立地と商業の相性という話がよく出てきます。飲食店のコンサルタントをしている身としては、顧客のあらゆる疑問にこたえなければいけないと思ってた時期がありました。その中でも最も注意を払ったのが出店立地の選択基準に関しての項目でした。
一度ある場所に出店してしまえばその経営資源は固定化してしまい、経営努力の及ばない環境になってしまいます。
一方出店意欲のある経営者はそこそこの成功者であり、店舗の商品(料理の味や提供形態・・つまり業態)と運営力さえあれば立地はどうでも成功するだろうと安易な考えをお持ちの場合があって、失敗したといったケースもいくつかありましたから、より高い成功を願うのであれば、決して立地をないがしろには出来ません。
長崎県で飲食店を営む経営者が九州一の都会である福岡市内の国道沿いに店を出そうと思い、店舗候補地の前を通る車両のカウントを実施しかなりの交通量があり、商圏は広くとれるので好立地という判断を下しました。
急いで候補地を押さえ開店に向けてのプロジェクトをスタートさせ、ファミリータイプのレストランを開店させたのです。
当初は新店舗開店といった物珍しさ、広告宣伝の効果で多くのお客様が来店されました。所謂開店景気というやつです。外食産業黎明期では開店景気が三か月ほどは続いたものですが、マーケットの成熟及び競合店の存在もあるという事から今長くてひと月程度に短縮されています。
一か月もたつとこの店の客足は途絶え最初の勢いの半分以下という結果となって行ったのです。一日数千台の車両が通過していてるのになぜか、店舗の商品も自社内の他の店舗と変わらず、オペレーションも問題ないのだけどなぜか思ったようにはいかないのです。
さて、ここで問題です。
通例だと通行車両の数は大事ですがその質の問題を忘れてはいけないのです。ポイントの一つは通行車両の車種です。当該地区は片側2車線、準幹線道路としての位置づけであり日々さの道を通過している車両の目的性がなんであるかを車種によって見ることが出来ます。私が観察したところ車種の多くは営業のトラック、バン、しかも乗車人数は一人ないし二人・・・明らかに仕事のための往来に使っているという道路だと見ました。したがって店前の通行台数が5000あろうが毎日同じ経路を走ってるという事は10日たっても5000台です。ところが多種多様の車種で軽自動車 普通乗用車ありといった雑種であればたとえ1000台だとしても2日で2000台、一週間で3500台という事になりなおかつ動機は様々だという事でむしろ商業に関しての商圏とニーズは大きいのです。
もう一つのポイントは店前の車両スピードです、実際ほとんどの車が時速70キロ以上しかも比較的大型車が目立っていました。これでは店に入る時の減速に恐怖を感じるという事になります。
ポイントの3番目には信号と信号の間のどの地点にあったかということ、これも重要です。信号でいったん止まれれば若干ドライバーの緊張がほぐれ、周りの情報をキャッチすることが出来ます。したがって店の存在が視野に入り記憶に残るという事になります。私の意見としてはこの立地は失敗という判断を下すしかなかったのですが、「出店前に教えていてくださればよかったのに」と立腹されてました。
「いやいや、相談せずに決断したのはあなたでしょ・・」といいたかったが後の祭り。
教訓・立地の問題は永遠の課題、押さえておくべきポイントを知りましょう。
閑話休題、思い起こせば20代の時に店長だったときの店は246号、神奈川は茅ヶ崎、平塚に抜ける道沿いでした。夜中にエンペラーという連中が爆音とともに店前を通過していったのを思い出しました。
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