新卒で入った制作会社は、まあまあ地獄だった。
深夜残業に休日出勤、でも残業代は出ない。
唯一よかったのは、好きなときに休めたことくらい。
そんな場所に3年いて、もう限界だって思って辞めた。
フリーランスになりたくて、周りに反対されても飛び出した。
でも現実はそんな甘くなくて、貯金もすぐ尽きた。
やりたいのはライターだったけど、食べていけない。
だから、なんとか生活をつなぐためにチャットレディになった。
「会わない仕事ならまだマシ」って、自分に言い訳して。
それでも足りなくて、風俗エステに行った。
触られないって聞いて、少し安心してた。
けど、毎日知らない人の欲と、素の自分との間で
何を感じてるのか、わからなくなった。
私は、指名も全然取れなかったし、
向いてないって何度も思った。
頑張ってるつもりなのに、うまくいかないことばっかりだった。
そのあとメンズエステにも行ったけど、
お店の集客は弱くて、抜き要求ばかりで、給料も安くて。
「またここも続かなかった」って思いながら、ある日ふっと行けなくなった。
その次に働いたのが、箱ヘルだった。
実は、この仕事は嫌いじゃなかった。
初めて本指名をもらったとき、ほんとうに嬉しくて
「やっと誰かに選んでもらえた気がする」って、
ちょっとだけ、自信をもらえた気がした。
自分なりに、ちゃんとやろうと思ってた。
だからこそ、なおさらだったのかもしれない。
ある日、急に糸が切れたように、行けなくなった。
無断欠勤して、連絡も返せなくなった。
そのあとも何度か電話が来たけど、出られなかった。
気持ちが追いつかなかった。
もうその頃には、自分が何者なのかよくわからなくなっていて
「社会不適合者なのかもしれない」と思っていた。
頑張っても続かない
真面目にやろうとしても報われない
うまくいってる人を見ては、自分のダメさばかり数えてた。
でも、今は少しだけ
その頃の自分を、許せるようになってきた気がする。
書けなかった写メ日記。
更新できない自分に、罪悪感ばかり抱えてたあの頃の私に
「大丈夫だよ、書けない日があってもいい」って
言ってあげたいって思うようになった。
今、私はそんな人の代わりに
日記を書いたり、話を聞いたりしている。
できることはちっぽけだけど、
昔の私みたいな子が、少しでも呼吸しやすくなったら
それだけで、この仕事には意味があると思える。