カラスの背中で翼を広げて

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朝、街を一巡りしているすずめの小さな群れが公園にやってきました。
そこには立派なカラスが一匹、堂々としていました。
すずめたちが近づいていくと、そのカラスは興味深そうに羽根を広げて、彼らを迎えました。
すずめA: 「こんにちは!カラスさん、おおきな羽根が美しいですね!」
八咫カラス: 「ありがとう。
すずめB: 「カラスさんの知識や経験は豊富で、いつも頼りになる存在ですよ。」
八咫カラス: 「うん、そうだろうな。人間が言うように、私は知恵の鳥だからね。」
すずめC: 「カラスさんの話はいつも面白いです。どんなことでも知っていそうな気がします。」
八咫カラス: 「それなりにね。君たちにも教えてあげよう。例えば、この公園の隅に美味しい餌を人間が保管して居ていつも蓋が開いている事を知っているかい?」
すずめA: 「えっ、本当ですか?それを教えてください!」
八咫カラス: 「もちろんだよ。しかし、条件がある。」
すずめB: 「条件ですか?何でしょう?」
八咫カラス: 「君たちと空中散歩を楽しむことだ。勇壮に空を飛べるようになれば、その餌の場所を教えてあげるよ。」
すずめC: 「本当に!?それは嬉しい!」
八咫カラス: 「いいだろう、じゃあ始めよう。君たちが空を飛ぶ様子を見せてくれ。」
すずめたちが胸を張り、一斉に空へ舞い上がりました。しかし旨く勇壮らしくには飛べません。
カラスは自分の背中に乗せてくれることになりましたが、最初は不安そうな表情を浮かべていたすずめたちも、次第にカラスの背中に慣れてきました。
すずめA: 「うわー!これは最高です!こんなに高く飛べるなんて思いもしませんでした!」
八咫カラス: これが勇壮に飛ぶと言う事だと言いながら急旋回に急降下に急上昇を飛んで見せた。
すずめ達も八咫カラスの真似をして一所懸命に飛びました。
「君たちの翼もなかなかいいじゃないか。じゃあ、次はどこに行く?」
すずめB: 「あの木の上まで行ってみたいです!」
すずめC: 「それじゃあ、あのきれいな池に行ってみましょう!」
八咫カラスとすずめたちは颯爽と空を飛んで行きました。
空中散歩の途中で、すずめたちとカラスは楽しい話をしながら、仲良く過ごしていたその時、頭上から黒い影が物凄い速度で急降下して近づく物体が見えた。

八咫カラス:まずい!ハヤブサだ!あいつの爪と嘴にやられたら一瞬で終わりだ。
と思う間もなくそのハヤブサは、もうすずめ達の寸前まで迫った。
その瞬間、八咫カラスはハヤブサに体当たりを食らわした。
ハヤブサの軌道が僅かにずれた。
間一髪でハヤブサの爪からすずめ達は逃れる事ができたのだ。
しかし、ハヤブサは俊敏な動きで急旋回し体勢を整えると又すずめ達に猛然と向かって来た。
八咫カラス:こうしちゃ居られない、みんな俺の背中に乗るんだ!
三匹のすずめ達は八咫カラスの背中に乗り移って羽の中に潜って隠れた。
八咫カラスはハヤブサに殺られないように旋風のようにキリキリ舞しながら地上へ急降下して行った。

ふぅー!危ない所だったと安全な木の枝に止って八咫カラスとすずめ達は安堵の息をついた。
すずめA: 「カラスさん、今日は怖かったけど本当に楽しかったです!」
八咫カラス: 「お互い様だ。君たちと一緒に空を飛ぶのも悪くないよ。」
すずめB: 「カラスさんとの空中散歩は強烈な刺激があります。でも楽しかった。
八咫カラス: 「それなら、また次の空中散歩でお話ししよう。」
すずめたちとカラスは、空中散歩の途中でたくさんの冒険を楽しみ、笑い合い、互いのことをよく理解するようになりました。

八咫カラスとずずめから一言
最後まで読んでくれて有難う(^^♪

因みに八咫カラスとは
八咫烏は、日本神話に登場するカラスであり、導きの神。神武東征の際、高皇産霊尊によって神武天皇のもとに遣わされ、熊野国から大和国への道案内をしたとされる。一般的に三本足の姿で知られ、古くよりその姿絵が伝わっている。 
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