はじめに
ビジネスの世界では、競争に勝つことがしばしば最優先とされます。
特に販売や営業では他社はもちろん、社内のライバルにも勝つことが要求される世界です。
しかし、本当に大切なことはお客様に満足して頂くことではないでしょうか。
自分が商品やサービスを購入する側に立てば、よくわかるはず。
今日は、勝ち負けよりも大切なことについて。
1.競争社会
どのような業界にもライバル企業が存在します。
一例をあげれば自動車業界。
国内メーカーだけでも、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、三菱、スズキ、ダイハツなど。
そこにドイツを中心に輸入車もあります。
いかに自社の製品を買って頂くか、そのために競争が生じる。
また社内の競争もあります。
昇進するほどポストが少なくなりますから、競争も厳しくなる。
2.上司の言葉
私は以前13年間ほど、法人営業をしていました。
日用品と食品のメーカーだったので、小売店を対象に販売活動をしていました。
当時のライバルは、国内だとライオン、資生堂、ユニ・チャーム。
そこへ海外からP&Gとユニリーバが参入して、まさに混戦状態でした。
私が勤務していた会社は体育会系の風土がありましたが、ある時赴任された上司は特に勝ち負けにこだわる方でした。
学生時代からボクシングに打ち込み、プロをめざしていた方でした。
プロボクサーの夢が叶わず、なぜかこの業界に就職されたのですが、物事の判断基準が常に勝ち負けです。
支店長として着任されたのですが、いつも他の支店を意識して「●●●支店の誰々に負けている」「誰々には勝った」と話していました。
「商談は勝ち負けの真剣勝負だ」
「契約できなければ負けだ」
「とにかく勝つことが大事だ」
いつも会議で、このような発言していました。
3.お客様の立場で考える
私の会社は元々体育会系で勝ち負けにこだわる方が多い職場でしたが、その方が着任されてから一層その傾向が強くなったと思います。
ただ、私は非常に違和感を感じていました。
なぜなら、自分が商品を購入する立場だったら、そのような勝ち負けの対象として見られていることに不快感を感じるからです。
だから、私はお客様にどれだけ喜んでいただけるかを重視していました。
このような姿勢やスタンスが、企業の信頼性やブランド価値を向上させ、結果として長期的なビジネスの成功に繋がると考えていました。
4.多数派の意見が正しいとは限らない
会議で今後の方針や方向性を決めるとき、どうしても多数決になります。
私のような考え方をする社員はほとんどおらず少数派。
また当時は、「覇気がない」とか「やる気が無い」とも見られていました。
でも多数派の意見が必ずしも正しいとは限らないわけです。
その後、時代が経過するごとに「お客様ファースト」の考え方が浸透し、どのような企業でもニーズや要望を理解することがどのような企業でも重視されるようになりました。
お客様の生活をどれだけ便利にできるか、それをどこまで浸透させることができるか。
これが企業価値として認められるようになりつつあります。
SNSが普及し、不祥事がすぐに公になる時代、企業や個々の社員の誠実さが、健全な経営のバロメーターです。
結論として、ビジネスにおいてライバルに勝つことは重要ですが、それ以上にお客様の満足度が企業の長期的な成功にとって不可欠です。
お客様とのコミュニケーションを大切にし、お客様の声に耳を傾け、それをサービスや製品に反映させること。
それが勝ち負け以上に大切なことだと考えています。