デザイナー飲食店を語るその3

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コラム
産業化をひた走っていったファミリーレストラン業界が飽和状態になってきたころの現象。 競合他社の真似による売れる商品の開発らしき戦略が横行する。流行っている店に視察に行ってはその店の人気商品をまねることの繰り返しであっという間にどこの店に行ってもその商品は真似されている状況が生じまたたく間に新商品ではなくなる。差別化ではなく同質化現象が起きることで顧客にとって何の新鮮味もなくなっていくのです。
 結果、立地と価格以外に差別化できる要素がなくなったのである。
そのころ九州では低価格レストランとして「ジョイフル」という店が人気でありました。御三家といわれていたロイヤルホスト すかいらーく デニーズの価格の60%くらいだったが繁盛していました。
 そこで各社の低価格化が始まったが、根本的にoperationの見直しが必要であることから「すかいらーく」は新業態として「ガスト」を世に出します。
キッチンシステムにジェットオーブンを導入、グリルの作業短縮を図る。ドリンクバー、サラダバーを導入し、オーダーシステムも変更したうえで
接客人数を減らす。経営体質の変化。従来の生産性5割アップを目指すが結果として収益が短期でみたら向上したという事で、またぞろ各社の同質化現象が生じたのである。
「月刊食堂」も特集を組んで「ガスト」「ジョイフル」を追跡調査記事を書く。全国各地に広がった低価格路線のせいで、サービスの低下現象がおき人々のファミリーレストラン離れが起き業界全体の成長がとまる。おおよそガスト化して価格競争にまきこまれるか、逆にアップグレードしていくかの二者にわかれていく。
当時の経営指標として人/時売上というのがあって、売上÷総労働時間がいくらかといった指標である。当時の平均時給が800円として実質の人件費は法定福利を加算して1.2倍(賞与引当含み)だとして960円。この額の4倍が売り上げとして稼ぐ必要ありとして3840円が目安となってました。客単価が800円未満だと従業員1人で接客数4.8(1時間当たり厨房人員含み)となりるわけです。この数値を低価格化によって6.0とする人/時売上に換算したら4800円となるわけですがこれで低価格化による原価アップ分を補おうという考えだったのが本質。
この公式によると客単価を上げればいいじゃないかと思うのだが、何せセントラルキッチン活用の食品ばかり半加工食材しか扱ったことのない現場社員にはむりな話なのだ。
又客単価の低下に伴い客層が広がり低年齢化が進むファストフードとの競合も始まる。夜中の若者のたまり場になってファミリーや上質のお客が減る。店舗のスタッフは人数がへり加重労働となる。離職率がたかまり、スタッフの質も低下。店も汚くなっていく。又客層が悪くなる。といった悪循環に陥った店が閉店を余儀なくされて、業界全体が停滞していったのが1990年代の業界の特徴であった。
客単価アップを目指す企業は「居酒屋」チェーンに移行するか、自社の中で新しい業態を開発するか。低価格で大チェーンを目指すかと多方面にその戦略方針をむけていくのだった。
 他方、接待型の昔ながらの「料亭」などの業態も様変わりしていく。
・・・・次回「老舗料亭」の苦戦から新業態への道
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