AIで書いた職務経歴書が落ちる本当の理由|問題は「文体」ではない
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現役エンジニア × 国家資格キャリアコンサルタントの yoshi_career です。日系企業から外資系IT企業に移り、いまも現場でエンジニアとして働いています。福岡在住です。
「ChatGPTで職務経歴書を書いたけど、バレないだろうか」
そう検索してこの記事にたどり着いた方が多いと思います。先に結論をお伝えします。
採用側は、文体でAIかどうかを判定していません。 そこは論点ではないのです。
落ちているのは、まったく別の理由です。
「AIっぽいから落ちる」は誤解
書類選考で見られているのは、文章の巧拙ではありません。そこに書かれている情報の量と具体性です。
AIで書いた書類が落ちやすいのは事実です。ただし理由は「AIが書いたから」ではありません。
AIでも書ける内容しか書いていないからです。
経歴の情報をAIに渡して「職務経歴書にして」と頼むと、渡した情報の範囲できれいに整形されて返ってきます。整形はされますが、情報は増えません。 入力が薄ければ、出力も薄いままです。
そして薄い職務経歴書は、AIを使う前から落ちていました。AIは問題を作ったのではなく、もともとあった問題を見えやすくしただけです。
読まれているのは「判断の記録」
具体例で見てみます。よくあるのはこう書かれた職務経歴書です。
〇〇システムの運用保守を担当
これは何も言っていません。同じ現場にいた10人が全員同じ文を書けてしまいます。
同じ経験を、こう書き直すとどうなるか。
〇〇の運用保守を担当。障害の一次切り分けまで自分で行い、影響範囲とログを整理して開発チームに引き継ぐ体制に変更した
やったことは同じです。 変わったのは、そこに自分の判断が書かれているかどうかだけです。
採用側が知りたいのは「何を担当したか」ではありません。「この人は現場で何を判断してきたか」です。判断は本人にしか書けません。AIには書けない部分が、ここにあります。
数字が出せない職種はどうするか
「売上や件数のような数字がないので書けない」という相談をよく受けます。
数字は売上だけではありません。次の4つで表現できます。
・頻度:週に何件、月に何回・時間:どれだけ短縮したか、どれだけかかっていたか・人数:何人のチームで、何人に対して・変化:変える前と後で何が違ったか
たとえば「問い合わせ対応を担当」は、こう書けます。
月およそ200件の問い合わせに対応。頻出する質問を整理してFAQを作成し、同種の問い合わせを体感で3割ほど減らした
「体感で」と書いて構いません。正確な数字がないことより、規模感がまったく伝わらないことのほうが問題です。
AIをどう使うか
ここまで読んで「ではAIは使わないほうがいいのか」と思われたかもしれません。そんなことはありません。
整えるのはAIでいいです。 文章の流れを直す、冗長な部分を削る、表現を統一する。こうした作業は得意分野です。
大事なのは順番です。
1. 何を書くかは自分で決める(判断・工夫・つまずいた点を洗い出す)2. 整形をAIに任せる3. 面接で説明できる状態か、自分で読み返す
3番目が抜けると事故が起きます。書類は通ったのに、面接で「ここはどういう判断だったんですか」と聞かれて答えられない。これが一番もったいないパターンです。
書類と面接は、別々の勝負ではありません。 書類は面接の台本です。自分が話せないことを書いてはいけない、というだけの話です。
面接で「AIは使いましたか」と聞かれたら
最近は面接で直接聞かれることも増えてきました。
隠す必要はありません。使ったと答えたほうがよい場面すらあります。
聞かれているのは「使ったかどうか」ではなく、どこまで任せて、どこから自分で判断したかです。線引きを説明できる人は、むしろ評価されます。
「経歴の整理と文章の推敲にAIを使いました。ただし、どの経験を書くかと、成果の書き方は自分で決めています」
こう答えられれば十分です。そしてこれは、書く段階で決まっています。面接で慌てないためには、書類を作るときに「なぜこう書いたか」を自分で説明できる状態にしておくことです。
セルフチェック
書き上げた職務経歴書を、この4つで見直してみてください。
1. 社名を伏せても、あなたの書類だと分かるか誰が書いても同じ内容なら、情報が足りていません。
2. 各項目に「判断」が1つ以上書かれているか担当した事実だけでなく、どう考えて何をしたか。
3. 規模感が伝わるか頻度・時間・人数・変化のどれかが入っているか。
4. すべての行について、面接で3分話せるか話せない行は、書かないほうが安全です。
まとめ
・「AIっぽいから落ちる」は誤解。AIでも書ける内容しか書いていないから落ちる・読まれているのは担当業務ではなく判断の記録・数字は売上だけではない。頻度・時間・人数・変化で書ける・整形はAIでよい。ただし何を書くかは自分で決める・書類は面接の台本。自分が話せないことは書かない
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