子どもの頃や学生時代、あるいは若い頃に「この人とは一生の友達だ!」って心から思っていた大切な存在。
そんな昔からの友人と久しぶりに会ったとき、なんだか会話が噛み合わなくて、帰り道にスーッと寂しさがこみ上げてきた…なんて経験はありませんか。
「あんなに仲が良かったのに、どうしてだろう」 「もしかして、私(僕)が変わっちゃったのかな…」 「冷たい人間になっちゃったのかな」
そんな風に、自分を責めてしまったり、寂しい気持ちで胸がいっぱいになったりしているかもしれませんね。
でもね、最初に言わせてください。
あなたは何も悪くないですし、お友達も悪くありません。
そして、その寂しさは、あなたがこれまでの人生を一生懸命に歩んできて、ちゃんと成長してきたという「素敵な証拠」でもあるんです。
これまで、恋愛や夫婦関係、人間関係の悩み、仕事の悩み、人生の悩み、将来への不安など、本当にたくさんの心のお声に耳を傾けてきました。
心理カウンセラーとして、そういった切ないご相談を受けることが本当にたくさんあります。
多くの方が「昔の友達と距離ができてしまったこと」に強い罪悪感を抱いてしまうんですよね。
ここでちょっと、身近な「お気に入りの服」のことを思い出してみてください。
十年前、すごく大好きで毎日のように着ていた、お気に入りの服があったとします。
デザインも大好きで、着ているだけでワクワクして、自分にピッタリだと思えていた服。
でも、月日が流れて、自分の好みや生き方、体型や立ち位置が変わったとき、久しぶりにその服を着てみると…あれ?なんだかしっくりこないな、と感じることがありますよね。
服自体が傷んでダメになったわけでもないし、その服が悪くなったわけでもありません。
ただ、今のあなたに「似合う服」が変わっただけなんです。
人間関係も、これとまったく同じなんです。
人は誰しも、生きている中でさまざまな経験を重ねます。
仕事に打ち込んだり、結婚したり、子育てをしたり、新しい趣味を見つけたり、あるいは人生の大きな壁を乗り越えたり…。
そうやって時間とともに、自分の「価値観」や「心のお洋服」は少しずつ新しく更新されていきます。
昔からの友人と会話が噛み合わなくなるのは、どちらかが間違っているからでも、嫌いになったからでもありません。
ただお互いが、それぞれの人生という道を歩んで、違う種類のお洋服を着るようになっただけなんですよね。
だから、昔のように楽しく話せなくなったからといって、これまで二人で過ごしてきた素晴らしい時間が消えてなくなるわけではありません。
あの頃、一緒に笑い転げた思い出や、辛いときに支え合った記憶は、間違いなく本物ですし、あなたの心の中にずっと大切な宝物として残り続けます。
もし今、無理に会話を合わせようとして疲れてしまったり、会うのが少し億重(おっくう)になってしまっているなら、一旦そっと「心の距離」を置いてみても大丈夫ですよ。
人間関係には「季節」のようなサイクルがあります。
春夏秋冬のように、すごく近くにいる時期もあれば、お互いの人生の旅路のために少し離れる時期があっても、とっても自然なことなんです。
縁が完全に切れてしまったわけではありません。
人生のルートが一時的に分かれただけで、またいつか、お互いが年齢を重ねて人生の季節が巡ったときに、「やっぱりあなたと話すと落ち着くね」なんて笑顔で再会できる日もやってくるかもしれません。
自分を責めるのは今日でおしまいにして、「今まで素敵な時間をありがとうね」と、心の中で優しく感謝を伝えてみてください。
そして、今のあなたの価値観や、今のあなたの着ている心のお洋服にピッタリ合う、新しい出会いや時間を大切にしていきましょう。
あなたの心が、少しでも軽くなって、あたたかい風が吹き込みますように。
心理カウンセラーのうさぴょんでした。