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コラム
不登校を受け入れる覚悟は、あきらめではない
記事
コラム
育児・不登校・海外子女相談専門 奥村直之
2026/07/05 20:00
―子どもを守るために、親が最初に越える壁―
不登校を受け入れる。
この言葉は、親にとってとても重いものです。
「受け入れる」と聞くと、多くの保護者はこう感じるかもしれません。
このまま学校に行かなくなるのではないか。
勉強が遅れてしまうのではないか。
社会から取り残されるのではないか。
親として、あきらめてしまうことになるのではないか。
しかし、不登校を受け入れることは、決して子どもの将来をあきらめることではありません。
むしろ、子どもの心と体をこれ以上壊さないための、最初の支援です。
学校に行きたくない。
教室に入れない。
制服を見るだけで苦しくなる。
朝になると体調が悪くなる。
こうした状態の子を、無理に学校へ近づけようとすると、心身にさらに強い反応が出ることがあります。
腹痛、頭痛、不眠。
脱毛やチックのような症状が出る子もいます。
そこまで悪化すると、親はますます仕事どころではなくなります。
「学校に行かせなければ」と頑張った結果、子どもも親も追い詰められてしまうのです。
不登校を受け入れる覚悟とは、「もう学校に行かなくていい」と放置することではありません。
「今は無理に行かせない」
「まずは心と体を守る」
「その上で、次の学び方や居場所を探す」
そう決めることです。
この覚悟があると、親の動き方も変わります。
祖父母に協力を頼む。
職場に相談する。
テレワークや休暇制度を検討する。
学校と今後の方針を話し合う。
フリースクールや教育支援センターを調べる。
支援機関につながる。
毎朝、「今日は行けるのか、行けないのか」と揺れ続ける状態から、少しずつ具体的な支援へ進むことができます。
逆に、親がいつまでも「明日こそ行けるはず」と期待し続けると、毎朝が親子にとって戦場になります。
子どもは「今日も行けなかった」と自分を責める。
親は「また仕事に行けない」と追い詰められる。
そして家庭全体の空気が重くなっていきます。
ある母親は、子どもに「週に一度だけでも登校してほしい」「宿題だけでも出してほしい」と願っていました。
それは決して悪意ではありません。
子どもに「自分はできる」と思ってほしかったのです。
しかし、子どもは逆に「週に一度しか行けない自分はだめだ」と自分を責めていました。
そして、ある日、母親に向かって「次に子どもが生まれたら、僕を捨てて」と言ったそうです。
この言葉を聞いた母親は、不登校を受け入れる覚悟を決めました。
学校へ行かせることよりも、まずこの子を守らなければならない。
そう考えたのです。
不登校を受け入れる覚悟は、すぐに持てるものではありません。
親も怖いのです。
将来が不安なのです。
周囲の目も気になります。
それでも私は、早い段階で受け入れることが、結果的に子どもも親も守ることにつながると思っています。
受け入れることは、敗北ではありません。
子どもの命と心を守るために、親が立ち止まる勇気です。
そこから初めて、本当の支援が始まるのだと思います。
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#発達障害
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