こんにちは。
大手予備校での小論文指導13年、プロ講師のハルタです。
今回は、筑波大学情報学群 知識情報・図書館学類の推薦入試の小論文を解説していきましょう。
この記事では、令和7年度の入試問題を徹底的に解剖し、この試験で本当に問われていること、そして今から何を準備すべきかを解説します。
鉄則1:これは「小論文」ではなく、「情報学適性テスト」である
まず、この試験は「小論文」という名前がついていますが、その実態は「論理的思考力」「読解力」「データ処理能力」を問う、文理融合の「適性テスト」です。
令和7年度の問題を見てみましょう。試験は大きく「問題1」と「問題2」の2部構成になっています。
問題1は、いきなり「パレート分析」という意思決定の手法に関する、グラフ付きの長い説明文から始まります。
これは、社会問題について意見を述べる従来の小論文とは全く異質です。
情報学の領域で日常的に行われる「モデル(理論)を理解し、新しいデータに適用する」という作業そのものです。
問題2は、識別子(ID)に関する問題です。
ここでも、一般的な小論文のイメージは覆されます。
しかも、英語です。
問1では、英語本文の読解に基づき、数値を比較して答える必要があります。
問2では、「日本の郵便番号7桁で何通りあるか」「アメリカの郵便番号を何桁にすれば日本より人口密度が下がるか」といった数学的(桁数・組み合わせ・割合)な計算が求められます。
そして最後に、これらの概念を踏まえて「SNSアカウント名」などの身近な例について、あなた自身の経験も踏まえて400字で論じます。
お分かりでしょうか。この90分間で、受験生は「日本語の論理読解」「数学的な計算」「英語の読解」「自己の経験に基づく応用論述」のすべてを処理しなくてはなりません。
【対策】:
「小論文の書き方」ではなく、「情報学の考え方」を学ぶ
「小論文の型」を暗記する対策は、この試験には通用しません。
それよりも、多様な図の読み取り・論理的/数理的問題に触れておくことが、何よりもの対策となります。
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鉄則2:文理の壁を越えた「情報リテラシー」を磨け
この試験は、受験生が「文系」か「理系」かを一切考慮してくれません。
文系の生徒は、問題2の数学的な計算や、問題1のアルゴリズム的な思考に尻込みするかもしれません。
理系の生徒は、問題1の問3(250〜300字)や問題2の問3(400字)のような、明確な答えのない論述問題で筆が止まるかもしれません。
そして両者ともに、突然の英語長文に対応する必要があります。
知識情報・図書館学類という学類名が示す通り、この分野は「情報」を「理学的」に分析し、「文(人文・社会)的」な資産として整理・活用する、まさに文理融合の最前線です。
「自分は文系だから数学は捨てよう」「理系だから国語は苦手だ」という言い訳は一切通用しません。
必要なのは、分野を横断する高い「情報リテラシー」です。
【対策】:食わず嫌いをなくす
今すぐ、自分の苦手分野から逃げるのをやめましょう。 文系の人も、数学I・Aの「場合の数と確率」の基本は必ず復習してください。
問題2の問2(1)は、まさにその知識です。
理系の人も、400字程度の文章を「結論・理由・具体例」の構成で論理的に書き上げる練習をしてください。 そして全員、テクノロジーや情報社会に関する英語のニュース記事や解説文を読み、専門用語に慣れておきましょう。
まとめ
筑波大学情報学群の推薦入試小論文は、あなたの「熱意」を問う試験ではなく、あなたの「適性」を測るテストです。
「小論文」ではなく「情報学適性テスト」として臨むこと。
ルールを学ぶだけでなく、「限界」と「具体例」を考える癖をつけること。
文系・理系の壁を言い訳にせず、数学も英語も記述もすべて取り組むこと。
問われているのは奇抜な発想や超高度な知識ではありません。
高校レベルの基礎知識を土台に、どれだけ粘り強く、誠実に、論理的に考え抜けるか、です。
問題の意図を正確に読み解き、「論理的思考力、理解力、表現力」を答案に示してください。健闘を祈ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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