第11回 兄弟に「考えすぎ」と言われて、一人で心配しているあなたへ

第11回 兄弟に「考えすぎ」と言われて、一人で心配しているあなたへ

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親の介護、何から話せばいい?  
― 親も子も安心する、介護準備の小さな一歩 ―

「最近、親のことが少し気になるんだけど...。」

そう切り出したら、兄弟姉妹から返ってきたのは、「まだ元気なんだから、考えすぎじゃない?」

という言葉だった。

それ以上は言えなくなり、送ろうとしていたメッセージを消してしまう。
けれども、心配は残ったまま。

「私が気にしすぎなのかな...」  
「でも、何かあったら動くのは私になりそう...」

そんなふうに、一人で考え続けていませんか?

今回は、心配が家族に伝わらないとき、ご自身の気持ちと暮らしを大切にしながら、今できる準備を考えます。

一緒に考えてほしかった気持ちが、置き去りになることも

「何が心配なの?」と、一度聞いてほしかった。

「今、どんな様子なの?」と、関心を向けてほしかった。

そのような思いがあると、「考えすぎ」の一言で会話が終わることは、寂しさや孤立感につながるかもしれません。

以前から兄弟姉妹との関係が難しかった方には、さらに別のつらさもあるでしょう。

子どものころから「気にしすぎ」と言われてきた。
自分の話は、いつも後回しにされていた。
困ったことが起きると、結局は自分が対応してきた。

そうした経験が重なれば、「今回も、自分だけで何とかすることになるのでは?」と感じることもあると思います。

その一言がつらかった背景も、相談するときに話してよいことです。

親への心配と、ご自身の生活への不安を書いてみる

兄弟姉妹にそう言われると、自分の心配そのものを疑いたくなるかもしれません。

ただ、親と会う頻度や、普段頼まれていることが違えば、家族でも気づいていることは異なります。

まずは、ご自身が何を気にしているのか、二つの面から書いてみてください。

1.親の暮らしについて気になること  
  通院への付き添いを頼まれることが増えた。
今、どのような手助けが必要なのだろう?

2.自分の暮らしについて不安なこと 
  急に仕事の予定を変えることが増えている。
この先も同じように対応し続けられるだろうか?

まだ具体的な手助けが始まっていなくても、「急な入院になったとき、誰に連絡するか分からない」という不安があるかもしれません。

親に必要な支えと、ご自身が感じている負担。どちらも介護準備の相談で扱ってよいテーマです。

分からない点は、相談しながら確かめていけます。

話せそうなら、頼みたいことを一つに絞ってみる

ご自身にやり取りする余裕があり、兄弟姉妹とも話せそうな場合には、気になっている出来事と、頼みたいことを具体的に伝える方法があります。

例えば、親が希望する通院の付き添いを分担したい場合なら、

「今月、親の通院で仕事の予定を2回変えたんだ。次回の付き添いをお願いできるか、予定を確認してもらえる?」という伝え方です。

まだ日々の手助けが必要でない場合には、「親が急に入院したとき、家族の誰にどの順番で連絡するか、一度確認しておきたいんだ」

と、一つの準備について話す方法もあります。

相手が同じ程度に心配しているかは分からなくても、具体的に何を確認したいのかは伝えられます。

ただし、こう伝えれば必ず協力してもらえる、というものではありません。
話しかけること自体が負担になる関係なら、先に別の相談先で整理するところから始めて構いません。

伝わらないとき、説明を重ね続けなくても...

言葉を選んで伝えても、「気になるなら、自分でやれば?」と言われてしまうこともあるでしょう。

その言葉を受けて、「自分が心配したのだから、自分で引き受けるしかない」と、予定や役割を増やしてしまうかもしれません。

そんなときには、約束する前に、ご自身の暮らしを確かめてみてください。

「日程が合えば付き添えるけれど、毎回仕事を休むことは難しい」

「連絡先を調べることはできそう。でも、親と直接やり取りすることには強い負担がある」

親との関係が以前からつらかった方は、その事情も含めて考えてよいのです。

介護準備には、ご自身が担える範囲を確認することも含まれます。

まだ決められないことを、その場で引き受ける必要はありません。

家族と意見がそろう前でも、相談はできます

「兄弟が心配していないのに、私だけ相談してもよいのだろうか?」

そう迷う方もいるかもしれません。

ご自身の不安や、今後の備えを相談するために、家族全員の意見がそろうのを待つ必要はありません。

親の暮らしで困っていることや、利用できる支援については、親が暮らす地域の地域包括支援センターに相談する方法があります。

地域包括支援センターは、高齢者やその家族からの介護・福祉に関する相談を受け付けています。

「最近、通院への付き添いを頼まれることが増えました。家族だけで対応し続けられるか不安です」

と、分かっている状況から伝えてみる形でもよいでしょう。

気になることに、どのような確認や準備が必要なのか。
一人で判断しにくい部分を、相談先と一緒に考えていくことができます。

「一人で心配している」今の状態から、ご相談ください

「兄弟に話しても、考えすぎと言われてしまいます」

「親のことも気になりますが、この先、自分だけに負担が集まりそうで不安です」

そのようなところから、介護準備の相談を始められます。

60分の相談では、今の家族関係や仕事・暮らしの状況を伺いながら、

1.心配のきっかけ
2.今確認したいこと
3.ご自身が関われそうな範囲
4.家族への伝え方や必要な相談先

などを一緒に整理します。

親や兄弟姉妹と、まだ話し合えていなくても構いません。
これまでの事情も、話せる範囲でお聞かせください。

「何を相談すればよいか分からないけれど、一人で考え続けるのがつらい」

その一言から、お話しいただけます。

ご相談は60分・3,000円(税込み)です。

次回は、「近くに住んでいるというだけで、私が全部引き受けるの?」をテーマに、住む場所によって負担が偏りそうなときの気持ちと、関われる範囲の考え方をお伝えします。


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