#65 トンガ火山噴火による衝撃波が地球1周して再来か 今朝も各地で気圧変化

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トンガ火山噴火による衝撃波が地球1周して再来か 今朝も各地で気圧変化
1/17(月) 17:37配信


今日17日(月)の朝9時前から10時過ぎにかけて、日本全国で一時的な気圧変化が見られました。
同様の変化は一昨日15日(土)の20時台から21時台にも観測されています。


この気圧変化は、日本時間の15日(土)昼過ぎにトンガの火山島フンガトンガ・フンガハアパイが噴火した時の衝撃波「空振」によるものとみられ、今日午前には地球を1周して再び到達した可能性があります。

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ウェザーニュースが独自に全国約3000箇所に設置している観測機「ソラテナ」による気圧変化をみると、関東や伊豆諸島など日本列島の南東側から同心円状に、気圧の上昇を示すオレンジ色のマーカーが通過する様子がわかります。


15日(土)夜に観測されていた急な気圧変化は2hPa程度の大きさでしたが、今朝の観測は大きい所でも1hPa差程度でした。低気圧や高気圧のような大きな変化ではないものの、30分程度の短時間に変化が起こっていたことが特徴的でした。


◆「空振」が地球を1周して再び到達か

この今朝の気圧変化は、トンガの火山で15日(土)に発生した大規模な噴火による衝撃波「空振」が、地球を1周して再び日本に到達したことで引き起こされた可能性が考えられます。

トンガから日本の距離と、地球一周の距離を考慮した場合、衝撃波の速度が一定であったと仮定すると、地球を一周して再び日本に到達する時間帯は17日(月)9時前後と想定されていたため、ほとんど一致しています。

また、地球を反対回りで進んできた空振が昨日16日(日)の17時から18時頃に日本付近を通過したとみられ、同時間帯にも微小な気圧変化が観測されました。


◆空振により津波が発生か

東北大学災害科学国際研究所の今村文彦教授によると、トンガで発生した大規模な火山の噴火に伴う空振が、日本を含む環太平洋各地での津波を発生させ、津波を大きくした可能性があるとのことです。

実際に今回観測されている津波は、海中を伝わる“通常の津波”にはあてはまらない特徴がある一方、気圧の観測とは対応関係が良好です。

なお、気圧の観測からもわかるとおり、空振が地球を一周したことで減衰していると考えられ、新たに大きな津波を発生させる可能性は低下していると考えられます。
アメリカ領サモアでは今日17日(月)明け方に再び顕著な海面変化があり津波注意報が発表されましたが、これは地球を一周した衝撃波の影響であったことも否定できません。


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