新型コロナウィルスの影響による働く環境の変化、進化したAIによって仕事が奪われてしまう不安、技術発展に伴う仕事内容の変化など現代の働く環境は様々な不安要素が存在しています。
変化する要素が多すぎるため今後の予想をできないのが今の現状です。そのためあらゆる状況に備えて変化や適用できるように備えておくことが大切となります。
ですが現代の社会では変化について理解はあれど、失敗に関してはほとんど理解がありません。失敗せずに変化するというのは果たして可能なのでしょうか。まず無理です。
ですが変化には失敗がつきものです。いきなり理想の形に変化はできず変化の途中には試行錯誤段階があり、いろいろと試す必要があることから失敗は避けて通れません。にもかかわらず失敗はダメという価値観があまりにも多く感じます。
変化は失敗を伴う
変化には失敗を伴いますが、それはなぜなのでしょうか?
理由は「変化の向かう先は未知のゾーン」だからです。自分が知っている分野や経験したところであれば、成功する条件や失敗する条件は大抵理解しているでしょう。そのためどこまで踏み込めば問題ないのかやこれ以上進んだら失敗するかなど、失敗と成功のボーダーラインを把握しており、滅多なことでは失敗しません。
では未知のゾーンであったらどうでしょうか。自分の知っている分野などのゾーンであれば、成功と失敗のボーダーラインはかぎ分けられますが、自分の知らないゾーンでは、そう上手くいきません。進むか引くかの判断基準がわからないため選択を誤り、失敗してしまうことがあります。
「経験者や知っている人にアドバイスしてもらう」方法もあるでしょう。実際にそうした経験者のアドバイスがあれば失敗を回避することは可能です。ですがアドバイスによって成功したとしても、「なぜうまくいったのか」まで理解できません。
似たような問題に遭遇したら過去にもらったアドバイスに従って行動するようになるでしょう。ですが過去の出来事と現在の出来事は別物です。似ていることが多いとはいいかえれば「違う箇所も存在している」ことになり、違う箇所が原因となってアドバイスが役に立たないことがあります。
現在抱えている問題を解決するには成功体験だけでなく失敗体験も欠かせません。問題に対して対応した結果、成功体験したときと同じルートであればそのまま進んで成功を目指し、失敗体験と同じであったら途中で方法を変えるなどの対策をとる必要があります。
もしも失敗体験がなく成功体験をしていないと、自分の行動が失敗しているのかどうかがわからずに進んでしまい、失敗するようになります。(それ自体が経験になりますが)
変化とは未知のゾーンに突き進む行為です。未知のゾーンでは試行錯誤をおこない成功と失敗を繰り返しながら進むことになります。幾多の成功と失敗を繰り返すことで変化が完了することを考えれば、変化には失敗の存在が欠かせません。
シニアほど変化について考えなければいけない
変化を考えるうえで欠かせないのが、シニアの存在です。「若手はどんどん変わるべき」といわれますが、シニアこそ変化しなければいけないのだと考えられます。
理由は平均寿命が延びたからです。2020年時点での平均寿命は80歳前後となっており、戦後と比べてかなり長くなりました。しかも平均寿命は今後も伸びると予想されており、100年に到達する可能性すらあります。
平均寿命の増加に影響を受けるのは職場です。年金制度は「定年した人を10年ほど支える」ことを目的としています。ですが平均寿命が延びたことで支える期間が延びてしまうと、資金が足りなくなり破綻しています。(現在年金が破綻しかけているのは寿命が延びたことによる影響も大きいです。)
年金は働く人だけでなく会社のも負担を伴う制度です。平均寿命が延びたことによる負担を軽減させるため、企業では定年の年齢を伸ばすなど働く年齢を伸ばそうとしています。
働く期間が長くなるほど環境の変化に遭遇しやすくなります。果たして現在行っている仕事が10年20年たっても続く保証はあるでしょうか。多くの人はNoと答えます。しかも変化が訪れるのかはいつか分かりません。若いときに起きることがあれば、40代や50代などシニアといわれる年齢になって変化が発生することもあります。
シニアの時に変化が訪れたら、あなたはどうしますが。あなたは変わることを拒否すれど、環境が現状維持を許しません。その時に迫られる選択は2つ。「変化に対応するか」「仕事を辞めるか」です。後者の選択をしてもよいですが、職場や業種を変えるという変化が起きるので結局は変化への対応を要求されます。
「自分は年を取っているから変われない」と多くの人は言いますが、そうしたモラトリアムはもう認められていません。若手であってもシニアであっても変化を求められるのが現代だと理解しておいてください。
失敗を認めない環境が問題
「失敗しようとかいってもしっぱを会社や世間が認めてくれない」という人もいるでしょう。実際、日本の社会は失敗にかなり厳しいです。
ちょっとしたミスで上司から厳しく叱責されたり、飲食店などでスタッフが本の手違いをしたことに足して怒鳴り建てるクレーマーなど、様々なところでミスを認めない人たちがいます。
とくにシニアの方は若いときに会社や上司から厳しく失敗を怒鳴られたという経験をした方もいるでしょう。「そうした厳しいことがあったから今がある」と思っている人もいますが、もうひとつ目を向けてほしいところがあります。
「失敗を厳しく怒鳴られたから新しいことをしなくなった」という性質についてです。子供であっても大人であっても怒鳴られるのは嫌なものです。そのため怒鳴られる経験をすると人は本能的に、怒鳴られる原因を避けようとします。
怒鳴られる原因が「失敗」だったら人はどう反応するでしょうか。多くの人は「失敗する行為」を避けるようになるはずです。変化とは失敗を伴う行為です。もしも失敗によってたくさん怒鳴られた経験をした方がいた場合、失敗を伴う変化をするでしょうか。答えはとうぜんですが「しません」。
このように失敗を認めないという環境は、厳しいながらも人を育てるのに理想といわれていますが、変化など新しいことに挑戦する場合には悪手となります。失敗に厳しいがゆえに成功する方法しかしなかったり、現状維持のまま流れて行ってしまうことは少なくありません。
シニアが変化を嫌う背景には、こういった「失敗を許さない環境に順応しすぎた」面があることは理解しておいてください。
変化ができる環境を自分で作る
変化を拒む環境が多いのは事実です。ですが環境のせいにばかりしていても現実は何も変わりません。10年20年待てば環境は変わるかもしれませんが、そこまで待つ気もありません。ではどうすればいいでしょうか。
今取れる手段としては「変化ができる環境を自分で作る」ことでしょう。上司など多くの人から怒鳴られた経験のある人は変化を拒みます。ですが「怒鳴りつける人が誰もいない」環境ならばどうでしょうか。仮に失敗したとしても誰からも怒鳴りつけられないので安心して変化がおこなえます。
新しい環境を作るのは容易なじゃいというのは過去の話です。現在ではクラウドソーシングなどで副業のできる環境が整っており、新しい環境を作るのは意外と容易になりました。
かつ環境によっては今の会社に知られることなくいろいろなことができる場合もありますので、変化をしてみたいときはそうしたところを利用してみてください。
まとめ
社会環境の変化や平均寿命が延びるなど、現代は変化しなければいけない環境が整っています。ですが変化には失敗を伴うことから避けている人が多く、特にシニアにあると顕著です。
彼らからすれば環境がそう追い立てているため仕方のない面はあるのですが、変化は面前に迫っています。幸い失敗できる新しい環境に関しては作りやすくなっていますので、そうしたところから変化していくようにしましょう。