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コラム
登校と不登校、どちらの選択肢にも備える
記事
コラム
育児・不登校・海外子女相談専門 奥村直之
2026/07/05 20:14
―行くか行かないかを、勝ち負けにしない―
不登校の入り口で、親は大きく揺れます。
明日は学校へ行けるのか。
それとも休ませるのか。
このまま不登校になるのか。
少し休めば戻れるのか。
親の心は、毎朝その判断に振り回されます。
しかし、不登校対応で大切なのは、「学校へ行かせるか、休ませるか」を勝ち負けのように考えないことです。
行けたら成功。
休んだら失敗。
そう考えてしまうと、子どもも親も苦しくなります。
実際、不登校の経過は一直線ではありません。
昨日は行けた。
今日は行けない。
来週は少し行ける。
その次はまた休む。
このように、行ったり休んだりを繰り返す子は多くいます。
それはいい加減なのではありません。
子どもが、自分の心と体の状態を探りながら、少しずつ調整している過程です。
親に必要なのは、どちらか一つに決め打ちすることではなく、両方に備えることです。
行けた場合にどうするか。
行けなかった場合にどうするか。
どちらになっても慌てないように、家庭の中で考えておくことが大切です。
たとえば、行けた日は無理に長時間頑張らせない。
帰ってきたら休めるようにする。
「行けたんだから明日も行けるよね」と言わない。
一方で、行けなかった日は、責めない。
欠席連絡を淡々とする。
安心して過ごせるようにする。
体調や気持ちを観察する。
このように、行く日と休む日の両方に準備があると、子どもは少し安心します。
親も、毎朝の判断に振り回されにくくなります。
大切なのは、学校へ行くことだけを唯一の回復と見なさないことです。
休むことにも意味があります。
行けたことにも意味があります。
戻ったことにも意味があります。
また止まったことにも意味があります。
子どもは、その繰り返しの中で、自分に合うペースを探しています。
親が結果だけを見て一喜一憂すると、子どもは親の期待を背負ってしまいます。
「今日は行けたから喜ばれた」
「今日は行けなかったからがっかりされた」
そう感じると、子どもは本音を言いにくくなります。
だからこそ、親は少し引いた視点を持つことが必要です。
行っても、休んでも、その子の価値は変わらない。
今日の結果だけで、未来は決まらない。
この姿勢が、子どもの安心につながります。
登校と不登校。
どちらか一方だけに備えるのではなく、両方に備える。
それは、あきらめではありません。
子どもの揺れを受け止めるための、現実的な支援なのだと思います。
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