「順番」が印象を左右する!?『系列位置効果』

「順番」が印象を左右する!?『系列位置効果』

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■『系列位置効果』とは?

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複数の情報を順番に提示された際、中間の情報は記憶に残りにくく、「最初」と「最後」の情報が特に記憶されやすい傾向を意味する『系列位置効果(Serial Position Effect)』

一連の情報を記憶する際に「提示された順番」によって、記憶のしやすさに差が出る認知現象とも言えます。

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ちなみに、「意味が通じる」情報の方が記憶に定着しやすく、「匂い」や「音楽」を記憶する際にも作用する現象として知られています。

 ◆提唱したのは?

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この『系列位置効果』は、『エビングハウスの忘却曲線』でも知られている、ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウス 氏が提唱しました。

のちに、心理学者のソロモン・アッシュ 氏が提唱した『初頭効果』、ノーマン・H・アンダーソン 氏やアーウィン・エフロン 氏らの研究を通じて広まった『親近効果(リーセンシー効果)』の発見につながり、理論づけられることになりました。

■『系列位置効果』を明らかにした実験

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『系列位置効果』に関する代表的な実験内容は、以下の通りです。

●「単語」を記憶し思い出す実験
●「ストッキング」を用いた実験

 ◆「単語」を記憶し思い出す実験

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心理学者のグランツァー 氏とカニッツ 氏が実施した実験は、以下のような内容です。

●実験の被験者をA・B・Cの3つのグループに分け、それぞれ意味を成さない15個の単語の中から、1単語ずつ1秒間表示、2秒間隔で覚えてもらう。
●その後、「妨害課題」としてグループBは10秒間、グループCは30秒間、覚えた単語と関係がない数字を声に出してもらう。
●覚えた単語を答えてもらう。

明らかになった結果は、以下の通りです。

●3つのどのグループも「中間の単語」の正答率が下がる
●3つのどのグループも、最初に表示された単語は「長期記憶」に定着し、妨害課題の影響を受けにくい
●妨害課題のないグループAは、後半の単語が「短期記憶」に定着し、正答率が高い。
●妨害課題の時間が長いグループほど、後半の単語の正答率が低い。

 ◆「ストッキング」を用いた実験

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心理学者のリチャード・ユージーン・ニスベット 氏とティモシー・ウィルソン 氏は、以下の実験を行いました。

●まったく同じ「ストッキング」を1m間隔で4か所に展示。
●実験の被験者に「展示した4つのストッキングの中から良いと思うもの」を選ばせ、選んだ理由をヒアリング

この実験の結果、以下の内容が明らかになりました。

●中間に位置する「2番目」と「3番目」のストッキングは選ばれず、「1番目(最初)」と「4番目(最後)」のストッキングが選ばれる結果に
●選んだ理由に「位置との関係」を挙げる被験者はおらず、「位置による効果」を伝えても一人しかその効果を認めなかった。
→「最初」と「最後」が選ばれやすく、「中間」は忘れられやすい。「位置による効果」によって無意識に判断が歪められる結果に

■『系列位置効果』を理論づける「2つの効果」

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『系列位置効果』は、「最初と最後に覚えたことは記憶に定着しやすくなる効果」の2種類の記憶の仕組みによって、「中間部分」が記憶に残りづらくなります。

上の図は、記憶の定着度を表していますが、序盤に取得した情報が記憶に定着しやすくなる現象を『初頭効果』終盤に取得した情報が記憶に定着しやすくなる現象を『親近効果(リーセンシー効果)』と呼ばれています。

この『初頭効果』と『親近効果(リーセンシー効果)』によって、中間の情報が記憶に定着しづらくなる、というわけです。

 ◆「最初」の印象に強く影響を受ける『初頭効果』

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「最初」の印象に強く影響を受ける『初頭効果』。「最初に覚えた情報」が記憶に残りやすい、と言い換えることもできます。

この心理現象には、後から取得する情報と比較して「最初の情報」は覚える時間が長く、繰り返し想起されるため「長期記憶(長期間にわたって保持される記憶のこと)」として定着しやすくなるという特徴があるのです。

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初対面の時の「第一印象が大切」と言われるのは、『初頭効果』に即した考え方で、「第一印象(最初)」がその後の評価に影響を与えやすくなる、という作用を示しています。

 ◆「最後」の印象に強く影響を受ける『親近効果(リーセンシー効果)』

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最後に覚えた情報」が記憶に残りやすい心理的傾向を意味する『親近効果(リーセンシー効果)』

これは、最後に(直近に)記憶する情報であるため、「短期記憶(一時的に覚える必要のある情報を数秒から数分程度、短時間だけ保持する記憶のこと)」として残りやすい傾向があるとされています。

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プレゼンの場面で、複数案提示された結果、序盤に出た案よりも終盤の案が採用されやすいということも、「終盤に聞いた案の方が記憶に残りやすい」という『親近効果(リーセンシー効果)』を示しています。

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