不登校初期に「プリントを取りに来てください」が親を苦しめる

不登校初期に「プリントを取りに来てください」が親を苦しめる

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コラム

―学習プリントより先に、子どもの心身を見る―

不登校になると、学校とのやりとりでよく出てくるのがプリントの問題です。

宿題のプリント。

授業のプリント。

連絡プリント。

配布物。

学校としては、子どもが学習から完全に離れないように、家庭へ渡したいと考えます。

その気持ちはよく分かります。

しかし、不登校の初期において、このプリントの受け渡しが親にとって大きな負担になることがあります。

学校から、

「プリントを取りに来てください」

と言われる。

親は仕事を調整しなければならない。

学校へ行く時間を作らなければならない。

先生と顔を合わせるのがつらいこともある。

子どもが学校に行けない状態なのに、親だけが学校へ行くことに重さを感じることもあります。

共働き家庭であれば、なおさらです。

仕事を休む。

早退する。

昼休みに学校へ寄る。

その一つひとつが負担になります。

親からすれば、

「データで送ってもらえないのか」

「ポストに入れてもらえないのか」

「なぜ毎回取りに行かなければならないのか」

と思うこともあるでしょう。

さらに重要なのは、プリントを渡したからといって、子どもがすぐに取り組めるとは限らないことです。

不登校初期の子どもは、心がかなり不安定な状態にあります。

学校の話題そのものが苦しい。

教科書を見るだけでつらい。

プリントを見ただけで「自分は遅れている」と感じてしまう。

そういう子もいます。

大人は「少しだけでも勉強を」と思います。

でも、子どもにとっては、そのプリントがプレッシャーになることがあります。

だから、不登校初期に大切なのは、プリントを渡すこと自体を目的にしないことです。

本当に今必要なのか。

子どもが受け取れる状態なのか。

親が無理なく受け取れる方法はあるのか。

学校と家庭で話し合う必要があります。

データで送る。

郵送する。

必要なものだけに絞る。

しばらくは学習課題を止める。

そうした柔軟な対応があってよいと思います。

不登校の初期段階で一番大切なのは、学習の遅れをすぐに取り戻すことではありません。

まず子どもの心身を安定させることです。

プリントは、支援の道具にはなります。

けれど、親子を追い詰める道具になってはいけません。

「プリントを渡すこと」が支援なのではなく、その子が今受け取れる形を考えることこそが、本当の支援なのだと思います。
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