キャリアコンサルタント資格を取った。
学び直しもした。
本も読んだ。
情報収集もしている。
それなのに、気がつくと数か月、あるいは1年以上、何も始められていない。
そんな状態に心当たりはないでしょうか?
「やる気がないわけではない」
「いつか動こうとは思っている」
「でも、何から始めればよいか分からない」
この状態は、実はとてもよくあります。
JILPTの調査でも、キャリアコンサルティングに関連する活動をしていない人は29.7%おり、その理由として、
所属先で活かせない
周囲にニーズがない
時間的余裕がない
自分の専門的スキル・知識に自信がない
などが挙がっています。
つまり、行動が止まってしまうのには、ある面現実的な理由があるようにも思えます。
では、資格取得後に時間だけが過ぎてしまう人には、どのような共通点があるのでしょうか。
1. 「何から始めればいいか」が曖昧なままになっている
一番多いのは、これです。
やりたい気持ちはあるのに、最初の一歩が具体化されていない状態です。
キャリアコンサルタントとして活動するといっても、実際にはいくつもの始め方があります。
求人に応募するのか?
業務委託を探すのか?
複業で小さく始めるのか?
ボランティアや周辺活動から実績を作るのか?
(これも複業といえば複業といえます。)
活動再開・開始の希望先も、複業、ボランティア、関連企業・機関への就職・転職、学び直しなどに分散しており、王道ルートが一つに定まっている仕事ではありません。
選択肢が多いのは悪いことではありません。
ただ、逆に言えば、自分に合う入口を自分で決めないと動きにくい、動けないということでもあります。
その結果、
とりあえず求人を眺める
上位資格を取得する
他の関連資格を取得する
でも応募する自信はない
先に実績が必要かもしれない
いや、まずは発信かもしれない
と考え続け、結局、時間だけが過ぎてしまいます。
2. 「実績がないから無理」と思い込んでいる
これは本当に多いです。
しかも、真面目な人ほどこの罠にはまりやすいです。
キャリアコンサルタントの仕事は、人の人生や働き方に関わる仕事です。
だからこそ、多くの方が「中途半端な状態でやってはいけない」と考えます。
その姿勢自体は誠実です。
ただ、問題は、実績は最初からあるものではなく、作っていくものだという点です。
JILPT調査でも、活動していない理由として「自分自身の専門的スキル・知識に自信がない」が16.7%ありました。これは少なくない数字です。
つまり、
「実績がない」
「まだ自信がない」
という理由で止まっている人は、あなただけではありません。
けれど、ここで大事なのは、実績ゼロを理由に止まり続けると、永遠に実績ゼロのままになるということです。
小さな面談経験、勉強会での発表、ボランティア、周辺業務への関与など、最初の「タネ」をどう作るかが非常に重要です。
3. 情報収集が行動の代わりになっている
資格取得後に時間だけが過ぎてしまう人は、決して何もしていないわけではありません。むしろ、情報はかなり集めています。
求人を見ている。
SNSを見ている。
研修情報も追っている。
先輩キャリコンの発信も読んでいる。
ただ、そこで止まってしまうことが多いのです。
情報収集は大切です。
でも、一定のところを超えると、情報収集は安心材料ではなく、「まだ動かなくてよい理由」にもなります。
もっと良い求人があるかもしれない
もっと勉強してからの方がいいかもしれない
もっと自分に合う方法があるかもしれない
こうして、行動のタイミングがどんどん先送りされていきます。
4. 完璧なスタートを求めすぎている
資格取得後に動けない人の多くは、慎重で責任感が強い方です。
ですから、「始めるならちゃんと準備してから」と考えます。
でも、キャリアコンサルタントのデビューは、最初から完璧な形で始まることの方が珍しいです。
むしろ、
仮の肩書で始める
小さな面談から経験を積む
反応を見ながら方向修正する
自分の強みをあとから言語化していく
という流れの方が現実的であり、その機会をどう作るのか?に焦点を当て、行動することが超重要です。
私は人事の経験もなく、社内研修の経験もなく、CDA資格を取得してからしばらく「塩漬け状態」があったため、非常な不利な状態からのスタートでした。
そのため、まずはボランティア活動、勉強会・交流会への参加、JCDA地区会活動などを積み上げ、ようやくキャリアコンサルタントとしてデビューできた経緯です。
そのような状況だったので、活動を始めた当初は、全くと言っていいほど、応募書類が通らず、42連敗した時期もありました。
まさに、順調なスタートではなかったものの、あきらめずに粘り強い行動と試行錯誤の結果、今があるのが実態です。
※だからこそ、一人でも多くの方にあきらめずにキャリコンデビューを果たして欲しいと思っています。
5. 「今の仕事が忙しいから仕方ない」で止まっている
活動していない理由として、JILPT調査では「他の仕事などで忙しく、自分自身に時間的余裕がない」が18.2%ありました。
これは本当にその通りだと思います。
特にミドルシニア世代は、今の仕事で責任ある立場にいたり、家庭の事情や介護の問題を抱えていたりして、自由に使える時間が少ない方も多いです。
ある面、忙しいこと自体は仕方ないことですし、現実はそうだと思います。
ただ、ここで気をつけたいのは、忙しさが「準備を先送りする理由」として固定化してしまうことです。
1日仮に、「2時間を捻出しなければ進めない」などと思うと苦しくなります。
でも実際には、
週1回だけ求人を見て応募する
月1回だけ勉強会に出る
自己棚卸しを30分だけ進める
プロフィール文を少しずつ作る
キャリア面談の依頼をする人のリストを作成する
キャリア面談の依頼の連絡を5名にする
SNSへの発信を始める
といった形でも、十分に前に進めます。
6. 自分の経験の価値を言葉にできていない
ミドルシニア世代の強みは、資格そのものより、これまでの仕事経験や人生経験にあります。
ところが、時間だけが過ぎてしまう人は、この「経験の価値」をうまく言語化できていないことが多いです。
たとえば、
管理職経験
営業経験
現場経験
部下育成経験
転職経験
家族介護や両立の経験
これらは、支援テーマによっては大きな武器になります。
それなのに、自分では
「大した経験ではない」
「キャリコン実務とは関係ない」
と切り離してしまう。
この状態だと、応募書類もプロフィールも弱くなり、さらに自信を失いやすくなります。
7. 一人で考えすぎて、視野が狭くなっている
時間だけが過ぎてしまう人の最後の共通点は、一人で考えすぎていることです。
一人で考えていると、どうしても視野が狭くなります。
就職しか道がないと思ってしまう
実績ゼロでは応募できないと思ってしまう
発信できない自分は無理だと思ってしまう
まだ準備不足だと思ってしまう
でも実際には、始め方は一つではありません。
自己棚卸しをしっかり行う
自信のキャリアビジョンを仮設定する
交流会や勉強会に参加し、ロールモデルを見つける
ことも、最初のステージとしてとても有効であると私は考えます。
止まってしまう人に必要なのは、第三者の力も借りて、
視点を広げ
整理し
行動する(スモールステップ)
ための機会を作ることかもしれません。
資格取得後に時間だけが過ぎてしまう人の共通点をまとめると
ここまでの内容を整理すると、資格取得後に時間だけが過ぎてしまう人の共通点は、次のようにまとめられます。
最初の一歩が具体化されていない
実績ゼロを過大に恐れている
情報収集が行動の代わりになっている
完璧なスタートを求めすぎている
忙しさを理由に準備が止まっている
自分の経験の価値を言葉にできていない
一人で考えすぎて視野が狭くなっている
当てはまることはいくつありましたか?
(この傾向はとても多いです。)
まとめ|止まっているなら、まず「次の一歩」を小さく決める
資格取得後に時間だけが過ぎてしまう。
それは、意志が弱いからでも、向いていないからでもありません。
実際には、活動していない人の多くが、所属先の事情、ニーズの不足、時間の制約、自信のなさなど、かなり現実的な理由を抱えています。
さらに、順調に見える人でも、実際には塩漬け期間や連敗、試行錯誤を経験しながら前に進んでいます。
だからこそ大切かつ必要なのは、「何から始めるか?」を小さく決め。小さな行動を起こすことです。
求人応募なのか?
自己棚卸しなのか?
プロフィール作成なのか?
初実績づくりなのか?
一人で考えていると、優先順位が見えにくいことがあります。
「ずっと気になっているのに、前に進めない」
そんな方は、まずは現状整理から始めてみてください。
止まっていた時間を、次の一歩に変えることはできます。
一緒に頑張っていきましょう!!