(再)経営のプチヒント 3 『メタボな貸借対照表』

(再)経営のプチヒント 3 『メタボな貸借対照表』

記事
ビジネス・マーケティング
決算書をパッと見て、内容を把握するための、私なりの順番があります。
(公庫の国民生活事業の、融資対象規模の企業の場合です。)

まずは、『月商』。
その企業の「規模」を把握します。

次に、『税引き前利益』
黒字か、赤字か。

自己資本(資産-負債)
資産超過か、債務超過か。

そして、主要勘定(売掛金、在庫、固定資産、買掛金、借入金)。
それぞれ、『月商の何か月分』あるかを把握。

〇 売掛金
 ⇒ 月商の2か月分以上あれば、要注意
   ・ 不利な取引条件になっていないか
   ・ 回収のできない売掛金はないか(不良債権)
   ・ 実際の売上に基づかないものが、計上されていないか

〇 在庫
 ⇒ 月商分以上あれば、要注意 (業種特性による場合有り)
   ・ 不良在庫はないか
   ・ 架空在庫はないか (→ 「原価率」に関係)

〇 固定資産 
   ・ 過剰設備ではないか
   ・ 減価償却不足ではないか

● 買掛金
 ⇒ 「売掛金÷月商」の月数分以上あれば、要注意
   ・ 支払の繰り延べがあるのではないか
    (「企業間信用」として、評価できるとの見方もある)
    (「原価率」が高くなっていないか/取引条件が不利になっている)

● 借入金
 ⇒ 運転資金としての借入が、月商の3か月分以上、あるいは、
   設備資金も含めて、月商の6か月分以上あれば、要注意
   ・ 月間の資金収支が、タイトな可能性が高い。
    (まあ、資金が必要で、借入に来られている企業さんの
        決算書なので、当然と言えば、当然ですが。)
   ・ 「有利子負債」なのか「役員借入」なのかも、ポイント。
     (役員借入でも、返済の必要の有無も要確認です。)

このように数字を把握して、「要注意」な勘定科目を中心に
『なぜ資金が必要になったか』の仮説を立てて、
裏付けを取りながら、融資判断を進めていました。

これらの数字は、まだ経営のやり方次第で、スリムにできる可能性のある、
いまだ「イエロー」な貸借対照表の『メタボ』とも言えます。

特に、「資産」の勘定については、スリムにできれば、
前回までご説明した、「資金の増加」につなげられる可能性も出てきます。

一方で、「これはちょっと根が深い」と感じられる、ほぼ「レッド」な
『メタボ』と判断せざるを得ない決算書にも、しばしばお目にかかりました。

どのような「勘定」がレッドな『メタボ』なのか。
そして、それが、なぜ「レッド」なのか
については、次回ご説明予定です。
                      以上、富太郎でした。

☆ 過去に「コラム」に投稿した内容の再掲示です。
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