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調査会社のインテージが2021年の「売れたものランキング」を発表しました。何をもってのランキングかというと、前年に比べて売上の増加率が高かったものの順位。この手の調査は微妙で、規模が不明です。母数の小さいものは簡単に前年比10倍等になってしまう。プロ野球の規定打席と同様に、何かルールがあるのでしょう。その前提でベスト10を見てみると、昨今の生活トレンドがよく反映されていて、興味深いです。

1位はオートミールで、伸び率2.9倍のダントツ。象徴的です。元々欧米などでは一般的でしたが、日本では定着していなかった。しかし長引く感染症不安で健康志向が高まり、一般家庭に一気に浸透したようです。食物繊維、ビタミンン、ミネラルなどの栄養素が豊富で低カロリー。主食としてコメに見立てて食べる「米化」、おかずに混ぜる、デザートに使う、など幅広い利用方法が紹介されました。2位の麦芽飲料、4位のプロテイン粉末も健康系食品・飲料です。麦芽飲料って、例えばミロのようなものですかね。貧血予防や体力増強に効果があるとしてSNSで話題になり、品薄がニュースになりました。プロテイン粉末は、外出自粛によって運動量が減少し、「コロナ太り」と言われる体形の変化を気にする人のトライアルや女性層を取り込みました。ちなみに3位は玩具メーカー菓子で、これは鬼滅の刃効果が大きいようです。

データはあくまで、2021年度の対2020年比(増率)です。昨年首位だったマスクはベスト10から外れましたが、もちろん高止まりしています。殺菌消毒剤、体温計、うがい薬等も同様。統計の見方に気をつける必要はありますが、生活トレンドをよく反映している結果だと思います。メーカーのマーケティングとしては、このトレンドを事前に予想したり、自ら火を付ける必要があります。2022年は、新たな流れが動き出すはずです。メーカーだけでなく、サービス業でも、そして私たち生活者も少し先を見ていきたいですね。

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