脳の世紀シンポジウム講演収録集8(本)

記事
コラム
 本のタイトルは、「脳を知る・創る・守る・育む8」(「脳の世紀」推進会議編  伊藤正男、久間和生、大隅典子、乾敏郎、高橋良輔、多賀厳太郎、金澤一郎)です。編集:「脳の世紀」推進会議、発行者:松田國博、発行所:株式会社クバプロ、発行日:平成18年6月15日、定価1400円+税。
 それでは、脳の世紀シンポジウム講演収録集8について簡単に紹介いたします。
 講演収録集8は、「脳の世紀」推進会議の主催により開催された第13回「脳の世紀」シンポジウムでの講演を収録したものです。第13回シンポジウムは2005年9月21日に、東京の有楽町・朝日ホールにて開催されました。
脳を知る・創る・守る・育む 8の目次
開会挨拶                        伊藤 正男
Ⅰ章 特別講演
  脳の世紀・産業界からの期待  三菱電機株式会社・役員理事 先端技術総合研究所所長  久間 和生
  脳に学ぶ情報処理研究の歴史/バブル前とバブル後の企業環境/R&Dモデルの変化/R&Dプロセスと企業の対応/脳科学が有効と考えられる産業分野/新しいロボット生産セルシステムの構築/求められる脳機能モジュール/人工網膜LSIの事業化/人工網膜LSIのビジネスモデル/人工網膜LSIを用いた適応システム/嗅覚・味覚のセンシング/知能ロボットのパターン認識/知能ロボットの制御/R&Dプロセス/産学官連携によるR&D強化戦略
Ⅱ章 脳を知る
 こころを生みだす遺伝子 東北大学大学院医学系研究科・教授 大隅 典子
  はじめに-こころはどこにあるか/脳のできかた/遺伝子は、設計図というより料理のレシピ/遺伝子の発現とは/脳の発生にかかわる遺伝子/Pax6(パックス6)と脳の発生/生後の脳でもPax6は働く/こころの病気と脳の発達
  おわりに
  質疑応答
Ⅲ章 脳を創る
 身体化による認知メカニズム 京都大学大学院情報学研究科・教授乾 敏郎
 なぜ、身体化による認知メカニズムか/実物体への運動とパントマイムの脳活動/頭頂葉と運動前野の活動/運動制御における状態予測制御/状態推定部位を探る/自己運動の状態推定機構/運動系列の予測学習機構の解明/系列予測時の脳活動
  まとめ
  質疑応答
Ⅳ章 脳を守る
 パーキンソン病の分子生物学  京都大学大学院医学系研究科臨床神経学                                                 (神経内科)・教授  高橋 良輔
  神経変性疾患はコンフォメーション病である/パーキンソン病とは/パーキンソン病の病理学的な特徴/弧発生パーキンソン病になりやすい方とは/α-シヌクレインによるパーキンソン病発症/α-シヌクレインからレビー小体の形成過程/パーキンソン病の動物モデル/ショウジョウバエを使ったパーキンソン病モデル/パーキン遺伝子とPARK2/PARK2の病因仮説とパエル受容体/PARK2の病因メカニズム/パーキンソン病の克服に向けて
  質疑応答
Ⅴ章 脳を育む
 乳児における発達脳科学研究  東京大学大学院教育学研究科助教授
                                           多賀 厳太郎
  なぜ、赤ちゃんの研究か/発達のダイナミクス/赤ちゃんの発達・・・・運動/赤ちゃんの発達・・・・知覚/視覚発達におけるU字型現象/乳児の脳機能イメージング/睡眠覚醒と脳活動の発達/赤ちゃんの発達・・・・外界の認識/赤ちゃんの発達・・・・学習と記憶/言語の発達について
  まとめ
  質疑応答
閉会挨拶                     金澤 一郎
著者紹介
司会者紹介
以上です。
 これらの講演者の中で、特別講演の講演者の久間和生氏は、人工網膜LSI開発と事業化をした有名な方です。非常に未来予測的なことも講演されていますので、現在読んでも参考になると思います。実際、ロボット研究で著名な加藤一郎先生の30年以上前の放送大学講座を視聴したとき、今でも通用する講義だと感動したのを覚えています。
 この脳の世紀の講演は、2005年ですので、脳研究も大分進んでいると思いますが、歴史的な意味でも読む価値はあると思います。
 脳を育む領域の多賀先生の赤ちゃんの脳の研究は、当時新聞にも載った脳研究成果です。
 金澤一郎先生もお亡くなりになりましたが、伊藤正男先生と二人三脚で脳の世紀推進会議を先導して頂きました。
 話しは変わりますが、文部科学省の管轄で脳科学委員会を開催していたとき、大隅先生などは審議に参加されていました。脳科学委員会は傍聴できましたので、複数回傍聴参加させていただき、脳科学研究推進の審議現場に触れさせていただき、貴重な機会を得ました。文部科学省の関係者の方々や脳科学研究者の方々は手弁当で頑張っておりました。途中から脳科学研究の予算が少なくなり、今では脳科学委員会はなくなりました。半導体技術も一時期は世界トップを走っていた日本でしたが、失速しました。
 脳科学研究は、省庁を超えた国家戦略レベルの研究テーマであり、全国民に取っても重要なテーマですので、省庁を横断したテーマとして脳研究と社会実装を併走する国家戦略として復活してもらいたいです。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す ココナラコンテンツマーケット ノウハウ記事・テンプレート・デザイン素材はこちら