Web 開発に Mac は必要か?

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Web 開発に Mac は必要か?

前回の記事では、Web 開発は手持ちの PC でも十分対応できるという話を紹介しました。 Web サービスの場合、プログラムを実行するのは、普通の人が使っている普通の PC です。逆に特別な高性能の PC でないと実行できないようなプログラムだと、実用にならない場合が多くなります。プログラムを書く(入力する)のは、ワープロで文章を入力するのと大差はありません。そう考えると、普段普通に支えている PC を持っていれば十分に対応できるというわけです。

一方で、プログラム開発をする人の多くは Mac を使っているというイメージがあるのも確かです。 カフェに行くと Mac を使って作業している人も多く、絵になるというイメーがあります。

この記事では、Web 開発に Mac が必要かを考えてみました。


Mac でなくても大丈夫!
今日はいきなり結論から書いてしまいます! Web サービスや Web アプリの開発という観点で考えた場合、Mac でなくても全く問題はありません。 開発作業そのものは、大差はありません。

実は、Web 開発で利用する主なアプリは、Mac でも Windows でも Linux でも殆ど同じアプリで対応できます。 もちろん、使い勝手や好みで利用するアプリは同じではありませんが、概ね同じようなアプリを利用可能です。

プログラムの入力に利用するエディタは、VSCODE や ATOM などを利用する人が多いと思いますが、このエディタは、Mac OS でも Weindows でも Linux でも動作しますし、操作方法もほぼ同じです。Web サイトのアクセスに利用するブラウザは、いろいろありますが、 Web サービスや Web アプリは主要なブラウザはサポートしているので、大きな問題ではありません。Chrome や FireFox は Mac 版、Windows 版、Linux 版がサポートされています。

パッケージ管理アプリの npm も、Mac、Windows、Linux がサポートされています。ソースコードを管理する Git などのアプリも同様です。

こうした標準的なアプリを利用すると、どの OS を使っても殆ど同じ環境で Web 開発が可能です。つまり、Web 開発する上では余り大きな差はないという事です。

問題はハードウエアの価格!
ということで、どの OS を選ぶかは基本的には好みの問題という事になります。 しかし、同じような性能の場合、Mac は割高です!一番安い MacMini でも 7 万円以上します。ノート型の場合は一番安いモデルでも10万円以上します。同じような構成の Windows の PC ならば、半分くらいの値段で購入できます。

従って、少なくても10 万円前後の予算が取れる人の選択肢という事です。

例えばこれからプログラムを始めるという場合は、前回お話ししたように手持ちの PC で始められます。新規に PC を購入する場合も、まずは予算は幾らかで選択肢はある程度決まります。

Mac を利用する理由は?
一方で Mac でなければできない事もあります。その場合は、選択の余地はなく Mac を選ぶことになります。その一番は、Apple 製品のアプリを開発です。iPhone・iPad・Mac などのアプリを開発するには、基本的に Mac が必要です。他に方法はあることはありますが、Apple 製品のアプリを開発する場合は、Mac を利用する方が無難ですし、都合が良いのは間違いありません。この場合は、価格は高くても Mac が必要です。

あとは、完全に好みの問題で、Web 開発以外で利用するアプリが Mac 版しかない場合や、より洗練された綺麗なデザインが好きな人などは Mac を利用するケースが多いという事です。

私自身も、しばらく Windows の PC で開発をしていましたが、昨年末、M1 Mac に乗り換えました。一番の理由は、バッテリー駆動でほぼ1日使えるというのが大きな理由です。それまで、利用していた Windows のノート PC の場合、バッテリーで使えるのはぜいぜい 2〜3 時間でした。外出先で PC を利用するケースが多いので、バッテリーで長時間使えるのは大きな魅力だったからです。

他にも、開発以外の使い勝手、画面の切り替えやバックアップ(タイムマシーン)など便利な部分も多く、予算が許すのであれば十分価値はあるといえます。

Windows か Mac かを迷う前に
Mac を使うか Windows を使うかを考える前に、PC を持ち歩いたり、外で使うかを考えることをお勧めします。持ち歩いたり、移動したり、少ないスペースでの利用という事になると、ノート型という事になります。しかし、プログラミング開発を考えた場合、ノート型の大きな欠点は画面が小さいという点です。

プログラミングの場合、幾つかウインドウを開いて作業する場合も多く、大きな画面を利用できた方が効率が上がります。従って、家でノート型の PC を利用する場合は、外部にディスプレーを接続して、二つの画面で作業したりする場合も多くなります。 そう考えると、スペース的にはデスクトップの PC を利用する場合と大きな違いは無くなります。移動して外で利用しないのであれば、価格も安くて大きな画面を利用できるデスクトップの方が開発に利用する場合には便利な場合が多くなります。

一方で、外出先でプレゼンテーションしたり、移動中の電車や飛行機の中でも作業をする場合は、ノート型が必要です。

複数の PC を持てる場合はデスクトップとノート型を使い分けた方が便利ですが、1台で全てという事になるとノート型になります。

実は、こうした使用形態に合わせた選択の方が、OS を選ぶより実際の業務に影響する場合が多くなります。

まとめ
Web 開発に Mac は必要かを、私の独断と偏見で考えてみました。

Mac は外見も綺麗で細かい工夫がされているので、価格は高いですが便利で使いやすい PC です。最低でも10万円前後の予算が用意できのならば購入の価値は十分にあります。

しかし、Web 開発自体では、Mac でも Windows・Linux でも大きな違いはありません。特に Web 開発では、どれを選んでもほぼ同じ環境での開発が可能なので開発を行う上で差は殆どありません。従って、Apple 製品のアプリを開発するなどの特別な理由がない場合を除けば Mac でなければならいという理由は全くありません。

実際は、Mac・Windows よりも、利用形態によってノート型にするのかデスクトップにするのかの方が開発の効率に影響します。特にプログラム開発ではいくつものウインドウを開いて作業することも多いので、大きなディスプレーを使った方が圧倒的に開発効率が良くなります。

そうしたことを踏まえて、予算の配分をするとより良い開発環境が構築できます。
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