ＫＦシステムアナライザ 取扱説明書

０．重要確認事項

ＫＦシステム研究所が提供する各種ツール（以下本品）をご利用いただくに当たり、下記確認事項をよくご覧の上、順守いただきますようお願い申し上げます。

・本品の著作権は、ＫＦシステム研究所並びにＫフローが有します。第三者への販売ならびに供与等は、ご遠慮ください。

・本品並びに関連品のご使用に際して生じるいかなる損害に対しても、ＫＦシステム研究所並びにＫフローは一切の責任を負いません。また、本品はトレードで収益を上げることを約束するものではありません。必ず自己責任にてご利用願います。

・本品及びその派生物を、有償無償を問わず、第三者に開示することは禁止しておりますが、運用結果の公開や新規ロジック等の開発につきましては、自己責任において自由に行って構いません。

・本品の実行にはインストール版のMicrosoft Excel 2003以降が必要です。Web版Excelや他社製Excel互換ソフトでは動作を保証できませんのでご注意ください。なお、本品を動作させるためには、マクロの実行を許可する必要があります。

・Excel2007以降で本品を使用する場合は、原則として「互換モード」をご利用ください。それ以外のモードで保存した場合、本品を起動できなくなる場合があります。

・本品はExcel2003上で開発し、動作確認を行なっています。上記の条件を満たす限り、直近のExcelバージョンでも動作いたしますが、演算速度が２割程度以上遅くなる場合があります。何卒ご承知置きくださいますよう、お願い申し上げます。

・一部マクロにおいて、シートの切り替えなどの度に再計算が行われる場合があります。シートの状態によっては、非常に時間が掛かる場合がありますが、それを避けたい際には、「オプション」の「数式」にて、「計算方法の設定」の"ブックの計算"の「手動」にチェックを入れてください。

・Excel2013以降では、ブックが開かれるプロセスが変更になりました。それ以前では、エクセルを起動する度に新規プロセスが使用されていましたが、2013以降では既存プロセスが使用されるようになりました。そのため、例えばシステムの最適化演算を行なう場合、従来は新たにエクセルを起動してシステムを読み込めば、個々のプロセスで実行されましたが、2013以降では同一プロセス内で実行されてしまい、処理が著しく停滞する場合があります。新規プロセスでエクセルを実行するためには、Altキーを押しながら起動するか、起動時に-xオプションを付ける必要があります。詳しくはWebやエクセルの解説書等をご覧ください。

2022年2月19日 ＫＦシステム研究所 Ｋフロー

１．ＫＦシステムアナライザの概要

ＫＦシステムアナライザは、システムの統計情報を解析するツールです。資産カーブの回帰直線回りにおける資産分布のヒストグラムや、月次、四半期、年次の各期毎における成績等を求めることが出来ます。

ＫＦシステムクリエイターでは連続した成績しか分かりませんが、ＫＦシステムアナライザを使うことで、一定期間毎の集計が可能になり、例えば投資信託などの成績との比較が容易になります。

また、株価推移自体、すなわち株式を長期保有した場合との比較も出来るため、システム運用の有効性や株式長期投資の運用成績などを確認することができます。

そのため、システムトレードだけでなく、通常の株式投資においても活用できます。

例えば、株式のポートフォリオを組む場合、合成株価でダミーシステムを作成し、そのdatファイルをセットアップすることで、そのポートフォリオの成績を評価することが可能となります。

もちろん、システムトレードにおいても、datファイル合成ツールで作成した合成datファイルをセットアップすることにより、実際に合成システムを作成しなくても、事前にある程度の評価が可能になります。

2．ＫＦシステムアナライザの使用方法

ＫＦシステムアナライザを開きましたら、最初にセットアップを実行してください。これは、サマリーページ右上にある「セットアップ」ボタンを押すことで実行できます。

初期状態では、ダミーファイルをセットしてありますので、正しく表示されませんが、セットアップを実行することで、正常に表示されるようになります。

「セットアップ」ボタンを押すと、ユーザーフォームが表示され、作成ファイル名、保存フォルダ名、参照データファイル名の設定を求められますので、分析したいシステムのdatファイルを設定してください。

なお、設定は必ずフルパスで行うようにしてください。

設定が完了したら、「OK」ボタンを押してください。セットアップが始まります。

セットアップが完了すると、サマリー画面の表示が変わりますので、正しくセットアップされているか確認してください。

各種日付はセットアップ時に自動設定されますが、分析開始日と分析終了日は任意に変更可能です。なお、元に戻したい場合は、セルをクリックしたときに表示されるリストに初期値が自動設定されていますので、それを選択してください。

決算期は、セルをクリックしたときに表示されるリストから、月毎、四半期毎、年毎を選択できます。

それらに応じて分析項目の期毎成績が切り替わります。なお、これらの値は短期金利によっても若干変化します。短期金利は任意に設定してください。

サマリー画面では、システムの期毎成績を数値で確認することができます。評価項目は、勝率、平均利益率、平均損失率、損益レシオ、平均リターン、年率リターン、標準偏差、シャープレシオとなっています。

なお、これらの値は、通常、システム上の値とは一致しません。

サマリーページに表示される成績やヒストグラムは、別途チャートでも確認することができます。

チャートは、株価、買いシステム、売りシステム、ドテンシステム毎に、日々の損益累計［株価推移］、ヒストグラム、期毎の損益累計（ローソク足）を表示できます。

損益累計チャートでは、損益累計とその回帰直線、回帰直線周りの損益累計の残差を表示しています。

その残差を度数表示したものが、ヒストグラムです。

ローソク足チャートは、決算期を変更すると表示が切り替わります。上図は年毎の場合ですが、月毎にすると下図のようになります。

当たり前ですが、日々の損益累計推移に近いものになります。

ＫＦシステムアナライザのデータを更新するためには、サマリーページ右上の「データ更新」ボタンを押します。

なお、データが更新されるためには、元となるdatデータが更新されている必要があります。

以上が、ＫＦシステムアナライザの基本的な使用方法です。なお、データ、期毎成績、度数分布の各シートは、成績の集計やチャート表示に用いられるものであり、確認する必要はありません。

内容の書き換えや削除等を行わないようご注意ください。