転職活動が長引いたとき、契約社員という選択はありか|決める前に整理しておきたいこと
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IT・テクノロジー
現役エンジニア × 国家資格キャリアコンサルタントの yoshi_career です。日系企業から外資系IT企業に移り、いまも現場でエンジニアとして働いています。福岡在住です。
「もう3か月以上決まらないので、契約社員でもいいかなと思い始めています」
転職活動が長引いている方から、こうしたご相談をいただくことがあります。
先にお伝えしておくと、どちらが良いと一概には言えません。 契約社員として専門性を活かして働いている方もいますし、そこから正社員になった方もいます。契約社員という働き方そのものを否定する話ではありません。
ただ、決める前に整理しておいたほうがいいことがいくつかあります。順番に書いていきます。
① あとで「なぜ選んだのか」を説明することになります
将来また正社員を目指す場合、面接でほぼ聞かれるのが「なぜそのとき契約社員を選んだのか」です。
ここで前向きな理由を話せるかどうかで、印象がかなり変わります。たとえば、
・その企業でしか関われない仕事や技術があった・専門性を深めたい領域が明確で、その環境が合っていた・家庭の事情で、期間を区切った働き方が必要だった
こうした説明ができる場合は、契約社員という選択が経歴の中でつながります。
ただ、正直に言うと、このように説明できるケースはそれほど多くありません。 「決まらなかったから」というのが実際の理由であることのほうが多いからです。
嘘をつくことはおすすめしません。話の辻褄が合わなくなりますし、深掘りされると苦しくなります。説明が難しくなりやすい、という前提は持っておいたほうがいいと思います。
② だからこそ、期間とお金で考える
「説明が難しくなる」と書きましたが、それでも収入を確保することが先という状況は当然あります。
感覚で決めると後悔しやすいので、次の2つを数字で出してみてください。
・転職活動を始めてから、どのくらい経っているか・いまの貯蓄で、あと何か月続けられるか
このふたつを並べると、判断の輪郭が見えてきます。
活動が3か月で、生活にまだ余裕があるなら、動き方を見直す時間があります。一方で、活動が長期化していて、貯蓄の見通しも厳しいなら、まず収入を確保して、働きながら次を探すという判断は現実的です。
焦った状態で決めるのがいちばん避けたい形です。数字にしておくと、焦りと現実を切り分けられます。
③ その前に、うまくいっていない理由を分解する
ここが本題かもしれません。
契約社員を検討する前に、なぜ転職活動がうまくいっていないのかを特定できているかを確認してほしいのです。
多くの場合、こうなっています。
・書類で落ちているのか、面接で落ちているのかが整理されていない・なんとなく「面接が苦手」と感じてはいるが、どの質問で崩れているかまでは分かっていない
原因が特定できていないと、対策のしようがありません。応募数だけ増やして、同じ理由で落ち続けるという形になりがちです。
まずは、ここまで出してみてください。
・応募した数・書類が通った数(通過率)・一次面接まで進んだ数、そこで通った数
数字にすると、詰まっている場所がはっきりします。
書類で止まっているなら、経歴の書き方か、応募先が自分の経歴と合っていないかのどちらかであることが多いです。
面接で止まっているなら、想定質問への準備よりも、書類との一貫性や、深掘りされたときの答え方に原因があることが多いです。
同じ「うまくいかない」でも、打ち手はまったく違います。
④ 対策だけでも、使えるサービスは使う
分析と対策は、一人でやると難しい部分があります。自分の書類や話し方は、自分では客観的に見られないからです。
このとき、転職エージェントを対策のためだけに使うという考え方があります。
意外と知られていませんが、エージェントから案内された求人で決めなければいけない、ということはありません。 自分で見つけた求人に直接応募しても構いませんし、相談だけで終わっても問題ありません。
ハローワークや、自治体の就職支援窓口にも相談の窓口があります。使えるものは使ってしまったほうが、結果的に早いことが多いです。
一人で抱えている期間が、いちばんもったいないと感じます。
⑤ 契約社員を選ぶ場合に、知っておきたいこと
選択肢として検討するなら、事実として知っておいたほうがいい点があります。
待遇面に差があることが多い賞与、退職金、住宅関連の手当などは、正社員と扱いが異なる場合があります。求人票の給与額だけで比べると、実際の差が見えにくいことがあります。
契約期間があるため、更新されない可能性がある業績が悪化した局面では、契約の更新が見送られることがあります。雇用の調整をする側に回りやすいというのは、残念ながら実態としてあります。
正社員登用制度があるかどうかは、会社によって大きく違う制度があっても、実際に登用された人がどのくらいいるかは別の話です。検討するなら、登用の実績を具体的に確認することをおすすめします。
なお、有期契約が通算5年を超えて更新された場合、本人が申し込むことで無期契約に転換できる制度(無期転換ルール)があります。ただし、無期契約になることと正社員になることは同じではなく、待遇がそのままの場合もあります。
結局、どう決めるか
まとめると、こういう順番で考えるのがいいと思います。
1. うまくいっていない原因を、数字で特定する2. 対策する。一人で難しければ、使えるサービスを使う3. それでも見通しが立たず、経済的な余裕もないなら、収入の確保を優先する4. 選ぶなら、「なぜ選ぶのか」を自分の言葉にしてから選ぶ
契約社員が悪いのではありません。「とりあえず」で選んでしまうと、あとで説明しづらくなる、という話です。
逆に言えば、理由を自分で言語化できていれば、それは前向きな選択になります。同じ選択でも、意味がまったく変わります。
「どこで詰まっているか分からない」という段階でも、応募数と通過率を並べるところから始めれば、次にやることは見えてきます。一人で判断しにくいときは、第三者に見てもらうことをおすすめします。
まとめ
・契約社員という働き方そのものを否定する話ではない。決める前の整理の話・将来正社員を目指すとき、「なぜ契約社員を選んだか」を前向きに説明できるかが効いてくる・説明できるケースは多くないため、活動期間と貯蓄の見通しを数字で出して判断する・その前に、書類で落ちているのか面接で落ちているのかを特定する・体感で分かっていても、その先の分析をしていないと対策にならない・対策だけでもサービスを使ってよい。案内された求人で決める必要はない・契約社員は待遇面の差と、契約更新の不安定さがある。登用制度は実績を確認する・「とりあえず」ではなく、理由を言葉にしてから選ぶ
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