売上集計の手入力をやめる方法|新旧を見比べたら古い集計表に計算ミスが4つ見つかった話

売上集計の手入力をやめる方法|新旧を見比べたら古い集計表に計算ミスが4つ見つかった話

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ビジネス・マーケティング
売上の画面を見ながら手入力して、別のシートへ写して、全体を集計する。月末になると、その作業に追われている。そんな会社の経営者・管理職の方に向けた記事です。

複数の拠点を持つ会社様をお手伝いしたとき、売上の手入力をやめて、売上データを取り込むだけの形に変えました。切り替える前に新旧の数字を3か月分見比べたところ、差の多くは、これまで使っていた集計表の計算ミスでした。

この記事では、変える前と後の流れ、見つかった4つのミス、そして私が「計算はAIでなく計算式で」とこだわった理由を、現場で感じたことも交えてお伝えします。

これまで:売上を見ながら手入力し、別のシートへ写して集計していた


最初にご相談いただいたとき、売上の集計は次の流れでした。

1. 今使っているシステムから、売上のデータ(CSV:表の形で書き出したファイル)を出す
2. それを見ながら、担当者ごとの売上・稼働時間・加算料金をスプレッドシートに手入力する
3. 拠点ごとの数字を、全体を集計する別のシートへ手で写す
4. 月末の見込みも、手で式を組んで出す

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これを拠点の数だけ繰り返します。しかも、表の形は拠点ごとに違っていました。

元SEの私から見ると、毎月の判断に使う数字が「人の手入力と書き写し」と「誰かが組んだ式」の上に乗っている状態です。どこかでずれても、ふだんの仕事の中では気づきにくい作りでした。

ご相談の中で「やりたいこと」の1番目に挙がったのが、このデータの取り出しから担当者別・拠点別の集計までを自動にすることでした。そこで、この集計の部分を仕組みにしました。

取り組み:AIに頼んだのは書き写しだけ。計算は計算式で


新しい仕組みは、スプレッドシートを3つに分けました。

・取り込む所:売上データを、そのまま入れる(確定したものだけを毎日)
・計算する所:担当者別・拠点別の集計は、すべて計算式で出す
・見る所:経営者が数字を見るための画面。ここには入力しない

「入れる所」と「見る所」を分けると、どこを触ってよいかがはっきりします。元のデータに無い項目を手で入れる欄は、黄色にして見分けがつくようにしました。

ここで私がこだわったのが、計算はAIに任せないことです。打ち合わせでも「AIに数字を分析させるのもいいけれど、何十回か何百回かに1回は間違える。計算は、確実に同じ答えが出る計算式でやりましょう」とお伝えしました。毎月の売上や給与に関わる数字は、1回の間違いも困るからです。

AIに頼んだのは、売上データを表に書き写す作業だけです。先方のパソコンで、AIエージェント(指示を受けて、いくつかの手順を自分で進めるAI)が毎日、売上データをスプレッドシートへ書き込むように設定し、正しく入ることも確かめました。

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ただ、この取り込みはAIが画面を操作して行うので、遅くなったり止まったりすることがあります。手順書を読ませて、迷ったら人に聞く作りにし、最後の確認は人がする前提にしています。

見比べて見つかった、手集計で起きやすい4つのミス


切り替える前に、新旧の数字を見比べました。目的は、どちらが正しいかを確かめることです。

最初は1か月分。正直に書くと、このとき漏れがあったのは、私が作った新しい側でした。加算料金の計上が抜けていたのです。直したうえで、全員の数字がそろいました。この経験があるので、私は「新しくした方が正しい」と最初から決めつけないようにしています。

次に3か月分のデータを入れて見比べたところ、差の多くはこれまでの集計表の側の計算ミスでした。見つかったのは、次の4種類です。

1. 見るセルの間違い:月末の人件費を出す式が、別のセルを見ていた
2. 2回引いていた:利益の計算で、仕入原価を2回引いていた
3. 2回数えていた:給与の計算で、担当者3名分の見るセルがずれて、二重に数えていた
4. 単価の打ち間違い:加算料金の単価が誤って入力されていた

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先方からも、古い表の式の方が間違っていて、新しい仕組みの方が正しい、というまとめをいただきました。

これは、表を作った方を責める話ではありません。手作業の集計では、誰が作っても起こりうるミスです。たとえば行を1つ足しただけでも、式が見るセルはずれることがあります。そして、作った本人ほど気づきにくいものです。

Excelやスプレッドシートで集計している会社なら、次の4つを一度確かめてみてください。

・合計の式が、正しいセルを見ているか
・同じ費用を2回引いていないか
・行のずれで、同じ人・同じ売上を2回数えていないか
・単価の入力が、今の値と合っているか

変えた後:仕組みでできるようになったこと


・売上・加算料金の手入力と、別のシートへの書き写しがいらなくなった
・担当者別・拠点別の売上が、計算式で集計される
・担当者ごとの数字とリピート率が、初めて見えるようになった

リピート率は、元のデータにある電話番号をもとに、一定の期間のうちにもう一度利用されたお客様を数えています。この数字が見えるようになったことは、先方に喜んでいただけました。

仕組みを作る中で、次の工夫もしました。

・稼働時間や支払い方法別の売上など、元のデータに無い項目は、黄色の手入力欄にまとめた
・電話で受け付けたお客様に顧客登録がないと、初めての方とリピートの方の区分がずれた。そこで電話のお客様にも顧客登録をしてもらう運用にした

全部を一度に自動にするのではなく、確かめられた所から1つずつ手を離していく作り方です。

まとめ


売上の集計を手入力と書き写しで回していると、計算ミスがあっても気づきにくくなります。今回変えたのは、次の3つです。

・手入力をやめ、売上データを取り込むだけにする
・計算はAIではなく計算式で出す。AIに頼むのは書き写しだけ
・新旧を見比べて、どちらが正しいかを確かめてから切り替える

自社で試すなら、まずは集計表1つ・1か月分の数字を、元のデータと見比べるところからがおすすめです。

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私は元SE・BPOディレクターとして、業務の流れを分けて整理し、スプレッドシートの集計やAIによる取り込みを、現場で回る形に整えるお手伝いをしています。「この集計表、どこから見直せばいいか分からない」という段階からご相談いただけます。まずは集計表1つから、私のサービス一覧よりお気軽にご相談ください。
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