いので仕事をきっちりこなす長所がありますが、プライドが傷つくことを恐れて慎重になりすぎたり新しい挑戦に躊躇するケースが見られます。この湯なプライドの高い部下に期待をかけるのは逆効果です。プレッシャーがかかりすぎ負担となってしまいます。プライドが高すぎて孤立し誰にも相談できないということも起こります。プライドの高い部下には成果が出たときにはしっかり褒め、「最低限やってほしいこと」を明確にして、一人勝手にハードルを上げすぎないようにしておくことがモチベーションの維持につながります。
Ⅲ:すぐ図に乗るタイプには、馴れ合いに注意する・・・すぐ図に乗る人は、幸福感が高くムードメーカーになります。しかし、行き過ぎれば、慎重さの欠如や大きなミスにつながってしまうこともあります。このタイプは自分でモチベーションを上げることができるタイプなのd、ほめ過ぎたり、hン値を明かしすぎたりして馴れ合いの関係にならないようにすることが大切です。小まめに新しい仕事を振り分け、「慣れ」からくる慎重さの欠如を防ぐようにすべきです。
自分のモチベーションを高めるには幸福感を利用せず、楽しみや喜びのないところからモチベーションを生み出す工夫(しくみ)が大切になります。一方で、部下のモチベーションを高めるには、性格に応じて対応することが重要になります。幸福感の低いタイプの部下には幸福感を与えてあげることが必要ですし、幸福感が高い部下には逆に幸福感を抑えるように対処するのです。部下の長所(強み)と短所(弱み)を見極め、長所(強み)を伸ばし、短所(弱み)を克服できるようにすればモチベーションは高まります。やはりここでも重要なのは、部下との人間関係、信頼関係の構築です。 本当は、より高度の自我欲求や自己実現欲求につなげる方法こそが重要に思います。
一般的に、自らが何をどのようにすべきか決定できる、つまり自分自身で自己の目標を設定できる状況の下では、モチベーションが高揚すると言われています。
以前にも書きましたが、上司は部下を『認めて、任せて、褒める』ことです。そうすれば、部下のモチベーションは高まります。ご褒美を与えなくても、「認められた、任された、褒められた」ことで仕事に対するやりがいを感じ、それが自我欲求や自己実現へと繋がっていくように思います。