二項対立

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今回は「二項対立」についてお話ししたいと思います。二項対立は構造化(図示)すると「⇔」(両方向矢印)で、反対する意味になります。例えば、暖⇔寒、明⇔暗、陰⇔陽、硬派⇔軟派、難⇔易・・・など無限にありますね。この二項対立で物事を考えるとシンプルに概念化できるケースが多いです。一般的には「A⇔Not A」なので、このNot Aをわかりやすく言語化する。また、この構造が変化する場合もあります。例えば動機付け。幼児は「快⇔不快」、大人は「要⇔不要」。例えば恋愛(これは勝手な解釈ですが)。若者は「好⇔嫌」、大人は「尊敬⇔軽蔑」、熟年は「メリット⇔デメリット」。本当か? 二項対立はわかりやすい反面、なんでも二分するため無理やり枠にはめて偏見も生みやすい。また複雑な事象を短絡的にまとめることで、思考が浅くなるリスクもあります。このあたりは十分ご注意ください。

そしてこの矢印(⇔)の左右を上下と組み合わせると、2×2の平面になります。「二次元マッピング」です。象徴的な例は方角。西の反対は東。それに南北を組み合わせて東西南北。ちなみに日本では方角に色があてはまります(元々は中国の陰陽五行説)。東が青、西が白、南が赤、北が黒。そしてこの四方を守る守護神(霊獣)がいます。東が青龍、西が白虎、南が朱雀、北が玄武。さらに季節も対応していて、青に春、赤(朱)に夏、白に秋、黒(玄)に冬です。だから青春というのか。若者は青春、中堅は朱夏、ベテランは白秋、シニアは玄冬。ずいぶん脱線しましたが、このあたりは教養なので知っておいてよいかもしれません。

さて二項対立。上記のとおり、反対か賛成か、敵か味方か、白黒はっきりつける方が物事はわかりやすい。戦略オプションを考えるとき、まずメリット・デメリットで考えます。アメリカ人は、Pros(プロス:長所)・Cons(コンス:短所)をよく使うみたいです(合わせてプロコンと言ったりする)。でも日本人は良くも悪くも中間意見を考慮しますね。物事を評価する際、複数の基準を設定して、微妙な評価をしたがる。また、走攻守、心技体のように三軸目を置きたがる文化もある(奇数好?)。ということで、なんでも二項対立で考えることには反対意見もありますが、まず最初にこの反対概念を考えてみてはいかがでしょう。その後必要に応じて中間部分を考える。それがざっくりでわかりやすい。構造表現の最初の一歩ですね。

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