西澤潤一氏「教育の目的再考」(本)元東北大学総長の教育改革の正論

記事
コラム
 世界が評価した西澤氏の本は、世界の教育という視点で書かれており、一読の価値があります。1996年発行の本ですが、現在も同様な問題が存在していると考えます。21世紀問題群ブックス 10の「教育の目的再考」(本)を紹介します。
 江戸時代の徳川末期の教育から考える点は、戦後教育の問題点を認識しているからと思われる。忖度なしの鋭い意見が満載である。

書名:教育の目的再考
著者:西澤 潤一 著
書籍 > シリーズ・講座・全集
シリーズ 21世紀問題群ブックス
定価:1500円(税込)
発行日 1996/04/26
出版社:岩波書店
体裁 B6 ・ 並製 ・ カバー ・ 240頁
在庫 品切れ(岩波書店ホームページ):アマゾン等で中古品あり、図書館でも借りられます。
(この本の内容)
「理想の教育」が語られない現在.教育に多大の関心をもち続けてきた大学人が,創造的な人間作りを目標に,日本の教育を考える.
大山鳴動の「大学戦争」から30年近く経た現在,小学校から大学院まで,問題のない教育の現場はないと言ってよい.なぜ事態は悪化をたどり,また,理想の教育が語られないのか.優れた学問研究の実績をもち,教育者の家庭に生まれ,教育に多大の関心をもち続けてきた大学人が,創造的な人間作りを目標にかかげ,日本の教育を考える.
はじめに
第1章 教育の歴史
  学校教育の歴史/現在の学校教育

第2章 日本における近代教育
  徳川末期の教育/明治の新制度/知識・実技は欧米化、人間教育は朱子学/新制大学の問題点

第3章 教育とは
  社会と教育/能力をいかに開花させるか/教育方法の工夫あれこれ/松下 村塾は教育の神髄/DNAを顕現させるのが教育/評価することのむつかしさ

第4章 人格教育
  人格とは/大学と人格教育/戦後の教育改革/人格教育は「全体」の把握力を養う/個性を確立した本当のエリートになる/社会の中のエリート/子供を躾けない戦後教育/小学生からの暗記主義教育の弊害/人格教育から職業人教育へ

第5章 専門基礎教育
  記憶偏重の教育/活用されにくい、つめこまれた知識/知識の理論化と体系化/試験法のまちがい/プラグマティズムの効用/知識の連関とバランスの重要性/研究・教育一体論/基礎と応用、原理と現象の両方向性

第6章 高等職業教育
  アメリカの大学における基礎と応用/日本の大学の工学の系譜/日本の高等職業教育の系譜/大学改革は何をもたらしたか/研究室の惨状/高等職業人の育成のために

第7章 教育の効果と評価
  不適切な試験方法/暗記教育のもたらしたもの/学業成績と創造性/試験方法の改善を考える/研究の評価法/偏差値評価の悲劇

第8章 国立学校と私立学校
  「私」と「公」の区別の欠如/大学への予算配分/研究教育体制の変化/「国立」と「私立」それぞれの存立基盤/給与収入体系の不合理/社会への大学の貢献義務/奨学金制度の充実を/理工系離れと国公私立間の矛盾/国立大学の使命とは

第9章 現代における日本の教育
  戦後の「民主的近代教育」がもたらしたもの/人間も初めが大切/他者とのつきあい方を見直す/暗記教育と偏差値のもたらしたもの/工業生産能力は高く、創造性が低くなった戦後日本/なぜ思考能力が育たないのか/起こるべくして起こった二つの“事故”/大学研究者を、痩せてないソクラテスに

第10章 これからの日本の教育
  現代日本人の倫理観/学歴偏重の悪/学制改革の提案/大学院のあり方/師の重要性/大学教育の人材確保のために/二十一世紀への準備は教育から

参考文献(参考文献リストはすごかった。ものすごい資料を確認して、この本をまとめたことが伺えるリストでした。)

創造性教育の観点から、西澤氏以上の本はありません。
文部科学省は、緊急点検して、少しでも問題を解決してほしいです。


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