大好きなあの人とカフェやレストランで美味しくご飯を食べているとき。
相手が「これ、すごく美味しいから食べてみて」と、自分の使っているスプーンで差し出してくれた。
そんな優しくて、とても微笑ましい幸せなシチュエーション。
それなのに、そのスプーンが目の前に来た瞬間、あなたの心の中で一瞬だけ「戸惑い」が生まれて動きが止まってしまうことはありませんか?
それは相手のことが嫌だとか、不潔だなんて気持ちでは決してなくて、あなたの脳内が一瞬で大パニックを起こしてしまったから。
「間接キス」という、恋愛における大イベントの重さに心がドキドキと跳ね上がってしまう。
それと同時に、自分の今の口内環境は大丈夫かな、相手に嫌な思いをさせないかなという、相手を気遣う優しさがブワッと溢れ出してくる。
そんなたくさんの情報が一気に頭の中を駆け巡った結果、ほんの一瞬だけ、受け取るのを躊躇してしまうんですよね。
でも、そのわずかな「間接」を、相手に「汚がられた」「拒絶された」と誤解されてしまい、その場の空気がなんとなく気まずくなってしまう。
「違うの、本当にそういう意味じゃないのにおいしい」と心の中で泣きそうになりながら、自分の不器用さに激しくヘコんでしまう。
どうして私はもっと素直に、可愛らしく「ありがとう」って受け取れなかったんだろう、と自分を責めて、帰り道でもずっと落ち込んでしまっていませんか?
心理カウンセラーとして、僕はその一瞬の戸惑いの裏側にある、あなたの健気なほどの優しさをとてもよく分かっています。
繊細な気質を持っている方は、一つの出来事に対して、他の人の何倍ものシミュレーションを頭の中で瞬時に行う高い感受性を持っています。
スプーンを共有するというシンプルな行動ひとつをとっても、そこに隠された「関係性の進展」や「相手への配慮」を、ものすごい深さで受け止めてしまうんですよね。
あなたが躊躇したのは、相手を汚いと思ったからではなく、むしろその逆で、相手のことをとても大切に、神聖に思っているからこそなんです。
そして、自分の状態が相手に不快感を与えないかという、どこまでも相手ファーストな思いやりが、ブレーキをかけさせてしまっただけ。
そんなにも相手のことを考えて、愛おしく思っているからこそのフリーズなのに、誤解されてしまうのは本当に切ないことですよね。
でもね、心理カウンセラーとして、僕はあなたにそんな自分をどうか愛おしく思ってほしいな、とお伝えしたいです。
それだけ、あなたの恋心が純粋で、一つひとつのコミュニケーションを大切に重ねようとしている素敵な女性である証拠なのですから。
もしまた、同じように「一口食べてみて」とスプーンを出されて脳内がパンクしそうになったら、無理に完璧な対応をしようとしなくて大丈夫ですよ。
一瞬ドキッとしたら、その溢れる気持ちをそのまま「わぁ、間接キスだから一瞬緊張しちゃった」とか「自分の口のケア大丈夫かなって焦っちゃった」と、はにかみながら言葉にしてみてはいかがでしょうか。
あなたのその真っ直ぐで少し照れたような本音を聞けたら、相手は誤解するどころか、あなたの可愛らしさにますます胸がキュンとしてしまうはずです。
気まずい空気にしてしまったと自分を責める必要は、どこにもありませんからね。
あなたのその繊細で豊かな思いやりは、ゆっくりと時間をかけて、大好きなあの人にちゃんと伝わっていきます。
今夜は、その純粋すぎる心のときめきを自分で優しく認めてあげて、ゆっくりと温かくして過ごしてくださいね。