AI時代にエンジニアへ転向するのは、ありなのか|入り方が変わっただけです
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現役エンジニア × 国家資格キャリアコンサルタントの yoshi_career です。日系企業から外資系IT企業に移り、いまも現場でエンジニアとして働いています。福岡在住です。
「これからAIがコードを書くようになるのに、いまからエンジニアを目指すのは遅いのでしょうか」
ここ半年で、この質問を受ける回数がはっきり増えました。
先にお答えすると、AI時代においてもエンジニアのキャリアを選択することはお勧めです。 ただし、3年前と同じ入り方はもう通用しなくなってきています。
「まだ間に合うか」ではなく、「どこから入るか」が論点に変わりました。
正直に書くと、入口は狭くなっています
まず、都合の悪いところから書きます。
AIがいちばん得意なのは、仕様が決まっているものを、決まったとおりに作る作業です。そして残念ながら、これは未経験で入社した人が最初に任される領域と、かなり重なります。
簡単な画面の実装、定型的なテストコード、ドキュメントの整形。このあたりは、以前なら「新人の練習台」として割り当てられていた仕事でした。いまはAIに投げたほうが速いので、そもそも新人に回ってこないケースが出てきています。
「未経験歓迎の求人が減った気がする」という感覚は、気のせいではないと思います。
それでも減っていない領域があります
ただ、ここからが本題です。
AIが書けるようになったのはコードであって、仕事全体ではありません。
現場で減っていないのは、たとえばこういう領域です。
動いているシステムを止めないための仕事サーバーの監視、障害対応、定期的なメンテナンス。「壊れてから直す」ではなく「壊れないように見ておく」仕事は、判断と責任がセットになっています。AIに全部任せて、落ちたときに誰が責任を取るのかという話になります。
物理と権限がからむ仕事機器の設置、ネットワークの構成変更、アクセス権限の管理。これらは現場に人がいないと進みません。
原因が分からない状態から切り分ける仕事「なぜか動かない」という状況は、そもそも何を聞けばいいのかが分かりません。AIは質問されたことには答えますが、何を質問すべきかを決めるのは人間です。
私自身、いまも現場でエンジニアとして働いていますが、AIを使う時間はかなり増えました。ただ、こうした仕事が減った実感はありません。
価値が移った先
コードを書くこと自体の価値が下がったぶん、その前後に価値が移りました。
前:何を作るかを決めるどういう仕組みにするか、どこまでやるか、何を捨てるか。ここはAIに丸投げできません。
後:動かなくなったときに原因を追うAIが書いたコードは、動いているうちは問題になりません。問題になるのは動かなくなったときで、そのとき中身を説明できない人は手が出せません。
未経験から入る人にとって重要なのは、ここだと思います。
「AIを使わずに学ぶ」は、たぶん違います
よく「AIに頼ると力がつかないから、最初は自力で書くべき」と言われます。半分は同意しますが、半分は違うと考えています。
現場ではAIを使います。使わない前提で練習しても、入社後の働き方とずれます。
大事なのは使うかどうかではなく、AIに書かせたコードを、自分の言葉で説明できる状態にしてあるかです。
・なぜこの書き方なのか・ほかの方法もあるなかで、なぜこれを選んだのか・どこを変えると、どこが壊れるのか
面接で聞かれるのは、まさにここです。そしてここに答えられない人が、いま急激に増えています。
気をつけたほうがいい入り方
いくつか、うまくいきにくくなっているパターンがあります。
ポートフォリオを量産する以前は「自分で作った」こと自体が評価されました。いまはAIで誰でも作れるので、作品そのものでは差がつきません。 1つでいいので、なぜその設計にしたかを説明できるものを持つほうが強いです。
「とりあえず手に職」で入るAIの影響を受けやすい領域を選んでしまうと、数年後にまた同じ悩みに戻ります。
学習期間を長く取りすぎる1年かけて準備するより、入れる会社に入って現場で学ぶほうが速いことが多いです。技術の変化が速いぶん、準備期間中に前提が変わってしまいます。
では、どこから入るか
未経験からの1社目としては、AIに置き換わりにくい領域を選ぶのが現実的だと思います。
具体的には、インフラ、ネットワーク、運用・保守のあたりです。地味に見えるかもしれませんが、人がいないと回らない仕事であり、需要が安定しています。
そこで数年やってから、開発側やクラウド側に移る人を何人も見ています。逆に、いきなり開発から入ろうとして選考が通らず、時間だけが過ぎてしまう方もいます。
ご相談を受けていても、未経験からの求人はインフラ・運用系が中心という状況は変わっていません。まずそこを入口にして、2〜3年後に次を考えるという道筋が、いまのところ現実的だと思います。
それでも向いていない場合はあります
最後に、これは正直に書いておきます。
技術そのものに興味が持てない場合、AI時代のエンジニアはかなりしんどいと思います。
理由は単純で、やり方が毎年変わるからです。去年の正解が今年は違う、ということが普通に起きます。この変化を面白いと感じられるかどうかで、続けやすさがかなり変わります。
逆に、変化を追いかけるのが苦にならないのであれば、AIが使えるようになったぶん、未経験者が戦力になるまでの時間はむしろ短くなっていると感じます。分からないことをその場で調べて動けるようになりましたので。
まとめ
・AIの影響で、未経験が最初に任される領域は確かに狭くなっている・ただしインフラ・運用・障害対応は減っていない。人と責任が要るため・価値は「何を作るか」と「動かなくなったとき原因を追えるか」に移った・AIは使っていい。ただし書かせたコードを自分の言葉で説明できること・ポートフォリオの数では差がつかない。設計理由を語れるものが1つあればよい・結論として転向はあり。ただし1社目は、置き換わりにくい領域を選ぶ
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