認知症を持つ母を旅行に連れて行ってあげたい

少し前までは諦めていましたが 

あとどれくらい母と一緒に過ごせるだろう

あとどれくらい母の笑顔が見られるのだろう

とふと考えたとき

母に残された時間の中で

想い出を作りたい

ゆかりのある場所に連れて行ってあげたい

そう思ったのですが…

認知症の母を旅行に連れて行くのは無理でしょうか

もし可能なら

準備しておいた方がよい事や注意しないといけない事

教えてもらえませんか

とご家族から相談を受けました

心温まる相談です (*^^*)

何とかしてそんなご家族の夢を叶えたいと思いました

日常を離れリフレッシュす旅行は認知症をお持ちの方でも

素晴らしい笑顔のひと時になるでしょう

認知症の方の支援をさせていただいている時に

ご本人の混乱や不安を癒すカギとなる会話や言葉などを

探ることが良くあります

その中でご家族と一緒に行った旅行の思い出やお土産などが

該当することが多くありました

ご本人が旅行好きなら、なおさらだと思います

認知症だから旅行に行ってもご本人の好きな事をしても

何も覚えてないのでは…

と心配されるご家族もいらっしゃいます

確かに忘れてしまうかもしれません

でもふと天気がいい日や気分がいい時に

思い出しお話されるという事が良くあります

楽しい事、ご家族との想い出は

ご本人の心の深いところで必ず生き続けるのだと思います

では(^_-)-☆

認知症の方と旅行に行くときの注意点を紹介します

１　疲れ対策

認知症の特徴に脳の疲れやすさがあります。

特に慣れない環境におかれると、その環境に適応しようとさらに疲れます

・十分な休息が摂れるよう、長い工程はさけましょう

はじめは近いところの旅行をお勧めします。

長距離の旅行の際には特に細目な休憩を考えましょう

・休憩の場所や時間のゆとりをしっかり確保しましょう

・思ったより疲れが酷い場合、目的地や行き先を変更できるように

しておきましょう

２　記憶障害への対策

認知症の方は疲れてくるとなぜ今ここにいるのか

どこに向かっているのか分からなくなり

不安や困惑を感じることも多くあります

パンフレットなどを準備しておくのも良いでしょう

どこに向かっているのかや工程などを伝えてあげましょう

もちろん何度も聞き返されると思いますが

丁寧に何度も説明してあげてください

安心に繋がります

３　同行者もゆとりを持つ

同行するご家族の疲労も注意しましょう

相手が誰であっても

誰かに配慮しながら旅行をすること自体疲れてしまいます

ご自身もゆとりを持って休息することで

認知症の方にも優しく接しられるようになります

旅行の前にしておきたい準備

１　持病の悪化や体調不良に備えましょう

認知症のためご本人自身は体調の変化に気付きにくいものです

だから同行者が気付いてあげましょう

乗り物酔い、脱水や熱中症、風邪への対策も必要です　

いつも飲んでいる常備薬の準備や旅行中の服薬を

忘れないようにしましょう

かかりつけ医にも旅行に行くことを伝え

アドバイスを受けておくともっと安心です

持病、お薬手帳、健康保険証などをポーチなどにまとめておきましょう

２　不安や混乱に備える

疲れや不安が生じたときには代替えルートも想定しておくと良いでしょう

ご本人の好きなお菓子や飲み物

好きな音楽などご本人が興味を持ち落ち着けるものを

準備しておきましょう

３　排泄に備える

普段は大丈夫でも環境が変わり緊張すると失敗することもあります

ときには尿意を感じにくくなってしまうこともあります

・トイレの場所は行く先々で早めに確認しておきましょう

・早い目にトイレを促すようにしましょう

・着替え　

下着や衣服、多少の尿を吸収できるような下着や

ご本人に拒否がなければﾊﾟｯﾄやﾘﾊﾊﾟﾝの準備しておきましょう

４　行方不明に備える

ご本人に身元が分かる物をもってもらいましょう

もしご本人が使えるのであれば携帯を持ってもらうのも良いでしょう

ご家族が気を付けていてもちょっとした隙に

寝ている時にといったこともあります

宿泊先に一言かけておき、出入口の確認など協力を仰ぎましょう

※もし行方不明になった場合に備え、ご本人の写真を用意し

当日の服装を記録しておくようにしましょう

宿泊場所に到着、出発時などデジカメや携帯で

写真を撮っておくとよいでしょう

５　移動に備える

歩行に問題が内容であればよいのですが

普段杖で歩けている方でも、旅行先では疲れてしまうこともあります

必要でだればシルバーカーや車いすを準備しておきましょう

行き先の下見をされる際にバリアフリーに気をかけたり

エレベーターの場所など確認できると良いですね

旅行にはメリットもあればデメリットもあります

ご本人が旅行や外出に慣れているか

同行するご家族がご本人の対応や外出に慣れているか

このような事をまずは考えて

行き先の決定、旅行に行くまでに本人の対応や外出の練習を

しておきましょう

旅行に行く前に同行者の不安をできるだけ解決し

解消してから旅行に行かれることをお勧めします

分からないことはケアマネさんや介護サービスのスタッフさん

主治医など専門家に相談してください

何をどのように相談すればよいのかわからない方

相談受け付けております(*^^*)

あなたの夢を一緒に叶えましょう！