手持ちのPCでWeb開発を行う

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手持ちのPCでWeb開発を行う

Web 開発を行う場合、現状では PC が必要になります。では、どんな PC を使うか疑問に思うことも多いと思います。今週は、Web 開発に使う PC について考えてみることにしました。

現在所有している PC で開発する!

Web 開発を始める場合には、最初の選択肢としては手持ちの PC を活用するのが一般的です。 この記事では、最初の選択肢として現在手持ちの PC を活用する場合について考えみます。

Web 開発をする場合には高性能の PC が必要なイメージがありますが実際には、一般的な PC でも殆どのケースでは十分に開発できます。Web 開発には幾つかの作業がありますが、まずは必要な作業を考えてみます。

主な作業は:

* ドキュメントの作成
* プログラムを書く(プログラムの入力)
* プログラムのコンパイルやビルド
* プログラムの実行
という事になります。これらの作業を詳しく見て行きます。

高性能の PC は必要ない!
プログラム開発の一番最初の部分は、プログラムを書く事になります。 プログラムの学習をする際にも、一般的にはプログラムを書くことは必要です。実は、プログラムを書く(入力する)事は殆ど PC の性能は関係があります。簡単に言えば、ワープロで文章を入力するのと同程度の性能があれば問題になりません。

従って、この作業はメールを書いたり、ワープロで文章を入力したりしている PC をお持ちならば問題なく作業をすることができます。必要なアプリもプログラムを書く(入力する)のに必要なアプリはテキストエディタがあれば十分です。

他の作業も殆どの場合大きな問題ではありません!

殆どの方は、PC で Web サイトにアクセスして多くの Web アプリを利用しているはずです。従って、自分で開発した Web サイトや Web アプリを使うのも基本的には問題ありません。つまり、現在お持ちの PC で十分制作したプログラムを実行できるという事になります。

では、プログラムのコンパイルやビルドはどうでしょうか? これは、プログラムを開発していない場合には想定しない使い方です。実際に、プログラムのコンパイルやビルドを行う場合には、PC に通常よりは大きな負荷がかかるのも事実です。


しかし、プログラムの開発を始めたばかりの場合には、お手持ちの PC でコンパイルやビルドができないほど大規模のプログラムの処理を行う場合は殆どありません。お手持ちの PC の性能によっては、処理に時間がかかる場合はあると思いますが、少し時間を余分に掛ければ十分に処理が可能な場合が殆どです。

このように、考えると十分に手持ちの PC で開発できるという事になります。

必要なアプリは何か?
Web 開発をする上で必要なアプリは、プログラムのコンパイルやビルドをするアプリと、プログラムを入力するためのアプリという事になります。Web アプリの場合、プログラムを実行するために必要な Web ブラウザなどは通常は、既にお持ちの PC に入っているという事になります。

プログラムの入力は、殆どの PC で標準でインストールされているテキストエディタを使えば特別なアプリがなくても可能です。しかし、開発の効率を考えると、プログラム用に開発されたテキストエディタを利用した方が、効率的に開発(プログラムの入力)ができます。


プログラム用に作られたエディタは、各種プログラミング言語に対応した、特別な名前をハイライトしてくれますし、簡単な文法上の間違いを指摘してくれるので事前に修正できるので便利です。

お勧めは、Microsoft の VSCODE です。

各種言語に対応したプラグインも豊富ですし、無料で利用できるのも大きな魅力です。

Javascript の場合には、特にコンパイルする必要はないので特別なアプリは必要ない場合が殆どです。しかし、実際に開発する際にはよく利用する機能は、インターネットにモジュールとして公開されています。こうしたモジュールを自分のプログラムに組み込んで利用する際には、モジュール(パッケージ)を管理する機能が必要になります。そこで、Web 開発を行う場合には、「Node.js」をインストールして利用します。このパッケージには、Javascript を Web ブラウザ以外で実行する機能や、パッケージを管理する機能(npm)が含まれています。なので、このパッケージをインターネットで取得して開発で利用する PC にインストールしておくと便利です。

Node.js はこちらから入手できます。

Node.js に付属している「npm」を利用すると、フロントエンドのフレームワークとして広く利用されている、「React」、「Vue」などのパッケージも簡単に追加できるので必要に応じて、Javascript(Typescript)のパッケージを追加していくことで殆どの開発には対応可能です。

新しい PC が必要になる場合は?
殆どの Web 開発は、現在お手持ちの PC があれば十分に可能であることはお分かりいただけたかと思います。では、どんな場合に新しい PC が必要になるのかを簡単に紹介しておきます。

一般的な Web 開発は、PC のメモリ容量が8 GB 程度あれば十分に対応可能です。ディスクドライブ(HDD や SSD ドライブ)の容量は、100GB 程度あれば、OS と必要なアプリ、開発のデータを考えても、殆どの開発では十分です。そう考えると、殆どのお手持ちの PC で対応は可能だと言えます。

ラップトップの PC の場合、メモリの増設が難しい場合もあるので現在のメモリ容量より大きな容量が必要になる場合には新しい PC が必要になります。ディスクドライブの場合は、USB ポートなどに外付けのドライブを繋げば十分に対応できる場合も多く殆どの場合は大きな問題にはなりません。

しかし、開発の規模が大きくなったり、Web ブラウザ以外でのプログラムの実行が必要なバックエンドの開発まで考えると、さらに高性能な PC が必要になる場合もあります。実際の処理時間は、CPU の性能によるものが大きなため、大きなデータや複雑な処理をする場合には、単にメモリ容量やディスクドライブの容量と別な制限になります。これは処理時間が長くなるので、処理の待ち時間が許容できる範囲ならば新しい PC は必要ありません。処理の待ち時間が長くなって、開発の効率が悪くなった場合は新しい PC を検討する時期だと言えます。

私の場合、複数の PC を利用して開発を行なってきますが、基本的な処理は、8 GB のメモリと256 GB 程度のディスクドライブがあれば十分に対応できています。現在は M1 チップ搭載の Mac を利用していますが、現状では十分です。以前メインで利用していた、少し古い(約 5 年前)の Windows のラップトップも、8 GB のメモリですが十分に現役で利用しています。その PC は元々のディスクドライブは HDD でしたが、SSD に替えて、体感する PC の性能は高くなった感じがしました。

従って、お手持ちの PC が8 GB メモリ、256 GB 程度のディスクドライブがあれば、ちょっとしたアップグレードでも十分に対応できるという事になります。

新しい PC の購入は、現在使用している PC で問題になったら検討すれば良いことで実際は、標準的なスペックの PC をお持ちならば、殆ど問題なく Web 開発は可能という事になります。

まとめ
これから Web 開発を始める場合、まずはお手持ちの PC を活用することをお勧めします!

いきなり Web 開発に新しい PC を買う必要はありません!まずは、やってみて何が必要かをよく理解できた時点で新しい PC を検討されることをお勧めします。殆どの場合、標準的なスペックの PC であれば、多少古くても Web 開発で問題になるケースは非常に少ないと言えます。

「万が一」をどうしても考えて、オーバースペックの PC を購入するケースも多いと思いますが、その分価格も高くなります。基本は、標準的な仕様の PC を使って、問題になった時点でアップグレードを考えるのが一番です。むしろ、必要最低限の PC を利用して、頻繁に新しい PC にする方が、処理の時間などを考えると有利だと言えます。

PC の性能の向上は非常に早く、高性能の PC を長く使うよりは、必要最小限の PC で短い期間でアップグレードした方が処理時間などの面で有利な場合が多いです。しかし、大きな違いは、「処理時間」なので、待ち時間が許容できる場合には必ずしもアップグレードが必要という事でもありません。

自分のビジネスの利益と相談しながら、現状ある PC をうまく活用する方法がビジネスを考えた場合はベストの選択だと言えます。
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