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コラム
身体症状は、子どもの心が出している赤信号
記事
コラム
育児・不登校・海外子女相談専門 奥村直之
2026/07/05 20:18
―頭痛、腹痛、吐き気、不眠を軽く見ない―
不登校の入り口では、子どもが身体の不調を訴えることがよくあります。
頭が痛い。
お腹が痛い。
吐き気がする。
朝になると気持ち悪い。
夜眠れない。
何度も目が覚める。
保健室に行くことが増える。
こうした症状があると、親は最初、病気を疑います。
もちろん、身体の病気が隠れている可能性もあるので、必要に応じて医療機関に相談することは大切です。
ただ、検査をしても大きな異常が見つからない。
週末や休みの日は比較的元気。
学校が近づくと症状が出る。
そういう場合、心の負担が体に表れている可能性があります。
ここで注意したいのは、
「病気じゃないなら行けるでしょ」
と言わないことです。
身体に異常が見つからないからといって、子どもが嘘をついているわけではありません。
心の苦しさは、体に出ます。
大人でも、強いストレスが続けば胃が痛くなったり、眠れなくなったり、動悸がしたりします。
子どもも同じです。
むしろ、子どもは自分の気持ちを言葉にする力がまだ十分ではないため、体の方が先に反応することがあります。
「学校が怖い」
「教室がつらい」
「友だちに会うのが苦しい」
そう言えない代わりに、頭痛や腹痛として出るのです。
特に、登校時間が近づくと症状が強くなる場合は、重要なサインです。
ランドセルを背負う。
制服を着る。
学校へ向かう時間になる。
そのたびに体調が崩れるなら、それは単なる怠けではありません。
体が「これ以上は危ない」と知らせているのかもしれません。
この段階で無理に登校させ続けると、子どもはさらに追い詰められます。
体調不良が悪化したり、不眠が強くなったり、不安が深まったりすることがあります。
だから、身体症状が出ているときは、まず休ませる判断が必要になることがあります。
休むことは、逃げではありません。
回復のために必要な時間です。
もちろん、ずっと放っておけばいいわけではありません。
生活リズムを整えること。
安心して食事をとれること。
眠れるようにすること。
学校と連携すること。
必要なら専門家に相談すること。
こうした支援は必要です。
でも、その前提にあるのは、子どもの体から出ているサインを軽く見ないことです。
不登校は、心だけの問題ではありません。
心と体が一緒に限界を知らせていることがあります。
子どもが頭痛や腹痛を訴えたとき、まず疑うべきなのは「仮病」ではなく、「この子は何を抱えているのだろう」という視点です。
身体症状は、子どもが言葉にできないSOSかもしれません。
それを受け止めることが、回復への第一歩になるのだと思います。
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