富太郎が気の向くままに、再び「ちょこっとプレゼン」させていただきます。
誰かのお役に立てば、幸いです。
今回のお題「婚姻・離婚の法律」
芸能人やスポーツ選手等、有名人の「結婚」「離婚」が連日のように報道
されています。
余計な事ではありますが、「婚姻」「離婚」の法律関係について、
整理させていただきます。
◯ 婚姻の成立要件 1 ( = 「婚姻障害」のないこと )
民法731条【婚姻適齢】 (男女とも)18歳
732条【重婚の禁止】
(733条【再婚禁止期間】 女性の再婚禁止期間(100日)は、
令和4年に廃止されました。)
734条【近親者間の婚姻禁止】 直系血族又は三親等の傍系血族間
735条【直系姻族間の婚姻禁止】
736条【養親子等の間の婚姻禁止】
◯ 婚姻の成立要件 2 ( = 739条【婚姻の届出】 )
1項 「婚姻」は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、
その効力を生ずる。
2項 前項の届出は、当事者双方及び成年の証人2人以上が署名した書面で
又はこれらの者から口頭で、しなければならない。
この2項の「届出」は、『創設的届出』と言われ、戸籍の届出をする
ことによって「法律的な効果が生ずる」届出になります。
「届出しなければ、婚姻自体が成立しない。」というのが、通説です。
◯ 婚姻の無効 (742条) 婚姻は、次に掲げる場合に限り、無効する。
1項 人違いその他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないとき。
有名な判例に『婚姻意思とは、真に社会通念上夫婦であると認められる関係
の設定を欲する意思をいう。』(最判昭44.10.31)というのがあります。
子どもを嫡出子にするためだけに婚姻の届出がされたことに対して、『婚姻
の届出をすること自体について合意があっても、それが他の目的を達する
ための便法とて仮託されたものであるときは、婚姻効力を生じない。』と、
『実質的な意思が必要』との立場がとられました。
この「婚姻の無効」は、『当然無効』なので、はじめから生じなかった
ことになります(「遡及効」あり)。
なお「養子縁組」でも、この『実質的な意思が必要』との立場がとられて
います。
◯ 婚姻の取消し (742条)
婚姻は、(1)不適齢婚、(2)重婚、(3)近親婚、(4)詐欺・強迫に
よる場合にのみしか、取り消すことはできません。
そして、婚姻の取り消しは「将来に向かってのみ」その効力を生じます。
(748条、「将来功」)
一方、「離婚」ですが、
◯ 協議上の離婚(763条)
『夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。』
要件は、(1)離婚意思の合致、(2)子の親権者の決定(819条1項)
(3)戸籍の届出(創設的届出)
ここでの「離婚意思の合致」について、判例は(婚姻の場合とは異なり)、
『法律上の婚姻関係を解消する意思=協議離婚の届出をしようとする意思。
動機は問わない。』としています。(大判昭16.2.3 『形式的意思説』)
具体的には、「債権者の強制執行を免れるため」「氏の変更のため」
「生活扶助を受けるため」の協議離婚が認められています。
◯ 裁判上の離婚 (770条)
1項 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することが
できる。
(1)配偶者に不貞な行為があったとき。
(2)配偶者から悪意で遺棄されたとき。
(3)配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
(4)配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
(5)その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
2項 裁判所は、前項(1)から(4)までに掲げる事由がある場合で
あっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、
離婚の請求を棄却することができる。
不貞行為とは、配偶者のある者が、自由な意思に基づいて配偶者以外の
者と性的関係を結ぶことをいい、相手方の自由な意思に基づくものであるか
否かは問わない、との判例があります(最判昭48.11.15)
司法書士試験過去問 民法21-22-ア
問 夫Aが妻以外の女性Cを強姦した場合、その性行為は、Cの自由な意思
に基づくものではないが、Aの自由な意思に基づくものであるから、裁判
上の離婚原因である不貞な行為があったときに当たる。
答 ○
また、『夫婦の一方は、他方と不貞行為に及んだ第三者に対し、当該第三者
が単に不貞行為に及ぶにとどまらず、当該夫婦を離婚させることを意図して
その婚姻関係に対する不当な干渉をするなどして当該夫婦を離婚のやむなき
に至らしめたものと評価すべき特段の事情がない限り、離婚に伴う慰謝料を
請求することはできない。』との判例(最判平31.2.19)が出ています。
大丈夫か?週刊誌を賑わす有名人。 ドロドロ系ドラマの見方も変わります。
今回は、以上です。
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「自身の身や権利を守るための、最低限の法知識」
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