真菌について

真菌について

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コラム
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今回は真菌(糸状菌)についてのお話です。
専門用語多数になっております。スルーして下さい。

アスペルギルス感染症

Aspergillus属は200以上の菌種がいる。
分布:自然環境中、室内空中浮遊菌、食品汚染菌
分生子は小さく⇒下気道の奥まで吸入される⇒気管支喘息、呼吸器アレルギーを起こす。
宿主との相互作用
空中に浮遊する分生子が吸入されて気道粘膜の表面へ定着(コロナイゼーション)が起こることで始まり、これが感染成立に不可欠な初期段階の重要な過程である。
これにはフィブリノゲンが介在すると考えられている。
⇒A.fumigatusのみがフィブリノゲン接着能を持つ。接着後はプロテアーゼその他の様々な病原因子の関与のもとに組織を侵襲する段階に移行。
WBCの働き
気管支肺胞マクロファージは防御の第一線として働く。マクロファージの食作用を免れた分生子が発芽し菌糸を形成すると菌糸に接着した顆粒球(好中球)の攻撃標的となって殺菌される。
リスク因子:好中球減少症、ステロイド療法
      遺伝的免疫不全症→食細胞の活性酵素産生能を欠く
        ↑
      慢性肉芽腫症は侵襲性アスペルギルス症にかかりやすい。
病原因子:接着因子→分泌性プロテアーゼ(エラスターゼ)及びマイコトキシン
抗原性:抗体価は比較的慢性に経過する病型の場合に高値
抗真菌薬:AMPH MCZ ITCZ MCFG VRCZ は感受性が高い
病型と病態
好発臓器は
①非侵襲性肺アスペルギルス(NIPA)
②侵襲性肺アスペルギルス(IPA)
肺限局型とみなすことが出来る。他に副鼻腔、脳、肝、皮膚に限局性病変を作るタイ
 プのアスペルギルス症もときにみられる。
③アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)

○肺アスペルギローマ

NIPAは免疫能の正常な人の肺に空洞、膿胞、気管支拡張などの器質的変化が存在する
場合に既存病変部にAspergillusSPが経気道的に侵入し、腐生的に定着して起こる感染
症である。
NIPAの代表的な病型は肺アスペルギローマであり、わが国では肺アスペルギルス症の
大半を占める結核、サルコイドーシス、気管支拡張症などによって生じた既存空洞内に
球形の菌糸集魂からなる病変、すなわち真菌球(菌球)
                      ↓
                上肺葉に生じる。まれに下肺葉にも生じる
症状:血痰、喀血、慢性咳、呼吸困難、倦怠感、体重減少、発熱

○慢性壊死性肺アスペルギルス症(NIPA)

軽度の免疫不全状態にある結核などの肺疾患の既往歴を持つ患者に見られる。
比較的進行の遅い半侵襲性の疾患
リスク因子:糖尿病、サルコイドーシス、低容量ステロイド療法
症状:発熱、喀痰、倦怠感、体重減少などがあげられる
 *肺アスペルギローマとの鑑別が困難

○侵襲性肺アスペルギルス(IPA)

リスク因子:好中球減少症の 延(<500/mm3 >10日間)
      過去2ヶ月以内の 延性の好中球減少症の先行
      過去30日以内の強力な免疫抑制剤の投与歴
      深在性真菌症の既往歴
      30日以上のステロイド剤投与
GVHDの存在、NIPAの存在、抗菌薬大量長期投与、低栄養
その他の全身状態不良
長時間手術(>2時間)、腎障害/人工透析、長期気管内挿管
副鼻腔アスペルギルス症、HIV感染(とくにAIDS末期)、環境的要因
高リスク集団:慢性肉芽腫症
症状:気管支肺炎の形を取る場合が最も多く発熱、全身倦怠感、喀痰、血痰、呼吸困難、胸膜痛

○播種性/侵襲性アスペルギルス症

重度の免疫不全に至った患者
上気道や肺に定着したAspergillusSP、IPAの病巣内のAspergillusが多臓器に
血行性播種を起こし、組織内に膿瘍などの病変を作る
好発臓器:脳、肝、腎、心(心内膜、心筋)骨(骨髄)
予後不良

○副鼻腔アスペルギルス症

多くは無症状、または比較的軽症

○中枢神経(脳)アスペルギルス症

肺病変部からの血行性播種(前、中、大脳動脈の支配域を中心に多発性病巣)か又は
副鼻腔内感染巣(慢性に経過 肉芽腫形成にいたる)からの直接的波及によって脳内に感染する。白血病、長期ステロイド剤投与などによって好中球減少症や好中球・マクロファージ機能低下
をきたした患者で大半を占める。

○皮膚アスペルギルス症

①肺の原発巣(血行性播種)⇒まれに皮膚
②外傷を受けた場合に環境中の直接摂取によって皮膚アスペルギルス症が起こる。

○アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)

A.fumigatatusの分生子の吸入によって引き起こされるアレルギー性疾患としては気管支喘息やアレルギー性は肺胞炎などがある。
ABPAにはⅠ型、Ⅱ型、Ⅲ型アレルギー反応が関与すると考えられている。


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