公務員のメリデメ(その4)

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前回、意思決定について書きましたが
基本的には、自治体の意思決定は民間に比べて遅いです。

でもそれがメリットであり、デメリットでもあるのです。

個人の考えによるのではなく、法律や条令に従って、
多くの職員で議論し政策を決めていく。

時間をかけた分、案が醸成されて、より良い政策ができあがる。
携わった者にしか得られない充実感です。

努力して結果が得られれば、誰でも嬉しいですよね、

特にその努力が大きければ大きいほど、得られる結果も大きい。
公務員の仕事でも一緒ですね。

あなたにも是非この気持ちを味わって欲しいと思います。


意思決定に時間がかかるのは、都道府県や政令指定都市に多いです。
扱う業務量が多く、職員数も多いため、
意思決定までに予想以上の時間がかかることが多々あります。

逆に人口規模の小さな市町村だと、
予算規模も小さく、職員数も少ないので、意外と意思決定が早い。

ただ、規模が小さいため、ワンマン体制になりやすく、
古い体質が変わらず、改革がなかなか進まない欠点があります。


私は都道府県(地方上級)職員でしたが、
人口規模約5万人の小さな市役所に出向する機会をもらいました。

市職員をサポートするスタッフ職で、
いくつかある懸案事項を、知恵を出しながら解決していく役割でした。

一番ビックリしたのが、内線電話で市長・副市長から呼び出される事。

知事から内線電話で呼び出される職員はごく限られた方だけで、
そんな経験がなかったため、最初は本当にビックリでした。

呼び出しの電話のトーンで、
今日は機嫌悪いなあ、まだましだなあとか分かるようになりました。

意思決定すべき案件があれば、
政策調整会議
という名前の会議の開催依頼を担当理事に行い、
関係する部長や課長に集まってもらいました。

その会議には原則副市長にも参加していただいたので、
その場で市としての方向性が確認でき、仕事が大きく進みました。

スピード感を持って仕事をする事の大切さを学ぶ体験ができ、
私の大きな財産になりました。


市役所内では3つの懸案事項を担当していましたが、
最大の課題が「イオンモールの誘致」でした。

市長が市民に掲げていた公約の中でも、トップに該当するものです。

・市街化調整区域内に店舗を建設するための協議・調整
・隣接市にも敷地があるため、隣接市担当者との打合せ
・店舗用地を30年借地するための地権者との交渉
・交通渋滞を防ぐための道路拡幅や信号設置など

他にも色々ありました。

2年間の派遣期間で、ある程度出店の見通しがつき、
私が市役所を去ってから2年後、無事にオープンできました。

最初にオープンしたイオンモールに足を踏み入れた時は感無量でしたね。
懐かしい思い出が頭の中を駆け巡った事をよく覚えています。


実体験を書いてきましたが、いかがだったでしょうか。

公務員のメリット・デメリット色々とありますが、
何とかなりますので、心配せず勉強に取り組んで合格を勝ち取って下さい。

本日は以上です。次回もお楽しみに。
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